自分に合ったスポーツとは

 どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『自分に合ったスポーツとは』というテーマでお話したいと思います。私は最近よくこの「自分に合ったスポーツを続けられる社会に」とか言うようになったのですが、そこについてあまり深掘りしてきていないなと思ったので、今日のテーマにしてみました。


自分に合ったスポーツとの出会いは人を大きく変える

 私には「自分に合ったスポーツに出会うと、人はこんなに変わるのか」と思った経験があります。それは、私自身のことではありません。私は正直に告白すると、運動については天才的で、大した努力もせずに最初から何でもできる人です。
(※嘘はありませんが調子には乗っているようです)
(※水泳はできません)
 そんな私は実は、「これが自分に合ったスポーツだ!」と思ったことはないんです。
(※合わないスポーツは結構ある。痛いやつとか)

 じゃあ誰の話なのかということですよね。実は、私の兄なんです。私の兄は、あまり運動が得意な人ではありませんでした。少なくとも、体育とか、運動会とかで行われる種目については、高い“評価”を得られる人ではありませんでしたし、野球やサッカーなどを遊びでやるのもあまり好まなかったように記憶しています。野球やサッカーが大好きだった私は、一緒にやってくれない兄に対して大いなる不満を抱いていましたから(笑)

 そんな兄は、ずっと部活では文化系と呼ばれるところに所属していて、恐らく中学から高校はほとんどスポーツはしていなかったと思います。家でゲームをたくさんやっていたような青年でした。
 それが高校卒業くらいのタイミングで大きく変わったんです。彼を変えたのがスノーボードです。恐らく最初は、友達とレジャー的にやったのでしょうが、どうやら完全にハマったらしく、シーズンになると毎週のように泊まりで雪山に行くようになり、オフシーズンにはスケボーまでするようになりました。これは凄い変化なんです。
 うちは東京。近くに雪山はありません。兄はいつも長野や新潟などまで車で出かけ、宿泊費の節約のために車中泊をすることもあるようです。ていうか、ほぼ車中泊だそうです。そんな人いますか?笑 私だってスポーツにそんなにコスト割けないです。これが、子どもの頃はスポーツがそんなに好きではなかった人の大人になった姿なんです。学校では絶対に出会うことがなかったスノーボードと大人になってから出会い、ここまで劇的に兄は変わりました。
(※もう40歳)

 自分に合ったスポーツと出会うって凄いなと私が思うようになったのは、兄がスノーボードと出会ってからなんです。

自分に合うとは

 ではここからは、『自分に合う』ということは一体何なのか。それを考えてみたいと思います。

シンプルに楽しい

 当然、「楽しい」と思えることは必須でしょう。ただ、楽しいと思える要因というのは実は結構複雑だと思っています。
 例えば、兄がスノーボードにハマったのだって、一つ状況が違えば全く異なる結果になっていた可能性があります。最初にスノーボードをやった時に、骨折をしていたら?最初にスノーボードを教えてくれた人にめちゃくちゃ怒られていたら?最初にスノーボードをしたのが大雪の中だったら?もしこれらの状況があったとしたら、兄はもしかしたらスノーボードにハマらなかったかもしれません。

 楽しさは作れるものでもありますが、偶然性によって左右されてしまうものでもあるわけです。そういう意味では、とあるスポーツをやった時に「楽しい」と思えることは運命とも言えそうだし、一回では判断できないとも言えます。
(※でも最初に楽しいと思えなければ2回目はない)

 いずれにしても、自分に合ったスポーツをやるということにおいて、「楽しい」は最も重要であることは間違いないでしょう。

環境が合う

 ただ、楽しいだけでは続けられないのが現実です。兄はたぶんちょっと変なので、毎週東京から雪山へ行けますが、普通の人はそんなことはなかなかできないでしょう。身近なところにそのスポーツができる環境は大事です。物理的な近さという環境ですね。

 あるいは、経済的な環境も無視できません。スポーツには、はっきり言ってお金のかかるものとかからないものがあります。経済的に貧しい人は、現実的には選べないスポーツがあります。経済的にも合っているかどうかというのも続けていくには大事です。

体が合う

 これはルール次第でどうにでもなるはずのものですが、どうしても現実的には身体的な特徴によって合う合わないが決まってくるスポーツもあります。分かりやすいところで言うと、相撲なんかは体が大きい人の方が楽しめそうなスポーツですし、サッカーなんかは脚が動かせないと楽しめなそうなスポーツです。
 ニュースポーツやパラスポーツの普及・発展によって、どんな人でもやりたいスポーツを楽しめるようになってきてはいるのは間違いないですが、その環境が身近にあるかという観点も当然入ってくるので、そうなるとどうしても自分の身体的特徴によっては選べないスポーツは出てきます。自分に合ったスポーツというのは、自分の体に合ったスポーツということでもあるんですね。


 というわけで今回は、『自分に合ったスポーツとは』というテーマでお話しました。こう考えてみると、自分に合ったスポーツに出会うって、結構奇跡的なのかもしれません。でも、それを奇跡にしておいてはいけませんね。奇跡も、確率を上げれば奇跡ではなくなります。そして、選択肢を増やすことで、自分に合ったスポーツに出会える確率は確実に上げられるのだから、やるべきことは決まってますね。とにかく多様なスポーツ活動の場を作りまくる。それを周知して選べる環境を作る。それだけです。

今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5