チップの可能性
お金から目を背けない。
どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。
今日は、『チップの可能性』というテーマで考えてみたいと思います。ポテトチップスの話ではなく、お金のチップの話です。
-----
総合型地域スポーツクラブを7年以上やってきて、もどかしい思いをすることはたくさんありました。その中の一つに、「指導者をはじめとしたスタッフの報酬(謝金や給与)をもっとあげたいな」があります。理念に共感し、少なくない時間とパワーをクラブの為に使ってくれる人たちです。
彼らの中には、「お金じゃないんです」と言う人もいます。遣り甲斐や自分自身の楽しさの為にやってくれているという人もいます。でも、その言葉に甘えてしまっては、経営者失格だと思うんですね。遣り甲斐などの内的報酬は確かに大切で、そこをしっかり設計しているのならいいのですが、全てを丸投げみたいなことをしておいて、与えるものは内的報酬のみということになれば、そのスタッフはもういついなくなっても仕方のない状態だと私は思っています。
内的報酬は絶対に大事。でも、最も客観的で平等な価値となるお金という報酬から目を背けてはいけないと私は思っています。
でも、スタッフに十分な報酬を与えようとするには、原資が必要です。クラブに十分な収入があり、その内の十分な割合をスタッフ報酬に配分できるコスト構造が必要です。でも、総合型地域スポーツクラブが十分な収入を上げる為には、会費単価を上げたり、外から仕事や補助金を引っ張ってきたりしなければなりません。それは多くのクラブマネジャーにとって”しんどい”ことでしょう。特に、営利企業が運営するクラブと同じになりたくないと思って、会費をなるべく低くしておく総合型地域スポーツクラブは多いです。私もその一人です。また、外からの仕事や補助金はいわば”いつなくなるか分からないもの”です。そこの割合を大きくして収入を増やすことは、必ずしも持続可能性を高めることにはならないかもしれない。それに、クラブ以外の事業を多くすると、「そもそもこのクラブで何がしたいのか?」となったりもします。
非常に難しい問題なんです。悩んだ結果、多くのクラブがスタッフに対して、満足な報酬を渡さないままにしてきていると思います。私自身がずっとそのもどかしさを抱えてやってきました。
-----
ここから先は
総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5