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4. ミニマル+カルチャー RAF SIMONS
3回目はデザイナーズに手を出していき、その中でHELMUT LANGに出会う所までお話ししました。
次に衝撃を受けたデザイナーは、音楽やカルチャーが好きな自分にとってハマるのは自然な流れでした。
そのデザイナーの名はRAF SIMONS(ラフシモンズ)。
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デザイナーズブランドが好きな人に知らない人はいないと思います。
ブランド名もそのままの名前でやっています。
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今期2023SSを以ってブランド28年の歴史に幕を閉じ、2021年からクリエイティブディレクターに就任したPRADAに注力していくとの事。
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そんなラフは1968年ベルギー生まれの現在54歳。
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当時はメディアにあまり顔を出さない方でした。
彼もまたラング同様、独学でファッションを学んだ方。僕はそう言うデザイナーが好きなのかも。
1995AWにフィルムコレクションでデビューし、1997AWにパリでランウェイデビュー。
1番下に1997AWのYouTube動画を載せさせて頂いたのでご覧になっていない方は是非観てみて下さい。
ラフと言えば、カニエウエストを始めとする海外のアーティストから火が付き、アーカイブが高値で取引されている。
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2001AWのボンバージャケットを着用。
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人気のアーカイブは2000年以降の物が多いが、僕は90年代の物に影響を受けました。
また別の記事として改めてピックアップしていきたいのですが、初期のラフを簡単に言うと、テーラリングを軸に、ユースカルチャーをミックスしたと言う物。
これは今でこそ当たり前だが、当時は他にいなかった。
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SEX PISTOLSをテーマにしたシーズン。
初期はパンクにインスパイアされた物が多かった。
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パンクとニューウェーブからインスパイアされた
コレクション。
少年が着る設定のタイトなテーラリングも斬新だった。
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少年の体型に合う超スリムフィットのジャケット類は
当時他になく新鮮でした。
90年代中盤から後半に行くにつれて、軸はブラしていないが、カラーを抑え、より直線的で装飾をなくしたミニマルな雰囲気になっていきました。
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シャープで直線的なシルエット、グレー、ブラックメインでカラーも絞ったミニマルなコレクション。
やはりここでも登場したワード"ミニマル"。
自分はこう言うシンプルな物が好きなんだと初めて理解しました。
ラフはかなり影響を受けたデザイナーでしたが、正直ラング程、購入はしていませんでした。(ただ所有しているアーカイブはあるので、またの機会にご紹介致します。)
それは何故かと言うと、ラングをメインにしていた時期と同じくして、ハイブランドを購入し出していたからです。
PRADAやGUCCI、ドルチェ&ガッバーナが席巻していた時代です。
ハイブランドの歴史からくる説得力、素材や作りの良さにオタク心を鷲掴みされていました。笑
後、今考えると恥ずかしいのですが、当時何一つ取り柄のないコンプレックスの固まりの自分にとってハイブランドを着ている高揚感は堪らなかったと言うのも一理あります。笑
まだまだファッションにハマってなかったって事ですね。笑
そして、やはりこれと同時期に現在CELINEのエディスリマンが、YVES SAINTLAURENT RIVE GAUCHE HOMME(イヴサンローラン リヴゴーシュオム)のクリエイティブディレクターに就任し、リフレッシュされた若々しいコレクションを発表。
ラフのようなスリムフィットのテーラリングをよりエレガンスにしたようなデザインに、何か革新めいた物を感じ、少しずつエディスリマンの魅力にハマっていきました。
今回も長くなってしまいましたのでここまでにします。