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古民家再生への道

あの雪の日から5年が過ぎた。

今年は久しぶりに、お世話になっている方々に年賀状を書いた。
今回初めて、空家の所有者さんの岡山市磨屋町(とぎやちょう!)の仕事場の方へ送ったら宛先に該当無しで返ってきてしまった。
もしや何かあったのではと思い、以前伺った連絡先を調べ直して、メールアドレスを控えていた事に気付いてメールを送った。

数日後に返信があり、すでに高齢のため仕事場(矯正歯科)をたたみ、知人の仕事の手伝いを僅かにやっているとの事で一安心。

その後何回かやりとりして、今日久しぶりにお会いして話をした。

この5年で良い事も悪い事もあったが、悪い事の方がやや多く、後を引きずっている。家族の病気は回復傾向にあるが、金銭的な負債を抱えてしまい返済が続いている。

時間が解決してくれた事、これから解決してくれる事があると同時に、タイムリミットも迫って来る。

あと2年待って欲しい自分と、なるべく早めに事を進めたい先方。

私自身が考えていた「この金額なら、2年後にはなんとか出来る」という額と、先方が考えていた「このくらいの金額が回収できれば助かる」という額はほぼ一致していた。

荒れた古家付きとは言え、破格と言える額である。

悲しいかな、私には資金が今すぐに用意出来ないのだ。

現状で出来る事は、刀剣研磨の仕事を頂き、2年の歳月がかかる負債の精算を出来るだけ早く終わらせる事のみだろう。

真摯に向き合うのみである。

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