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親ガチャと遺伝ガチャ -私たちは生まれが9割の世界をどう生き抜くべきか-
はじめまして。
CotoLab. Inc.の西村謙大と申します。
一時期「親ガチャ」という言葉が世間を騒がせていましたが、ポジティブに生きるための私なりの考えを述べたいと思います。
このnoteで私が参考にした書籍をいくつか紹介していますので、詳しく知りたい方はそちらを一読ください。
- はじめに -
私にとって、「親ガチャ」という言葉は、何か人生への諦めに近い言葉のように感じます。
「親ガチャ」は自分ではコントロールすることができない現実です。
実際に「親ガチャ」があることは事実ですし否定しませんし、実際厳しく難しい状況に置かれている方もいるでしょう。
私には好きな言葉があります。
(原文)
You cannot change others or the past.
You can change yourself and the future.
(日本語訳)
他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。
言葉である通り、他人と過去を変えることはできないが、自分と未来は変えることができます。
"自分を理解し、自分にあった環境を選ぶことで未来は変えられます。"
「親ガチャ」を乗り越えて、少しでも未来に希望を持ってくれたら嬉しいなと思います。
そして、それは実現可能です。
昨今、とても生きづらい世の中になってきたと感じます。
だからこそ、このnoteが誰かの心の支えになれば嬉しいなと思って綴っています。
1.私という平均的な人間
私は大阪でごく普通の中流家庭に生まれました。
貧乏ではありませんでしたが、裕福でもありませんでした。
普通の高校を出て、普通の大学を出て、普通に就職しました。
日本でいう、私は普通の平均的な人間です。
上京して思うことは、活躍している方はエリート家系、上流家系の人が本当に多いということです。
特に起業家には多い印象です。
こんなに育ちが違うのかと。
これが俗にいう「親ガチャ」かと考えさせられます。
とはいえ、人生は続いていきます。
でも他人と比べても何も始まりません。他人と比べたり僻んだりするのではなく、「私は私の人生を全うする」ということに尽きるのだと思います。
2.鳶が鷹を生む
私はここ近年「行動遺伝学」という学問にすごく興味があります。
行動遺伝学の研究が進めば、"人々の幸せを手助けする道具になる"と感じているからです。
"わたし”という人間を形成する要因には、「遺伝」と「環境」があります。
「親ガチャ」は「環境」に影響があるものだと思います。一方で、私たちには「遺伝」も影響しています。
遺伝には「相加的遺伝」と「非相加的遺伝」があります。
「相加的遺伝」は、遺伝子が足し算で効いてくる遺伝のことで、「非相加的遺伝」は、「メンデルの法則」が代表例で、単純な足し算では説明できない遺伝のことです。
知能は相加的遺伝、パーソナリティは非相加的遺伝の傾向が強く、相加的遺伝では遺伝率の高い形質は親から子へと伝達されやすくなります。
知能に関しては、両親の両方が平均よりも高ければ、子供の知能は相対的に高くなります。
しかしながら、サンプルを集めて統計学的にグラフ化すれば、「鳶が鷹を生む」あるいはその逆もあるわけです。「平均への回帰」で説明できます。
そして、「同じ一組の両親から、この社会の中にいる人々すべての身長の遺伝的バリエーションに匹敵するくらい多様な遺伝的素質の子供が生まれうる」というのはとても興味深い話です。
このように「親ガチャ」に加えて、「遺伝ガチャ」も存在します。
「遺伝ガチャ」に関しては、多様で複雑であるため、良い悪いはなく、遺伝的なあなたの才能に気づけるかどうかがとても重要と思います。
大谷翔平のような体格、藤井聡太のような頭脳に恵まれなかったとしても、別の分野であなた自身の才能があるかもしれません。
そして、あなた自身はまだ自分の才能に気づけていないだけかもしれません。
あなた自身の才能を見つけるで未来は絶対明るくなります。
余談ですが、遺伝子的に見ると、あなたと大谷翔平、藤井聡太の遺伝子は99.9%は同じなのです。
3.良い環境とは
行動遺伝学の世界では、「才能は遺伝か、環境か」という問いに対して、「環境要因は確かに無視できないほど大きいが、環境要因にも遺伝要因が入り込み、遺伝と環境は交互作用する。一人ひとりの遺伝を理解せずに一般的な"良い環境"を考えるのは幻想である。」と言っています。
要するに、"才能を開花させるには遺伝に基づいた環境が必要"ということです。
遺伝に基づいた環境がその人にとっての"良い環境"になるのです。
- さいごに -
まとめに入りますが、自分の遺伝要因を理解し、それに適切な環境に身を置き事を為すことが、一番才能を発揮しやすいということなんだと思います。
だから
"自分を理解し、自分にあった環境を選ぶことで未来は変えられます。"
「親ガチャ」に外れたと思っているあなたにもチャンスがあります。実際「親ガチャ」の影響はかなり限定的だとも言われています。
そして、自分に才能がないと思っていても環境次第で才能が開花するかもしれません。
私も自分の才能を探している最中です。
一緒に才能を見つけましょう。
あなたの今、そして未来を応援しています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
(P.S.)
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(参考文献)
遺伝と平等:人生の成り行きは変えられる / キャスリン・ペイジ・ハーデン (著), 青木 薫 (翻訳)
運は遺伝する: 行動遺伝学が教える「成功法則」 (NHK出版新書 710) / 橘 玲 (著), 安藤 寿康 (著)
能力はどのように遺伝するのか 「生まれつき」と「努力」のあいだ (ブルーバックス) / 安藤 寿康 (著)
バカと無知 (新潮新書) / 橘玲 (著)
言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書) / 橘 玲 (著)