政策とデザイン This is policy design_2
前章にてインタラクションデザイン、CIID Summer school 2019 Design for policy makimgで講師をなされたShu Linさんの定義を借りながらポリシーデザインとは、
”問題のある組織の内外の人が
多様なコミュニティ内でその組織を安定化、効率化するために
デザインの考え方や手法を用いて上手に
ある決まりごとを制作すること。”
と定義しました。
今回は実際にポリシーデザインを実行していく上でのマインドセットについてお話させていただきます。
Index
・ポリシーデザインとはなにか?
・ポリシーデザインの5原則
・ポリシーデザイナーと呼ばれる人は?
・ポリシーデザインはどのように進行していくのか?
・ポリシーデザインの思考ツール
・ポリシーデザインの導入例
過剰人過多時間で問題がわからなくなる日本人
変な中国語造語みたいに成りましたが日本では会話は多いものの、なかなか進まない。 過剰に時間がかかってしまう。という特徴があると面白半分世界から揶揄されています。(下図)
そこからプロトタイピングや、ストーリーテリングといったアイデアを実行に押し通す部分、解決策を絞る部分が特に参考になるのではないかと様スクールでは感じました。
スーツを格好良く着て、薄っぺらいことを言う西洋人
誤解を与えないように先に言っておくと、自分は西洋のハッタリ力が日本人が学ぶべき要素の一つだと思い尊敬しています。その一例なのですが、サマースクールでのプレゼンテーションの際、長身スーツの白人CEOがプレゼンテーションをしてくださり多くのフレームワークや、個人によって考えられた新たな概念を聞く機会がありました。ここで正直軸の抜け漏れや、内容が伴っていないことが多く違和感を持ったものですが、最初はそれっぽく聞こえたし、こういったハッタリ力がなければ人を巻き込み、押し込める事はできないのではないかと感じました。
ポリシーデザインの5原則
1.Communication|コミュニケーション
1. Don’t plan, hunt the right timing 計画をねるな。適切な時を掴むことに意識を向けよう
2. Ask strategically 戦略的に質問を投げかけよう
3. Be prepared 準備は入念に
4. Never deny other’s opinion 他人の意見を尊重しよう
2. Facilitation|ファシリテーション
1. Gather all stake holders ステークホルダーとなる人を集めよう
2. Use post-it well ポストイットを上手に使おう
3. Prepared clean structure 明快な構造設計を心がけよう
4. Explain legitimacy 合法性を説明しよう
5. Set the time schedule タイムラインを組もう
3. Ask the right question|正しい質問を!
1. Figure out who can speak 誰が発言できるか見極めよう
2. Facilitate to ask the right question at right moment 適切なタイミングで適切な質問を投げられるようにガイドをしよう
1. Let evidence talk 論より証拠
2. Ensure the presence of decision maker 最終決定者を明確にしよう
4. Prototyping|プロトタイピング
1. Do it first まずは手を動かそう
2. Explain what prototype means プロトタイピングの意味について説明しよう
3. Figure out right (and eye-opening) format 手段が目的にならないように常に気をつけよう
4. Leverage new technology 新しいテクノロジーを積極的に用いよう
5. Try as many as possible|できるだけたくさんの回数しよう
5. Storytelling ストーリーテリング
1. Make it visual 目に見える形にしよう
2. Make it personal & easy to relate to 聞き手の共感を惹き付け、関係づけた話を使用
3. Add surprise サプライズをプレゼントしよう
4. Conclude with take aways
5. Stand on audience side 聞き手側の意識を持とう
(従来の政策立案会議のイメージと、これからのポリシーメイキングのイメージ)
(Policy making proto-workshopの様子)
まとめにこれらのキーワードをまとめたデザイン・レッド・プラクティス・シートを作成しました。政策立案ではもちろん、他者とのコミュニケーションを通してなにか決め事をするときにその機会をより効果的でかつ有効なものに変えてくれると信じています。
これを印刷して身近な、使えそうな機会に机において自分たちはどこが足りないだろうか議論をするところから初めて見ることをおすすめします。
(デザイン・レッド・プラクティス・シート)
その3へ続く。
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