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富士見市の大規模スポーツ施設

 世界には色々なゴルフがある。

 どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『富士見市の大規模スポーツ施設』というテーマでお話したいと思います。というのも実は、富士見市は、とある公園の一角に○○ゴルフというスポーツができる大規模な施設を整備しようとしているのですが、これにはもちろん膨大な資源が投じられることになります。

 当然その施設は市民の為に作られるものであるはずですから、総合型地域スポーツクラブのふじみスポーツクラブとしても活用していきたいところ。きっとそこにはニーズがあるはずですから。

 ただ現状の私は、○○ゴルフと言ってしまうほど、そこに関して知識がない状態です(;^_^A ○○にどんな言葉が入るか、完全に覚えていない状態。「グラウンドゴルフだったっけ~?普通のゴルフ場のはずがないしな~」という状態で書き始めています。一から勉強していくので、お付き合いいただけると嬉しいです。

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パークゴルフ

 ここでやっと検索をかけてみました。するとすぐに、『パークゴルフ場』の整備であることが判明。市のホームページで詳細の資料もアップされています。

しかしパークゴルフとはどんなスポーツなのでしょう?

公益社団法人日本パークゴルフ協会さんのYoutubeで紹介されているので、ご覧ください。

 グラウンドゴルフとかマレットゴルフとか色々な名前のゴルフがありますが、よほどの愛好家ではない限り、これらと同じようなゴルフと思っていいのかなと思います。

(※それぞれの愛好家の皆さま!怒らないで!)

 要するに、ゴルフのようにボールを遠くに飛ばさず、基本的には地面を転がすように打って、狭い範囲でプレーするゴルフということです。

 ちなみに、パークゴルフ、グラウンドゴルフ、マレットゴルフにはそれぞれ協会があるようです。それぞれの種目の定義を、それぞれの協会ホームページから引用して紹介してみますね。違いが分かる男に俺はなる!!

【パークゴルフ】
パークゴルフは、クラブ1本とボール1個、それにティーがあれば誰にでもプレーを楽しむことができる簡単なスポーツであり、クラブでボールを打ち、カップインするまでの打数を競い合い楽しく遊べる健康的なスポーツです。
公益社団法人日本パークゴルフ協会ホームページより~


【グラウンドゴルフ】
 専用のクラブ、ボール、ホールポスト、スタートマットを使用して、ゴルフのようにボールをクラブで打ち、ホールポストにホールインするまでの打数を数えます。
場所によって距離やホールポストの数を自由に設定でき、ルールも簡単なため、どこでも、だれでも手軽に楽しむことができます。又、ホールインワンもあり、その場合、自分の各ホールの合計打数から3打をマイナスするという特典が設けられており、プレーヤーの励みと意欲を高める工夫がなされています。
公益社団法人日本グラウンド・ゴルフ協会ホームページより~


【マレットゴルフ】
マレットゴルフ とは、スティックとボールを使って、決められた打ち出し地点からホールへ、できるだけ少ない打数で入れることを競うスポーツです。
マレットとは木づちという意味で、木づちを使ってボールを打ち、ゴルフのルールで競技をするという意味から、マレットゴルフと名づけられました。
一般財団法人日本マレットゴルフ協会ホームページより~

 それぞれ微妙な差はあるものの、やはり大きく見ると同じ競技と言ってよさそうです。ただ、それぞれに協会があることから、それぞれにこだわりのポイントがあるのだと思います。

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ターゲットは高齢者

 富士見市が公表している資料によると、ターゲットは親子3世代のようです。高齢者でもできるスポーツですから、小さな子どもでもできるということですね。ただし現実的には、小さな子どもの中でパークゴルフなどが流行った歴史は恐らくありません。高齢者の為のスポーツ施設ということになるのだと思います。

 もしここでふじみスポーツクラブが活動を作るとしても、高齢者向けのものをやることになるのでしょう。カフェの入ったクラブハウス的な建物も運営するようなので、安心・安全に運動ができる屋外施設がやっとできることになりますね。それはとてもいいことだと思います。

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パークゴルフのニーズとは?

 ただしここで考えておかなければならないことがあります。それは、『ゲートボールとのニーズの違い』です。ゲートボールも、球を打って転がして、特定のゲートをくぐらせるという、動作的には同じような種目です。恐らくターゲットの年齢層もかぶってきます。

 なぜ私がそこを気にするかというと、実は富士見市が整備しようとしているびん沼自然公園のすぐ隣には、ゲートボール場が4面あるんです。でも私はそこでゲートボールをしている人を一度も見たことがありません。もう使われなくなって何年も経つのではないかなという雰囲気を感じます。

 使われなくなったゲートボール場のすぐ隣に大規模なパークゴルフ場を整備するのですから、両者のニーズというのは明確に違うのでしょう。

 まず考えられるのは、対人かどうかですね。ゲートボールは正方形のコートの中で行う対人の競技ととらえるべきものだと思います。昔には、高齢者同士がもめて殺人事件に発展したことまでありましたね。
 対してパークゴルフやグラウンドゴルフは、コースが決まっていてそれを順番に回る形なので、最悪一人でも楽しめるスポーツです。そこが大きな違いでしょう。

 もう一つ考えられるのは、実はターゲットの年齢層は微妙に違うということですね。ゲートボールは広い範囲を動き回る必要がない種目です。正方形のコートの中で完結します。
 一方パークゴルフは、通常のゴルフのようにいくつかのコースを回って最終スコアを決める形です。なのでけっこうたくさん歩かなければなりません。なので、ゲートボールよりはターゲットの年齢層は低めなのかなと思います。それこそ、親子3代をターゲットにしているように、孫がまだ10歳未満とかの60代のかたがプレーするような種目と言えるかもしれません。

 もちろん、どのような種目でもトッププレイヤーはいて、そのようなかたはある程度運動能力の高い若いかたなのでしょう。そういうかたも利用するのだとは思いますが、あくまでも一般的には、というお話です。

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パークゴルフのその先

 さて、ここまで考えるとさらに設計しておかなければならないことは、『パークゴルフのその先』ですよね。パークゴルフはたくさん歩かなければなりません。夏場なんかは、よほど日陰のベンチをたくさん作っておかないと、熱中症で搬送される高齢者がたくさん出るでしょう。

 そうやって暑い日にプレーしたり、ちょっと体調がすぐれない時にプレーしたりして、つらい経験をした人は、年齢が高いかたから順番にパークゴルフをリタイヤしていくと思います。

「もうこんなに広いところではできない」

そういう状態ですね。

 すると、もっと狭いところや、すぐに休めるところでプレーしたいというニーズに変わってくると思います。どうもこの計画では、スポーツ施設としてはパークゴルフだけを整備するようで、ゲートボール場の整備は入っていません。

(※ゲートボールは、人間関係が壊れるリスクが高い種目とされてしまって、もうあまり整備はされないのかもしれませんね・・・)

 すると、パークゴルフに限界を感じた高齢者はここには来なくなります。つまり、パークゴルフ場を活発な状態に維持していくには、新たな利用者を生み出し続けなければならないんです。もちろんそれはどの施設も同じ課題を持っているわけですが、体育館のように色々なことができる施設とは違って、基本的にはパークゴルフしかできない施設のようですから、そのハードルは結構高いと考えた方がいいでしょう。

 この課題をクリアするには、絶対にソフトが必要だと思います。ただ施設を作って、「はい、要望に応えて作りましたから、皆さん使ってくださいね~」では、本当に使いたがっていた何人かが使うだけで、後の人は使いません。教室を開催して普及活動をしたり、初心者から上級者まで色々なレベルの大会をやったり。そういうのを仕掛けていく運営団体が必要です。

(※一般市民が全く興味を持てない国際大会などやってもたぶん意味ない)

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富士見市のパークゴルフのキープレイヤーは誰?

 ということできっといるはずです。この施設を運営していくキーマンが。そこがないのにさすがにこの大規模な整備には踏み切れないはず。きっと富士見市に、ゲートボールでもなく、グラウンドゴルフでもなく、マレットゴルフでもなく、パークゴルフに強いこだわりを持っているキーマンがいるはずです。

 ということで探してみました。

・・・・・・・・・が、ネット検索ではそういった個人や団体は出てきませんでした。年齢層的にも、ホームページやSNSの運用はしてない個人または団体なのかもしれません。

 でも、とするとそのキーマンがパークゴルフの普及をできるのか、そもそもする気があるのかはちょっと疑問に思えてきます。現在の仲間内だけで快適にプレーして、自分たちがやらなくなったらお終い、というスタンスだとしたら、確実にこの大規模なパークゴルフ場は廃れていくと思います。隣のゲートボール場のように・・・。

 もし仮に、キーマンをネットで探せなかっただけでなく、本当にキーマン不在の計画なのだとしたら、ここは方向転換が無難な手かもしれません。バーベキューやキャンプ場も整備するみたいなのであれば、そこには多様な遊びがあった方が利用者は確保できるでしょう。あくまでスポーツ施設にこだわるなら、キャンプ場と相性のいいテニスコート、あるいはクラブハウス的な建物も作るのであれば卓球場。高齢者でも楽しめる種目ができる施設に一部変更する分には、計画の狙いを変えずにできるのではないでしょうか。

 ・・・・・とか言ってみましたが、きっと市の計画なんてそう変わるものでもないでしょう。きっと裏で色々な利権もあるのでしょうし。となれば市民としてこの施設を有効活用することを考えるなら、「誰かこの施設運営のキーマンになれよ」ということですね。ただ施設を管理するだけでなく、ソフトを生み出す続けられるキーマンです。このあたりの動きは今後も注目しつつ、ふじみスポーツクラブも虎視眈々と狙っていきたいなと思います。誰かパークゴルフに明るい人がいたらぜひ紹介してください。

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 ということで今回は、富士見市が整備しようとしているパークゴルフ場について勉強してみました。反対意見も多い事業のようですが、生涯スポーツ社会を実現したい私としては、施設自体には大いに賛成です。ただ、活用方法をとにかく考えないと、また老朽化するまで放置するみたいなことなりかねないということは危惧しています。ふじみスポーツクラブができることを考えていきたいなと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

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