塩豚
サックスの調整のために電車に乗って楽器のリペア店に行った。
前回の調整から1年半が経過していたため、そろそろ誤魔化しがきかなくなってきた。最近は低いキーが出にくい。
リペア店に持っていくと、低いキーが出にくいことを見破られた。さすがプロは違う。
全体のバランス調整と注油を依頼すると、「30分くらいで済む」と言われ、俺は心底驚いた。今まで調整を依頼していた楽器屋は少なくとも1週間は待たされたからだ。
今回もしばらく預ける必要があるからと、マウスピースとリードを置いてきたのだが、それでは調整後の試奏ができないので、結局来週まで引き取ってもらうことにした。惜しいことをした。
思いのほか早く用事が済んでしまったので、最寄り駅に併設された王将で大好物の餃子を食べて、軽くなったケースを担いで帰途につく。
今日はちょっとした楽しみがある。
豚バラのブロック肉に塩コショウを表面がじゃりじゃりになるくらいによくまぶしてもみこむ。
キッチンペーパーでくるんだら、ラップでキツく巻き付けて冷蔵庫で保管する。豚バラから水分が出るので、キッチンペーパーは1日毎に交換する。
本来であれば2,3日もあれば良いのだが、俺は4日間熟成させた。美味いものを食べるための待ち時間は最高のスパイスだ。
熟成させたものは、蒸したり茹でたりして加熱するのだが、俺は今回炊飯器で炊くことにした。じっくりと低温で加熱することで、中までしっとり美味しく仕上がるのだ。
これが大正解だった。ホントにプルプルで柔らかく仕上がったのだ。
塩豚。生ベーコンともいうらしい。こいつは我が尊敬すべき姉から受け継いだレシピだ。今日もこの記事を書いている間ずっと姉と電話で話していた。話題は主に姉の彼氏の愚痴だ。
よくもまぁ尽きないものである。
普通に豚バラを焼いたり、茹でたりするのとは食感が違い、ずっと美味い。ただしょっぱいというだけでなく、豚の旨味がしっかりと出ている。
ご飯に載せて塩豚丼にしても良いし、チャーシューの代わりにインスタントラーメンに載せても良い。保存がきくので、冷蔵庫に入れておけば5日は保つだろう。
まぁ俺は1日で食い切ってしまったが…。
うーん…これじゃ痩せないな。
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