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Hummel ALGIZ 2.0 LITEの考察

ハンドボールといえばHummelといっていいほど、日本で発売されているメーカーの中ではハンドボールに力を入れているHummel。
今回は発売されたばかりのALGIZ2.0LITE、ハンドボールレフリーをされているけいたさんからのご依頼があり、考察させていただきました。

前回作同様にサスティナブルな商材を仕様したシューズで環境に配慮したモデルになります。

ALGIZ2.0LITE

前回モデルと比べると、今回考察するLITEでは、軽量化やローカットの仕様でシュータンとライニングの変更がありどんな選手でもはきやすい仕様になっています。

では行きましょう!

横からの仕様(内側・外側)

内側・外側の仕様

アッパーの構造、アウトソールの構造はつま先部分以外は、内外でほとんど同じの仕様になっています。
どこのメーカーもこのつま先辺りの作りは基本的には似ているのですが、外側の方が動きのフレキシブルさを出すためにサポート箇所がアッパーもアウトソールもサポート部が短めに作られています。

アッパーの軽量化

縫製のないアッパー

靴のサイドは、前回モデルよりも簡素化されメッシュ構造(リサイクル PET エンジニア リング メッシュ)が多く採用、ロゴマークの箇所などはしっかりとしたTPU素材でサポートされています。
TPUとメッシュによるTRIPLETECH アッパー構造(3層構造)が採用され、足に当たる箇所などではほとんどシューズに縫い目がない(黄色で囲っている箇所)のが特徴です。
これによって前回モデルよりも、通気性も上がり、蒸れることなくパフォーマンスを発揮できそうです。

強化されたつま先のシューホール

トゥスプリングが上がる仕様になっている

前回モデルにはなかった、つま先を上げれるようなシューホールが搭載されています。
ここのつま先部を通すことで、図にある青矢印のようにトゥスプリングが上がり靴の転がりを良くしてくれ、足運びもしやすくなり、つま先の引っ掛かりも軽減してくれます。

そしてピンク三角部は、他のシューホールより樹脂によて強固な仕様となっています。
これらがあることで靴の中で、MP関節部の横ブレを防止し、MP関節部の紐のゆるみを少なくするため、あるいは強固に結べるようにするため、プレー強度が高くなっても紐が緩みずらくなり、横ブレを軽減、前への推進力を生む仕様になっています。

個人的にもつま先を上げるトゥスプリングの機能を高めるシューホールは足のことを考えると必要だなと思うことは多々あります。

前足部のアッパーの仕様

つま先のアッパーの内外の差

基本的に内外の差はないものの、前足部だけ足の動きがしやすい仕様になっています。
外側の方が横の動きをフレキシブルにするためにメッシュ生地の箇所が大きくあけられています。

ついでにつま先の形について書きますが、ギリシャ型の人やエジプト型の方でも足幅がそこまで広くない方は履けるかなと思います。
日頃4Eとかのウィズの商品を履いてる方にはお勧めはできません。

後足部(ヒール部)の仕様

ヒールスタビライザー
サイドウォールによるヒールロック

基本的に前作のALGIZと同様の構造で内蔵されたヒールカウンター以外にX-LOCKヒールスタビライザーとサイドウォールがあります。
かかとの左右への捻じれやブレを軽減させるテーピングによるヒールロックと同じような効果が期待されます。

ミッドソールの仕様

ミッドソールの仕様

ミッドソールは、前回同様リサイクル素材が使用されており、PEBAX@Rnewを使用しています。
細かい仕様が気になる方はこちらを参考にしてください↓


これは日本の企業が開発した素材で、軽量かつ強度の強い素材でありながら柔軟性と弾性に優れ、反発力を生むことができる素材です。MIZUNO、アンダーアーマー、on、リーボックの一部で採用されています。
NIKEだとREACT、adidasではBOOSTといったところでしょうかね。
PEBAXもBOOSTのように小さいブロックの集合体(図の右側)のようなポリアミドとポリエーテルが吸収と反発を再現しています。

MP関節の屈曲性

MP関節の屈曲

前作のALGIZと同じアウトソールとミッドソールの構造なので、写真は2.0LITEではないですが、サイドウォールがあることと、後足部から中足部まで分厚く作られていること、さらにはヒールカウンターが内蔵されていることで後足部は剛性が高くMP関節部より屈曲する仕様となっています。

アウトソールの仕様

アウトソールの仕様

シンプルなデザインで、樹脂が入っていない仕様。
足裏全体が接地しやすいようになっています。
前足部の赤線ところは前への足趾が屈曲をしやすいように屈曲溝が入っており
足の真ん中の大きく四角くデザインされたところは、グリップが利きやすいように少し大きくラインどりされています。

後足部は曲がりづらく、前への推進を目的としたようなデザインで青線のように、縦に線が配置されるような仕様となっています。

グリップも非常に利く使用で、メーカー名は出しませんが、他のメーカーよりも強力かなといったところです。

中敷き


サスティナブルな製品のため、インソール にはオルソライト(OrthoLite )を採用していて、これは有名メーカーのインソール はほとんど採用されてるのでは?というくらい有名なものです。

オルソライトインソール 

このインソールの特徴としては、

湿気を逃して、通気性が抜群に良い
洗濯機で洗えて軽量でへたりずらい
防臭効果もあり、サスティナブルな素材を使用しています。
ノーマル仕様として入ってるものの中ではかなり優れたものになっています。
体をよくするとか骨格を変えたいとかというインソールとはまた違いますので、お間違えないようにしてください。
運動連鎖など身体のことを考えてインソールをされる場合は、それ用のものに入れ替えてくださいね。

まとめ

靴としては強度の高いパフォーマンスをサポートするには良いかなと思います。

前作に比べ、軽量化され、速乾性にも優れています。

足の幅は2E程度の方までかなと思います。
あまり広い方にはお勧めしません。

クッション性を高めるという目的もあるので、ヒール部が少し高いです。

捻挫癖があったり、足の感覚を地面から感じたい選手などはお勧めしません。

サイドウォールや前足部の靴紐が緩まないような仕様になっていることは非常に競技の強度を考えたときには効果的に発揮されるかなと思います。

グリップも効きやすく、ローカットなので俊敏性の高いアジリティ能力の高い選手にはお勧めです!

是非、これを読んで参考にしてみてください!



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