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22. WALES BONNER SPRING-SUMMER 2024 コレクションレヴュー

WALES BONNER SPRING-SUMMER 2024

今回も英国とアフリカの文化の融合と言うブランド自体のブランド理念は崩す事なく、最近の特徴でもある"軽さ"も継続。

その軽さは1ルック目から見て取れます。
白のコートにタンクトップ、膝下丈の白のスカート、そして民族楽器のカラバシュに着想を得たマクラメニットのベストと言う合わせ。
カラーやコートの動きも軽やかで、アフリカンなテイストも軽快に取り入れられている。

ルック1

続いてルック2は英国の「アンダーソン&シェパード(ANDERSON & SHEPPARD)」とのパートナージップによる白ジャケットにシルバーのマイクロショーツと言う物。
サヴィルロウの老舗の重厚なイメージに軽さを与え、更にシルバーのビーズを縁取る事によりブランドのテイストが取り入れられている。
更にシルバーのマイクロショーツと言う意外性のある合わせで更に軽さを引き立てている。

ルック2

これは今回のテーマ"マラソン"に因んだ物。
このマイクロショーツは、世界記録を更新したエチオピアの長距離走者ヨミフ・ケジェルチャ(Yomif Kejelcha)とタミラト・トラ(Tamirat Tola)をという「アディダス」との契約選手2人をモデルに起用し、ランニング競技で使用する物のようで、これ以外にも多くのルックで使用されていた。

マイクロショーツを取り入れたルック。

「アンダーソン&シェパード(ANDERSON & SHEPPARD)」はルック12のサイドラインの入ったデニムのセットアップもドレスダウンされていて良かった。
それ以外にも、様々なルックで出ているが、前回より更に小慣れたと言うか親和性を感じました。
ショーツやサンダルを合わせたりして軽さを出している。

「アンダーソン&シェパード
(ANDERSON & SHEPPARD)」と
コラボレーションしたルック。

やはりブランドのアイデンティティの一つである"英国らしさ"はテーラリング以外にも様々な部分で感じられました。
ルック10のタッターソールのポンチョはとても印象に残りました。これもテーマを意識したコーディネートになっており、「アディダス」コラボのレギンスと、2008年のベルリンマラソンでゲブレシラシエ選手が着用した「アディダス」“Neftegna”のレプリカを合わせ物。
タッターソールはマイクロショーツや、フーデッドスポーツコート、そして英国発祥のハリントンジャケットにも使用されていました。
こちらも裏地にブリティッシュチェックが配された英国らしいマックコートも。

英国らしさを取り入れたルック。

先程何度も出てきたアディダスですが、2020年秋冬からのコラボしているが、今回更に重要な役割を担っている。
と言うのも今回のテーマは先にお伝えした通り"マラソン"。
先にお伝えした競技用のマイクロショーツを始め、トラックジャケットやパンツ、スニーカーからスポーツジャケット(前述したハリントンジャケットやマックコートも)、更にはカマーバンドと言った意外性のあるアイテムまで多岐に渡る。

アディダスとのコラボレーションアイテムを合わせたルック。

またサイドラインを組紐に変える等、アフリカ的なアプローチは忘れていない。

アフリカ的な組紐を取り入れたパンツのルック。

アフリカ的と言えば、豹柄アイテムや柄ベストはラフィア織りで表現されているようです。

ラフィア織りを使用されたルック。

『エチオピアの長距離ランナーであるハイレ・ゲブレセラシェ(Haile Gebrselassie)やゲンゼベ・ディババ(Genzebe Dibaba)、ケニアのエリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)らの功績を讃えながら、マラソンを“長い旅と人生の使命”と捉えて頌歌(しょうか)するものだ。』
これは今回のテーマ詳細だが、ウェールズボナーがデビューから今年で9年目。来年10年を迎える。
現在の英国とアフリカ文化の融合はこれから更に研ぎ澄まされて唯一無二になるに違いない。

デザイナー / ウェールズ・ボナー

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