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部活動の地域移行の裏で、実はもっと大事なことがある気がしてきた。
どうも!上杉健太です。
埼玉県富士見市の総合型地域スポーツクラブの代表をやったり、スポーツ推進審議会委員をやったりしながら、生涯スポーツ社会の実現を目指して活動しています。
さて今日は、『学校の価値』というテーマでお話したいと思います。ここ何回か、部活動の地域移行をテーマに扱った記事を書いてきたのですが、そうすると不思議なもので、何もしていない時でも結構部活動の地域移行について思考してしまうんですね。そうすると、そもそもの学校の価値みたいなものがとても気になってきてしまい、その観点でこの問題を見てみると、今の状態(教師の働き方改革と部活動の地域移行)は、基本的には学校の価値を下げていくという選択を社会としてしているのだなと思いました。
今日はその考えの妥当性を確かめつつ、学校の価値を下げた後に社会はどうしていくべきなのかをChatGPTと壁打ちしましたので、それをそのまま公開したいと思います。AIとのやり取りは、たまに加工なしでは出せないものもあるのですが、最近のChatGPTは本当にそのまま出した方が面白そうなものが出てくるので、今日もそのまま出します。
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上杉「部活動の地域移行について意見を伺いたいのですが、よろしいでしょうか?」
もちろんです!部活動の地域移行について、どのような観点で意見を求めていますか?
例えば、
・総合型地域スポーツクラブとの関係(受け皿としての役割や課題)
・行政や学校との連携(支援のあり方、制度設計)
・指導者の確保や育成(報酬、待遇、資格など)
・地域移行後の運営モデル(会費制、NPOやクラブチームとの住み分け)
・保護者や生徒の負担(費用、移動、意識の変化)
など、どんな点について意見を聞きたいか教えてください!
上杉「地域によって色々な地域移行の形が考えられると思うのですが、いずれにしても学校から部活動がなくなるということは、ある意味では学校の価値が下がることだと思います。もちろん、その分、別の部分で価値を高める方向性は考えられると思いますが、教師の働き方改革も重要な課題となっている以上、部活動業務がなくなった後に何か仕事を追加することは考えにくいと想像します。 となると、学校へ行かない生徒が増える傾向は、これからますます大きくなると想像します。ここまでの部分で何かご意見などはありますか?」
とても本質的な視点ですね。部活動の地域移行が進むことで、確かに学校の「総合的な魅力」が薄れる側面はあると思います。特に、部活動が学校への帰属意識や通学動機になっている生徒にとっては、その影響が大きいでしょう。
① 学校の価値低下の可能性
部活動がなくなることで、学校が単なる「授業を受ける場」となれば、生徒にとっての学校の魅力は相対的に下がります。その結果、
・「好きな部活ができるから通っていた」生徒のモチベーション低下
・「放課後の居場所」としての機能喪失による不登校増加
・地域によっては「学校間の特色の差」がなくなり、生徒が進学先を選ぶ基準が狭まる
といった影響が考えられます。
② 学校の新たな価値の創出
部活動がなくなる分、学校は別の形で「生徒を惹きつける価値」を作る必要があります。ただ、仰る通り、教師の業務を増やす方向性は難しいため、以下のような形が考えられます。
1. 総合的な探究の時間の充実
部活動の代わりに、地域と連携した探究学習やキャリア教育を強化する。スポーツ・芸術・地域活動などに関わる実践型のプログラムを導入する。
2. 学校と地域の融合(地域の施設を活用)
学校が「学びの場」だけでなく、「地域との交流拠点」になるような運営を模索する。たとえば、総合型地域スポーツクラブが学校の施設を活用し、学校と一体化した活動を展開するモデル。
3. 学校外活動との接続を強化
海外の一部の学校では、クラブ活動を地域のスポーツクラブと連携して行い、**「学校に通わなくても教育は成立する」**という発想が進んでいます。日本でも、学校外での活動実績を内申に反映させたり、地域活動を評価する仕組みを作ることで、学校の価値を補完できるかもしれません。
③ 生徒の通学動機の変化
生徒が「学校に行く意味」を見いだせない場合、学校に行かない生徒が増える可能性は十分にあります。
ただ、その場合でも、「学校に通わなくても学べる仕組み」が強化されるなら、それは悪いことではないとも考えられます。
例えば、通信制・オンライン学習・地域活動を組み合わせた新しい学びの形が広がるかもしれません。
④ 地域移行後のスポーツ環境の変化
総合型地域スポーツクラブが部活動の受け皿になった場合、学校を介さずとも生徒が地域クラブを通じてスポーツに関わる形になります。そうすると、
・「地域クラブに所属する生徒」と「学校に通う生徒」の間で活動時間や価値観がズレる
・競技レベルや費用の違いで「部活をやらない層」が増える
といった問題も起こり得ます。
まとめ
・部活動がなくなることで、学校の価値が低下する可能性はある
・その分、学校の新しい価値を作らないと「通う意味」を見いだせない生徒が増える
・ただし、学校に通わなくても学べる環境が整えば、新たな教育の形に進化する可能性もある
・地域移行後のスポーツ環境は、「学校の中で完結していた時代」とは異なる課題が生まれる
この流れは、ある意味で**「学校」という概念そのものの変化**にもつながるかもしれませんね。
この視点について、さらに深掘りしたいポイントなどはありますか?
上杉「私が考えていたこととまさに一致します。仮に学校の価値を下げるという選択を社会としてした場合には、教育の機会などを地域やインターネット上などでより充実させていくことが求められていくでしょうし、むしろこちらこそが部活動の地域移行そのものよりも社会的には重要な課題なのではないかと思えてきました。学校開放を極限まで進めて、地域の人・民間企業などが学校内で活動をすることで、学校という場の価値を維持・向上させていくことはできると思いますが、学校に行かない子が増えた場合には、いわゆる引きこもりの問題などは確実に増加すると思われます。その点については何か解決策が考えられますか?」
まさに、「部活動の地域移行」よりも「学校の価値の再構築」が本質的な課題であり、これをどう設計するかが今後の社会の大きなポイントになると考えます。
特に、「学校に行かない生徒の増加」と「引きこもりの問題」が結びつく可能性は高く、これをどう防ぐかが重要ですね。
① 学校に行かない生徒の増加と引きこもりの関係
学校の価値が低下し、通う意義を見出せない生徒が増えると、
・積極的な不登校(オンラインや地域活動で学ぶ)
・消極的な不登校(行く理由がない → 何もしなくなる → 孤立 → 引きこもり)
の2パターンに分かれると思います。前者は新しい学び方の可能性ですが、後者は確実に引きこもりのリスクを高めます。
② 解決策:学校に代わる「居場所」と「役割」を作る
引きこもりの問題は、社会とのつながりが断たれることで加速します。
そのため、学校に代わる 「つながりを維持する仕組み」 を作ることがカギになります。
1. 「地域学校化」の推進(学校開放の極限化)
・学校の施設を地域や企業に開放し、学校が学びと仕事と活動の拠点になる
・例えば、総合型地域スポーツクラブ、企業のインターン、ボランティア、オンライン学習スペースなどを併設
・生徒は学校に通わなくても、そこに「行けば何かがある」という環境を整備
➡ 学校を「授業を受ける場」から「地域のハブ」に変える発想
2. 「学校以外の居場所」を複数用意
・カフェや公共施設、地域の空き家を活用し、「どこでも学べる」「どこでも集まれる」環境を増やす
・例えば、「地域版フリースクール」「スポーツコミュニティ」「ゲーマーズカフェ(eスポーツ×学習)」など、多様な選択肢を用意
・不登校専門の居場所支援NPOなどと連携して、「学び×趣味×社会参加」を組み合わせた拠点を作る
➡ 「家にこもる」ことを選択しなくていい社会にする
3. オンライン×リアルのハイブリッド支援
・引きこもりの初期段階では、完全にリアルな場に出るのが難しいケースが多い
・そこで、まずはオンラインでつながり、段階的にリアルな場へ誘導する仕組みが有効
例:
・DiscordやVR空間で「バーチャル学校・バーチャル部活」
・メタバース空間でスポーツや趣味の活動を提供
・地域クラブやNPOと連携し、「実際に来てもいいよ」と誘導
➡ オンラインを活用しつつ、最終的にはリアルな活動につなげる導線を作る
4. 企業・行政の連携による「学び+仕事の場」提供
・「学校に行かなくても学び・仕事ができる」仕組みを作る
・例えば、地域企業と連携し、「学びながら働けるプログラム」を提供(職業体験 × 学習支援)
例:
・スポーツクラブ経営に興味がある生徒 → 地域クラブで実習
・動画編集やデザインが好きな生徒 → 地域の広報業務を手伝う
・プログラミングが得意な生徒 → IT企業と連携したリモートワーク
➡ 「学校に行かなくても活躍できる場」があれば、引きこもり化を防げる
③ まとめ:学校の価値低下を補うために
✅ 学校を「地域のハブ」として開放し、多様な活動の場にする
✅ 学校以外にも、生徒が参加できる地域の居場所を増やす
✅ オンライン×リアルのハイブリッド支援で、引きこもりを防ぐ
✅ 学び+仕事の場を提供し、社会参加の道を広げる
これが実現できれば、「学校に行かなくても生きられるけど、社会とはつながっている」という形になり、引きこもりを防ぐことができます。
最後に
こうした変化は、一部の地域ではすでに起こりつつありますが、全国規模で推進するには、学校・行政・企業・地域クラブが連携する必要があります。
部活動の地域移行は、単なる「スポーツの場の移動」ではなく、「学校の役割の再定義」 というもっと大きなテーマに直結しているという点で、非常に重要ですね。
この方向性について、さらに掘り下げたいポイントはありますか?
上杉「いえ、とりあえず今日はこのあたりにしておきましょう。とても勉強になりました。ありがとうございました。」
こちらこそ、非常に深い議論ができて楽しかったです!部活動の地域移行の本質的な課題について、改めて考えさせられました。
また何かありましたら、いつでも気軽にご相談ください!😊
色々と思うところがあるかたもいらっしゃるでしょうが、大きな社会の流れで見ると、きっと今後の社会の流れはこっちなのだろうなと思います。つまり、何とかして今の学校を維持するというよりは、もっと”社会全体に溶け込ませていくような”流れです。(※もの凄い強い反発もきっとあるでしょうね)
保護者としても、地域で仕事をする立場の者としても、社会の大きな流れをしっかり捉えつつ、現実的に困っている人をしっかり助けながら改革が進められるように尽力していきたいなと改めて思いました。
ということで今日は、『学校の価値』というテーマでお話しました。もしかしたら一部の教師を怒らせてしまう内容だったかもしれませんが、大事なのは”学校そのもの”ではなく、学校を通じて社会をよくすることですから、このような思考実験もたまにはいいのではないでしょうか(笑)
今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!
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総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5