生涯スポーツの魅力
どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。
今日は勉強回です。教科書は、『基礎から学ぶスポーツリテラシー』です。
この本を知ったきっかけは検索でした。ふと、「僕たちはもっとスポーツを上手に使いこなせるべきだ。そういえばメディアリテラシーとかネットリテラシーという言葉があるけど、スポーツリテラシーって聞いたことないな。よし、作って広めてしまおう」と思い検索していたら、思い切り本になって出ていたので買いました。(※思惑失敗)
この本は凄い教科書的な内容で、恐らく多くのスポーツ系の大学生がこれで授業を受けているのではないでしょうか。ものすごく広く浅くという感じになっています。
その中から今日は『生涯スポーツの魅力』というテーマの部分を勉強していきます。『生涯スポーツ』は、まさに私が日本に定着させたいと思っている考え方です。生涯にわたって親しむスポーツのことですが、ここの魅力について言及されたパートがあるのでご紹介します。
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健康・体力づくり
まずは生涯スポーツの社会的な価値の部分。
現代人にとっての生涯スポーツの役割として、生涯にわたる健康・体力づくりが重視されている。
生涯スポーツの推進などに行政が予算をつけられる大きな理由はこれですよね。これまで人類が経験したことのない高齢社会の日本にとって、健康問題はまさに大社会問題。一人一人が健康で医療をなるべく必要としない状態になることが大事だし、働ける体力を少しでも維持していくことが国力の維持に大きく関わっていきます。
運動やスポーツを習慣化し、生涯にわたって行うことは、ここに寄与すると考えられています。
スポーツを通じた他者との出会い
とはいえ、健康や体力づくりの為だけに運動やスポーツを続けるのは大変なことです。それが生涯にわたって続けられるようになるのは、生涯スポーツ自体に魅力がある必要があります。
自分の状況におうじて、さまざまな楽しみ方が可能である点に、生涯スポーツの魅力がある。
魅力として最初に挙げられているのが、『スポーツを通じた他者との出会い』です。
生涯スポーツの場では、ふだんの生活では知りあうチャンスのなかった人びととも知りあい、交流することができる。
これは、私が幸せの3要素としてよく挙げている『健康』『生きがい』『仲間』の内の、『仲間』の部分に関わることだと思います。スポーツは出会いのツールとしては非常に優秀で、特に会話などしなくても成立するから人見知りの人にとっては都合がいいし、動きが伴う為か、スポーツは感情が出やすく、それによって人となりを知ることができ、心理的な距離感を近づけやすいように思います。
総合型地域スポーツクラブにおいては、定期的に決まったメンバーが集まることで、『出会い』が『コミュニティ』となり、やがて仲間意識を持つようになっていきます。一人では続けられない運動やスポーツも、仲間と一緒だから続けられるという側面は絶対にあって、これはクラブの持つ非常に大きな価値だと思っています。存在意義といってもいいくらい。
生涯にわたる挑戦と生きがいづくり
次に魅力として挙げられているのが、『挑戦と生きがいづくり』です。
大事なのは生涯にわたってスポーツ活動を継続することであり、自分の力におうじて挑戦を続けることである。
この部分に関しては、特にスポーツに限ったことではなく、スポーツをやらない人も生涯にわたって持ち続けるといいなと思います。大人になると学ぶのをパタッとやめてしまうらしい日本人にとっては、特に意識的に解決していかなければならない問題かもしれません。(※社会人になった日本人の1日の勉強時間は平均6分!!)
自分なりに挑戦していることが常にある状態。あるいはスポーツという題材は、挑戦をするには分かりやすいのかもしれません。タイムを何秒縮めるとか、何km走れるようにするとか、あの大会に今年も出るとか、1回もミスをしないようにできるようにするとか。自分なりの挑戦目標を持とうと思えば、いくらでも考えられます。達成の評価も比較的しやすい。それがスポーツなのかもしれません。だから生涯にわたって続けられるといいわけですね。
『生きがい』についても言及されています。
生きがいとは、自分が生きている手応えをつかむことである。
挑戦を続けている人は、きっとそれによって生きがいを感じられるでしょう。また、人とコミュニケーションをとったり、協同している人も同じように生きがいを感じられるような気がします。ただし、それは”強制的にやらされている”ことでは生きがいには繋がりません。例えば行きたくないと思っている学校や会社では生きがいは感じられないでしょう。それを心の底から「やりたい!」と思うからこそ、生きがいになる。その点では、本来のスポーツは『遊び』であり、強制されるものではありません。スポーツと生きがいは非常に相性がいいと言えるでしょう。
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さて、私が『健康』『生きがい』『仲間』を幸せの3要素として言い出したのは、総合型地域スポーツクラブのマネジメントを始めた1年目の終盤くらいです。なぜこの3つのキーワードに行き着いたのかは覚えていませんが、今回の教科書には同じようなことが書かれていましたね。あるいは私は学生時代などに学んでいたのかもしれません。(※この教科書を使っていた可能性だってある)
いずれにしても、どうやら間違ってなさそうだなと思えました。人が幸せな一生を送る為には、『健康』と『生きがい』と『仲間』が必要不可欠であり、それを得る手段として総合型地域スポーツクラブは非常に相性がよさそう。だから普及・発展させる。
現場レベルでこのキーワードをどう実現していくかというと、
○健康・・・適度な強度で運動・スポーツを行う。定期的に行う。継続する。(やり過ぎると逆効果になる可能性があるから注意)
○生きがい・・・どのようなレベル・目的であれ、技術的な上達を目指して挑戦する。(苦しむ必要はないし、他者と比較する必要もない)
○仲間・・・会話や共同作業のチャンスを多く持つようにする。
という感じかなと思います。
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ということで今回は、スポーツリテラシーについての本を教科書に、『生涯スポーツの魅力』について学び、考えてみました。誰かの何かの参考にもなれば幸いです。
今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!
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総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5