人形の動かし方【ヨッシーのコマ撮り】
どうも篠原健太です。漫画家ではなくアニメーターをやっています。
同性同名の漫画家 篠原健太さん!
今回はヨッシーのアクションフィギュアでコマ撮りしてみました。スーパーマリオに登場する人気キャラクターです。
交換パーツは少なめです。 目は正面向きと右向き。手のひらはグーとパー。左手のパーは卵に接着されています。左手のパーは単独で使いたいので、しょうがなく卵からちぎりました。
【ノリノリのヨッシー】
15fps 撮影105コマ 撮影時間約7時間
ヨッシーは子どもの頃から大好きで、マリオカートで遊ぶときには絶対ヨッシーを選んでいました。スーパーファミコンや64の時代です。
どんなコマ撮りをするかは、フィギュアの作りを見てから考えました。
丸っこいヨッシーは体全体で動くのが可愛いです。大きな動きが良さそう。ということでダンスをしてみようと決めました。
しかしこの子には個性がありました。頭を横に傾けられないこと(回転、上下はできる。)膝が曲がらないことです。
頭の動きはとても大切にしなくてはいけませんし、膝を使った柔らかい動きも重要です。その2点が苦手なのです。
これはテクニックでカバーしていくしかありません。
コマ撮りし始めて3コマ目で止めようかと思いました、、、笑
ジャンプから着地をしたときの膝のクッションが表現できません。いきなりピタっと着地するか、それが嫌なら落下のコマを増やしてゆっくりにするかです。しかし重力感が消えてしまいます。
でも大丈夫、コマ撮りはなんでもありです。そう見えれば良いだけのこと。膝を曲げなくても良い感じに着地したように見えるポーズをなんとか作っていきました。頭の動きも同じです。傾きができると、とても魅力的なポーズを作ることができます。シャフ度みたいな。
しかし、傾かないなら傾かないなりに、傾いたように見えるポーズを作っていけばよいのです。
他にも腕の動く範囲が狭くて泣きそうになりました。僕の動かしたいほうには動かず、人形の動きたいほうに従わされていきます。
「そっち動いて大丈夫か?ほんとに可愛いくなる?」と人形に聞いても返事はありません。
コマ撮りの仕事でクライアントや監督がいれば、人形を改造したり作り直したりします。クライアントや監督が正解だからです。そこに人形のほうを合わせにいきます。
僕が趣味でやってるコマ撮りは人形の改造をしてない(するのが大変だからしてない)ので、正解は人形なのです。人形の動きたいと望むほうについていくしかしょうがありません。振り回されてるしもべです。
人形の動きたいほうに動かして、可愛くなれば楽ですが、上手くいかないことが予想できますし、ぜったい破綻してます。その人形の願いを叶えつつ何とか整えて整えて、整えて整えて、ようやくアニメーションとして出来上がるのです。
Twitterにも投稿しました。
たくさんの方に「可愛い」と感想をいただきました!ありがとうございます!
あのヨッシーが立派になったなぁと嬉しい気持ちです。
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