なぜ地域スポーツは”無料”を求められるのか問題

 運動会前って疲れている子どもが多いですよね。

 どうも!総合型地域スポーツクラブをやっています、上杉健太です!

 今日は、『なぜ地域スポーツは”無料”を求められるのか』というテーマで考えたいと思います。結構色々なところで議題になり続けてきたようなテーマですが、ちょっと改めて考えてみたいと思います。


 僕は総合型地域スポーツクラブを仕事としてやっているわけで、それで地域の人たちにスポーツ機会を提供したり、コミュニティという居場所を作ったりしているつもりです。それが幸せな人生に必ず繋がると信じてやっていて、色々なコンテンツをマネジメントしなければならないからフルタイムでやる必要があり、仕事として成立するように頑張っています。

 こんな健気な僕(※自分で言うな)を、「スポーツで金を取りやがって!」とか、「子ども達をビジネスに利用しないで!」とか言う人がたまに現れます。まるで僕が悪いことをしているかのように。他人に何かをしてもらった時に、その対価として貨幣を支払うというのは、極めて自然なことだと思うのですが、なぜか地域スポーツの世界ではそれが認められなかったりします。これは一体、なぜなのでしょうか?


 まず考えられるのが、「ボランティアでやっている人がいるから」だと思います。地域スポーツクラブの運営や指導を、ボランティアでやっている人は大勢います。有償でやっている人とどっちが多いのかは知りませんが、それで食っている人はきっと少ないでしょうから、ボランティアの方が多いのかもしれません。つまり、「あの人はボランティアでやっているのに、お前は金を取るのかよ!お前もボランティアでやれよ!」という理屈なのだと思います。なんという暴論でしょうか。この暴論を許してしまえば、「貧しい国の子は満足にご飯を食べられないのだから、うちも今日はご飯なしね」という虐待行為が正当化されてしまいます。「ウサインボルトは100mを9秒58で走ったんだから、お前も走れよ!」というもはや暴力としか思えない指導者を許してしまうことになります。
 もちろん僕は、ボランティアがダメだと言っているのではありません。彼らの精力的な活動には頭が下がりますし、リスペクトしています。でも、僕にはできません。理由は先に述べた通り、僕が目指すものはフルコミットしないとできないレベルのものだからです。totoで6億円当たればボランティアでやれますが、今の僕にはボランティアで他人に全ての時間を捧げるようなことは、自殺行為なわけです。だからボランティアでは絶対にやりません。続けられないから。続けられなければ、僕の目指す生涯スポーツ社会の実現は夢に終わってしまいます。


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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5