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ねぎが嫌いだった父親が、多分何十年ぶりに食べたねぎ

12月号の発送もあと数件を残すのみとなりました。

松戸市の特産「矢切ねぎ」
食べる通信を始めてから、両親に毎月直接渡しています。時には、誌面の封入や発送作業を母親に手伝ってもらいながら、なんとか1年続けてこれました。まだまだ、収支的には厳しいのは事実ですが、そこから色々と広がっているので、今年はさらに面白いことができるかなと思っています。

さて、題名の通り、うちの父親はネギやニラなど、匂いが苦手で、結婚の挨拶に来た時も、味噌汁に入っていたネギを避けて食べていたとひいおばあちゃんが言っていたというのを小さい頃から聞いてました。

うちの息子ならば、どうにか色々と手を考えて食べさせようと思うかもしれませんが(これも、色々考えなくても食べてもらう方法は実はわかっているので、また別途書きます)もう七十を超えて、今さら無理に食べなくてもと思っているのも事実。

なので、今回は父親は食べないだろうなと思いつつ、食べる通信を持っていきました。
その日の夕食は、せっかくならば、矢切ねぎのおいしさをシンプルに味わうために、ホットプレートで短冊切りしたねぎを焼きました。

料理はそれ以外にも、色々と焼いていたので、父親にはそれを食べてもらったらいいかなと思って、無理に勧めることもしませんでした。

が、自らねぎを食べてみるかと言い出しました。
息子の仕事でもあり、孫が持ってきたこともあってなのかもしれません。
だけど正直、びっくりしました。

食べてみると、、、やっぱりねぎは苦手だなと言ってましたが、もう一つ食べてました。

誰もが好きなものもあれば、苦手なものもあって、なぜ苦手になったかは、それぞれいろんな理由があると思います。
もちろん、アレルギーで食べることができないということもあると思います。

苦手になった理由が、もし本当のおいしい状態のものを食べていないであれば、それはもしかすると改善できる可能性はあります。

ただ、難しいのが、その「おいしい」を見つけることにあります。
スーパーだったり、道の駅だったり、いろんなところで野菜は売ってますが、それを食べてから買うことはほぼないと思います。

八百屋さんに「このスイカとっても甘いから持っていきな」と言われて、買って食べてみると、全く甘くなかった。。。なんてことはよくあることかもしれません。八百屋さんが悪いわけではなく、残念ながら、同じ生産者が育てても、全てが同じ味になることはありません。

ということを理解すべきなのかもしれません。
その中で、じゃあどうやっておいしいものにたどり着くのか。
一つの鍵は、生産者を知ることにあるんじゃ無いかと思っています。

この1年取材をしてきて、多分ほぼ当たるのは、生産者の人柄と食べ物のおいしさは似ています。
同じ食べ物でもいろんな味があり、人によって好きな味が違います。この人が好きだなーとか、考えが似てるなとか、合うなという人の育てる食べ物はもしかすると合う可能性はあります。

あとは、自分と好きな食べ物が似てる人がおすすめするものもありかもしれません。

おいしいものを知ること。その手段の一つが「食べる通信」なのかもしれません。ただ、おいしいだけでなく、生産者のことを知ることができるのがポイントです。と少し宣伝をしておきながら、、、

ぜひ、おいしいものを。特に小さい頃に食べるといいんじゃないかと思っています。好き嫌いを無くすには、その食べ物の本当の味を知ることかなと思います。そして、生産者とつながることは、より深く食べ物を知ることができますし、生産者にとっても、正直な感想を聞ける人が増えた方が、今後の参考にもなると思うのです。
生産者が食べる人とつながることが増えてきたこのタイミングだからこそ、そういう関係を築ける生産者が残っていくんだと思います。

飲食店も一緒で、お客様は知らないうちに離れていきます。その理由をしっかりと掴めなければ、そのままお客様の来ないお店になり、閉店します。
食べる人も作る人も「つながる」というのはお互いにとってメリットがあることです。

生産者とつながるきっかけの一つに食べる通信を使ってもらえたら嬉しいです。ということで今年も魅力ある生産者を紹介するのはもちろん、イベントや新たなことにも取り組みつつ、まずは千葉一次産業を盛り上げることができればと思います。


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