茨の道
答えを求めて走り続ける。
暗闇で何も見えない道をがむしゃらに走る。
あと一歩で奈落の穴に落ちるかもしれない。
硬く冷たい壁にぶつかるかもしれない。
そう考えると一歩踏み出すだけでも怖い筈だ。
走り続けていると直感的に感じる答えに似た得体の知れない何かを見つけるときがある。
言語化はできないが確かな希望を感じる。
そんな小さな希望の破片の寄せ集めが答えなのかもしれない。
破片がどのくらい集まれば答えになるのかは分からない。一生を掛けても集めきれないのかもしれない。誰もその破片は拾えない。自分にしか拾えない希望の破片だから。
答えに辿り着けた事が幸せとも限らない。
辿り着けない人生が幸せなのかもしれない。
それは辿り着いた者にしか分かりえない。
答えを聞きたくて探すがいない。
僕は答えに辿り着いた人を見たことがない。