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コロナ禍におけるリスクヘッジ

 夢を実現させるには、まずは『死なない』ということが一番大事。

 どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は『コロナ禍におけるリスクヘッジ』というテーマでお話したいと思います。

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 昨日、埼玉県総合型地域スポーツクラブ連絡会議というものに参加してきました。県に総合型地域スポーツクラブとして認められて初めての参加となります。

 県内には90以上の総合型地域スポーツクラブがあるのですが、今回は25クラブ、33名のかたが参加されていたようです。半分くらいの参加かな?と何となく予想していたので、思ったよりも少なかったです(;^_^A でも、その分グループに分かれての情報交換会が少人数でできて、非常に面白かったです!

 今日のテーマである『コロナ禍でのリスクヘッジ』は、その情報交換会での議題でもありました。今後、どういう運営をしていけばいいか、ということをグループの皆さんでざっくばらんにお話したというわけです。

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 まずどのクラブからも出てきたお話が、公共施設の利用停止になったことで活動が止まったり、形を変えたりしなければならなかったこと。これはふじみスポーツクラブも同じですね。総合型地域スポーツクラブは、学校施設や公共施設を使って活動しているところが多い為、どうしても行政の対応に振り回されてしまう面があります。でも、それだけじゃダメだよね、ということで色々な対応策が考えられるわけです。

 一つは民間施設を利用するということです。公共施設よりもコロナ渦で使える可能性は高くなります。ただしここの問題は、利用料ですよね。例えばサッカーやフットサルで言えば、民間のフットサルコートを借りてやろうとすると、公共施設の10倍くらいの利用料がかかったりします。ここをペイできるだけの人数を集められるかどうかが、民間利用してでも活動を続けるかどうかの判断になりそうです。(※ふじみスポーツクラブは今のところキツイ・・・)

 利用料については、年間を通して継続的に使うことを条件に施設側と交渉するという方法もあります。実際に例をお話いただいたクラブによると、時間帯によっては最大25%ほど値引きしていただけたそうです。もちろん、年間利用を約束すると、公共施設が通常通り使える時にも民間施設を使わなければならないことになりますから、代替施設というよりもむしろ、積極的に活動を拡大するつもりで計画する必要があるでしょう。

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 次に考えられるのは、自前の施設を持つということですね。これは総合型地域スポーツクラブの夢の一つでもあると思います。自前施設を持てば、その施設を自由に使えますから、コロナ渦で活動を止めざるを得ないということがほとんどなくなります。もちろん、自主的に止めるということの方がメリットが大きいと判断することはあるでしょうし、行政指導によって止めざるを得ないということが起きる可能性はありますが、それでも活動を継続できる可能性はぐっと上がります。

 それに、自前施設を持てばその施設を使い勝手のいいように作っていくことができます。例えば人工芝を貼ったり、防球ネットや屋根を作ったり、ベンチを置いたり。公共施設なら勝手にできないことが、自分たちの使いやすいようにできるわけですね。もちろん、そこには莫大な費用がかかるわけなので、そこをクリアできないとダメです。建設費だけではなく、維持管理に必要な光熱費や人件費、修繕費などのコストも大きい。そこがしっかり稼げるクラブでないと、なかなか自前施設には手が出せないというのが現実です。

 実際に自前施設を持って活動しているクラブに話を聞くと、災害リスクについて言及されました。例えば台風。そちらのクラブでは、数年前の大きな台風によって施設の人工芝が浮いてしまい、張り直すのに見積もりで800万円が提示されました。お金の確保ができないと判断し、結局は職人さん一人だけを雇って、後はスタッフの皆さんで作業をし、費用を80万円に抑えたそうですが、こういった災害リスクは今後日本では高まっていく一方だと思うので、自前施設を持とうとする場合には、そのあたりも含んだ計画が必要になるでしょう。

 自前施設を持とうとする時に課題となる資金の調達については、やっぱりクラブ単独で行うのはかなり厳しいのではないかと言うのが現実的な見方なのかなと思います。行政と組むか、企業と組むか、あるいはクラウドファンディングのように多くの市民から資金を集めるか。リスクを一人で背負わない方法を採用することで、”クラブが死なない”ようにしなければならないなと、今回改めて思いました。

(※夢を実現するのも大事だけど、死なないということの方がもっと大事。死ななければ夢は追いかけ続けられる)

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5