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40代の”モヤモヤ”について

 どうも!上杉健太です。
 埼玉県富士見市の総合型地域スポーツクラブの代表をやったり、スポーツ推進審議会委員をやったりしながら、生涯スポーツ社会の実現を目指して活動しています。昨日は久しぶりの雨でした。寒かったー。

 さて今日は、『40代のモヤモヤ』というテーマでお話したいと思います。


 僕は2025年1月現在、41歳です。40代というと「不惑」と表現されるように、惑わないで生きていける年齢と言われたりもしますが、実はあれは偉大な孔子の話であって、平凡日本代表の上杉としては、むしろ40代は惑いまくっているというのが現実です。モヤモヤしているんです。

 当マガジンでも愚痴のように、この惑い・モヤモヤについては何回か書いてきました。総合型地域スポーツクラブのキャリアが10年になり、マンネリのようなものが来ているのではないかと分析してみたり、シンプルに体力が落ちてきたと分析してみたり、厄年のせいにしてみたり。

 そんな中で、とある動画に出会いました。エンタメ&勉強の為によく観ている『ReHacQ』に、これまたよく観ている『中田敦彦のYoutube大学』の中田敦彦さんが出演した回の動画です。

 40代男性のかたには特にまずは観ていただきたいのですが、簡単に説明すると、ReHacQの高橋プロデューサーと中田敦彦さん人生について語っています。高橋プロデューサーは43歳、中田敦彦さんは42歳で、41歳の僕と完全に同年代です。さらに実は中田さんとは誕生日が同じという謎の共通点もあります(笑) だからか、中田さんの人生の分析には共感するところがものすごくたくさんあり、さらに僕のモヤモヤを晴らしてくれるかもしれないヒントまでいただくことができました。

 今日は動画の中の共感ポイントを挙げさせていただきながら、僕のモヤモヤについて改めて分析し直していきたいと思います。


モヤモヤの正体

 まずはモヤモヤの正体について、中田さんの自己分析がものすごく僕には参考になりました。参考になるというか、規模感は中田さんと全く違うにしても、ほぼ僕にとっても答えなのではないかと思えるものでした。

「『自分は何者なんだ』という通知表が出た」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 中田さんは、ご自身の活動を続けてきて40代になった今、このように表現されました。これを聞いて、僕もその感じはあるのかもしれないなと思いました。僕の場合は他者からの認識・評価というよりは、自己評価というか、わざとそうしてきたのですが、今の僕が何者かというと、「総合型地域スポーツクラブの人」なんですよね。そのように固定化されてしまったことに何となく虚しさみたいなものもあるのかもしれません。でもおかしいんです。僕はこれを、敢えてそうなるように行動をしてきたわけですから、そこに虚しさを覚えるのはどう考えてもおかしい。
 ただ、次の考えが加わると、急に納得感が出てきます。

「人生はあと40年くらいある」
「ある意味の飽きもきていた」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 40歳になってから、まだ人生の半分くらいか、というのは僕もこれまでに何度も思ってきたことです。中田さんも同じように感じていたようです。また、ご自身の活動に”ある意味”の飽きがあるのかもしれないというのは、僕も自己分析していました。明確にそう思っているのではないのですが、10年も続けて来たという事実から、その可能性は十分にあり得るだろうという考え方です。富士見市に移住してゼロから総合型地域スポーツクラブを立ち上げる挑戦に入ってからは、0年目からスタートしたような気分でいたのですが、キャリアはゼロにはなっておらず、それこそレベルは確実に上がってしまっていて、どこか色々な作業に慣れてしまって新鮮さは損なわれてきたのかもしれないのです。
 自分が何者かが確定して、仕事にも慣れてある意味で安定もしている。これがあと40年も続くのかと思うと、ちょっと耐えられなそうだと思ってしまうんですね。そこは僕は、明確に不安に思っています。経済的な不安とかとは別に、このまま残り40年間を生きていくのは辛いかもしれないと・・・。

「乗り越えたいと思っていたものを、乗り越えたとも思える」
「承認欲求や自己実現、経済的なものは、「ここぐらいでいいや」と思えば充足できるわけです」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 Youtuberとして登録者数は600万人以上もいる中田さんが色々なことを達成したと感じるのは当然のことだと思うのですが、もしかしたら僕も同じようなことをほんの少しだけ感じてしまっていた可能性があるなと思うんですね。それこそ偉そうにイベントや大学の授業などに登壇したりして、まるで自分が何かを達成した人かのように錯覚しかねない場面もあるので、僕がそう勘違いしてしまう可能性は十分にあります。それに、10年間やってきたということに気が付いた時から、僕は結構それを口にするようになっていました。これこそが、僕が一定の達成感を得ていた証拠かもしれません。僕はちょっとだけ、”満足してしまっている”と言っていいでしょう。

「欲望や夢が力になる」
「夢へのエネルギーは、挫折したらなくなるが、叶えてもなくなる」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 僕はこれまで、生涯スポーツ社会の実現という人生をかけてやろうとしている目標に向かって、総合型地域スポーツクラブの普及・発展に努めてきました。やればやるほど、総合型地域スポーツクラブは面白く、そこに関しては未だに何の疑いもありません。しかし、先述の通り、10年間やってくることができたことで、達成したと感じるものもいくつかあり、細かい夢とか目標という意味で言うと叶えてしまい、残っている夢の数が少なくなってきているのだと思います。中には、自分の中で知らず知らずのうちに諦めた夢もあるかもしれません。中田さんは、夢へのエネルギーは、挫折してもなくなるし、叶えてもなくなると仰っていました。いずれにせよ、大きな理念に対してぶら下がっている夢は、挫折したり叶えたりする中で減り続けていて、そこに向かうエネルギーも同時に減ってきてしまっている。中田さんの分析を受けてそう考えることもできるなと妙な納得感を得ました。こんな風に考えたことは今までなかったので、本当にこの動画を観て良かったなと思います。

総合型地域スポーツクラブは揺るがない

 では解決策です。動画の中で中田さんはそこのヒントもくれました。

「解決策は新しい夢を見つけること」
「夢は他人から見るとどうでもいいもの。でも、どうでもいいことが大事」
「自分だけが価値があると思っていて、誰にも共感されないものこそいい」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 そう、解決策はやっぱり新しい夢を見つけることなんです。すごくシンプルな考え方ですよね。

 では僕は、総合型地域スポーツクラブをやめるのでしょうか?生涯スポーツ社会の実現という理念を捨てるのでしょうか?そんな気はさらさらしません。そこまでモヤモヤしていません(笑) それに、この動画を観ても、総合型地域スポーツクラブはこれからの人生のお供にするには適していると思えました。

 まず、総合型地域スポーツクラブは、言ってしまえば誰からも興味を持たれていないものです。まず儲からないから。儲からないものに憧れる人は、ほぼいません。多くの人が憧れる職業は、多くの人に注目され、かつ成功すると大金や権力を得られるものです。残念ながら総合型地域スポーツクラブの経営なんて、どれにも当てはまりません(笑) でも、だからこそ僕はこの仕事が気に入っています。誰もやらないから僕がやるという大義が得られるし、天邪鬼な僕は、マイノリティにいる自分の方が好きになれるんです。

 それに、中田さんは人生を旅に例えて、こう表現もしました。

「長旅は長編小説の方が助かる。時間がかかるから」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 総合型地域スポーツクラブの運営に終わりはありません。常に会員の生涯スポーツを実現しようというのですから、終わりというのは設けるわけがないんです。恐ろしく長い”長編小説”です。長すぎる人生のお供にするには最適です(笑)

 つまり僕がやるべきことは、理念や大目標は変えずに、新しい小さな目標みたいなものを作り続けていくことなのでしょう。

明日を生きられる何かを持つ

 例えば僕がクラブの年度の事業計画を立てる時には、重点テーマを設けるよにしています。それがここ最近は、あまり心が沸き上がるようなテーマ設定ができていなかったなと思います。まず直すべきはここなのかもしれません。

「レベル1からの感覚でもう一度やりたい。ちっちゃくても、くだらなくても、その方が愛しやすい」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 ここで今の僕がわがままにテーマ設定をさせてもらえるなら、自分がまだやったことがない領域がいいでしょう。レベル1からできるもの。さらに中田さんは、別のヒントもくれました。

「コスパが良いことをやれてるから、コスパが悪いことに魅力を感じる」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 実は富士見市で総合型地域スポーツクラブを創り上げていく際に、コストをあえてさかなかったところがあります。それが、富士見市のスポーツ行政を動かすことです。最初は僕がそれまでやってきた行政との連携での総合型地域スポーツクラブの運営をやろうと思って富士見市に持ち掛けたのですが、それが全く相手にもされそうにないと分かると、そこを説得して動かす時間やパワーを割くことはできないと判断し、自分でできることをやることに集中したんですね。そこに後悔はないのですが、今なら行政を動かすことにコストを割くことができます。それくらいの余裕があるくらいにはクラブを成長させました。

「それで20年生きていけるかは分からないが、明日は生きられる」

【中田敦彦vs高橋弘樹#3】すべての働く人へ!中年の危機どう克服?シン・中田敦彦の幸福論【ReHacQvsYouTube大学】より

 行政を動かして、行政とともに総合型地域スポーツクラブを運営していくということが今後の大きなテーマになるのは考えにくいですが、一時的なテーマとするのは有りだと思いますし、市民の利益を最大化するという意味では必要なことだとも言えます。そもそも富士見市が市民と約束したスポーツ推進計画の中で総合型地域スポーツクラブはわりと重要なポジションで登場しているのですから。大義もあると言えるでしょう。
 それに、いつまでもこの個人事業的な運営を続けるわけにもいかないでしょう。もっと”みんなのクラブ”にしていく必要があります。事務所を僕の自宅にしているせいで、代表理事の交代でさえ非常に難しい状況にあるのがふじみスポーツクラブなんです。ここは次の取り組みテーマにしていくのはいいかもしれません。

 そもそも、僕が最初のクラブで経験したのは、行政主導で立ち上がったクラブの運営です。行政を動かすという説得は経験がありません。ふじみスポーツクラブは来年度5年目を迎えますし、もういきなり活動が停止して潰れるということもないでしょう。だったら次のステップに移ってもいいかもしれません。実は、行政支援が難しいと分かった時点で、「だったらゼロから立ち上げたクラブが行政支援もゼロでどこまでいけるか」という実験的挑戦に切り替えてここまできたのですが、いったん、「会員数300名規模までは大きな投資なしでいける」という結論は出せたと思うので、ここまでにしてもいいでしょう。ふじみスポーツクラブを”上杉のクラブ”から、”みんなのクラブ”にする。ちょうど、クラブマネジャーが来年度は本格稼働予定ですので、顔としての上杉も息を潜めていこうかなと思います。その分、行政や周辺へのロビー活動的なことを強めていく。明らかに僕の苦手分野でレベル1の領域ですが、だからこそやる。そうすることでモヤモヤを晴らす!これですね!


 というわけで今日は、『40代のモヤモヤ』というテーマでお話しました。モヤモヤの正体を人の視点を借りて分析し直し、解決策まで見出すことができた、僕にとっては非常に有意義な回でした。全然理解できない人も多いと思いますが、似たようなモヤモヤ状態になることがあったらまた見返してみてください。特にReHackQの動画は観た方がいいです。

今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!


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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

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