「子どもの可能性は無限大」を言葉だけで終わらせない
どうも!上杉健太です。埼玉県富士見市の総合型地域スポーツクラブの代表をやったり、スポーツ推進審議会委員をやったりしながら、生涯スポーツ社会の実現を目指して活動しています。最近はアニメ『ダンダダン』が面白いです。
さて今日は、『子どもの可能性は無限大』というテーマでお話したいと思います。といっても、子どもの可能性について言及をしたいのではなく、子どもの可能性を無限大だと考えた時の、周囲の大人の言動について考える回です。
「子どもの可能性は無限大」と、よく大人は言いますね。これ、僕もそう思っています。子どもの可能性は無限大です。
僕が「子どもの可能性は無限大」と言う時、それは「子どもは何でもできる。何者にでもなれる」という意味ではなく、どちらかというと僕の能力の限界の意味で使っている気がします。言い換えると、「この子のポテンシャルを、僕は正確に測ることはできない」ということです。僕は、僕が持ち合わせている指標でしか恐らく人を見ることができていなくて、そんな僕が、無限大の可能性を持っている子どものことを測れることができるわけがないということです。
親としても、総合型地域スポーツクラブのマネジャー・コーチとしても、子ども達と接していると、ついつい目の前にある指標で子ども達のことを測ろうとしてしまうことがあります。学校の勉強をしているシーンでは、例えば、いかに計算が正確に速く解けるかという指標で子どもを測ろうとしてしまうし、テニスのシーンでは、いかにポイントを取れるショットが打てるかという指標で測ろうとしてしまいます。でも、それが子どもの全てではありません。世の中にそれこど無限のように広がっている”領域”のごくごく一部の内の、ごくごく一部の指標でしかないんです。そんな部分的なもので子ども達を評価することはできせん。
この罠にはまりそうになった時、つまり、子ども達を自分がたまたま今持っている指標で測ろうとしてしまった時に、僕は想像するようにしていることがあるのですが、これが結構おススメなので紹介しておきます。
それは、「この子は将来、社長になるかもしれない」「この子は将来、研究者になるかもしれない」「この子は将来、インフルエンサーになるかもしれない」と想像することです。いや、想像というよりは、そう仮定する、という感じかもしれません。もしもそうなる未来が来るとしたら、目の前の子を下手に評価する気になれますか?僕はなりません。目の前の子が、僕が知らない領域で成果を出す人物になると想像すると、とても自分のやり方を押し付ける気にはなれないし、彼らの自由な発想・行動を下手に禁止する気にもなれないんです。
ところが多くの大人が、子どもを”自分の領域内”に留めようとしているように思うことがあります。自分の持ち合わせている指標だけで子どもを評価しようとする。分かりやすいのが学校の成績ですよね。僕たちが共通で持たされてきた”学校の成績”が高いことを、「良い」とし、逆に低いことを「悪い」としてしまう。これは本当に、ほんの一部分だけで子ども全体を評価してしまう悪い傾向だと僕は本気で思っています。
あるいは、大人が管理できる範囲だけで行動を選択させようとする。インターネットの利用を禁止するとかですね。子どもの可能性の広がりを押しとどめてしまう、これからの時代においては致命的とも言える制限かもしれません。
もちろん、大人は子どもに対して保護責任を負う場面がありますから、完全に子どもをフリーにさせることはできませんが、だからこそ、できる限り、大人の指標に基づいた強制や禁止はなくした方がいいと僕は思って行動しています。それが真に、「子どもの可能性は無限大」を体現することだと思うんですね。
子どもの可能性は無限大です。その可能性を広げるのも、狭くするのも、一定部分においては周囲の大人の言動にかかっていると思います。「あなたはこのままではダメ。だから私の言うとおりにしなさい」と言えば、可能性は大人の領域内に留まるでしょう。しかし、「きっとあなたは大物になる」「きっとあなたは社会に役立つ人になる」と言えば、子どもは周囲の大人を越えていく可能性を持つでしょう。
こういう風に考えていくと、やっぱり僕は大人の言動や在り方こそが重要だと思えてきます。大人がまるで自分は”あがった存在”だと思い、目標がないまま生きていこうとすると、どうしてもまだ未熟な存在である子どものことばかりを見てしまう。管理しようとしてしまう。細かいことに目が行き過ぎて、短期的な成果を求めてしまう。だからこそ、大人自身が人生の目標を持ち、子どもの方ではなく、自分の人生の未来に目を向けて、子どもの半歩前を歩くような存在になるといいなと思いますし、少なくとも僕はそうしています。周りから見ると、少し子どもに対して無関心に見られてしまうのかもしれませんが、実は僕はそれくらいが親子の距離として適正なのではないかなと思います。
ということで今回は、『子どもの可能性は無限大』というテーマでお話しました。誰かの何かの参考になれば幸いです。
今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!
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総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
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