怪我をしたことで見えた自分の将来像

 どうも!ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『怪我をしたことで見えた自分の将来像』というテーマでお話します。

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総合型地域スポーツクラブにおけるこれまでの私

 まずは私の業務について。これまで8年間くらい総合型地域スポーツクラブで働いてきているわけですが、その業務は実に多岐に渡ります。多岐に渡るというか、総合型地域スポーツクラブの経営・運営に必要なことは全てやってきました。指導、広報、経理、受付、企画、営業などなど。もちろん人に任せる仕事もありますが、それを全くやったことがないという業務は一つもないと断言できますね(笑)

 ざっくり分けると、指導業務とマネジメント業務が1:1の割合というのが、私のクラブマネジャーとしてのスタイルです。運動が得意で、分析もそれなりに得意で、お喋りも得意な私は、コーチ業も好きなわけです。会員の多くが私のことを『コーチ』として認識している感じです(笑)

 このスタイルを持っているからこそ、富士見市でゼロからクラブを立ち上げることができたのは間違いないです。自分が指導ができなかったら、仲間集めを集めてからしか動けなかったし、初期コストも大きくなっていたでしょう。「指導者が見つからなくて・・・」という言い訳が用意され、ズルズルと設立できずにいた可能性だってあります。「自分で何でもできる」という状態は、言い訳が許されない状態でもあるわけです。そんな私だからこそ、最速で総合型地域スポーツクラブを立ち上げることができたのだと思います。(※移住から、県に認められる総合型地域スポーツクラブになるまで9カ月)

 コーチとしての私のスタイルは、当然対象者によって異なるわけですが、私が指導する対象は初心者や小さな子どもが多いので、コーチである私も一緒になって動くことが多いです。私は、”芸人としてのコーチ”というのも意識的にやっているので、動いてみんなを楽しませるタイプのコーチだと思います。(※ただし、コーチが頑張ってみんなを楽しませる必要がない段階まで来れば、私は見事に動かなくなります)

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”動けないコーチ”にできること

 そんな私が、ここ1週間ほど、”動けないコーチ”になってしまいました。原因は怪我です。先週のコーディネーショントレーニングジュニアクラスの指導の際、見本で動いた時に思わず全力ダッシュを少し長い距離やってしまい、腿裏をやってしまいました。そのクラスでは何とか誤魔化しましたが、その日から4,5日は脚を引きずるようにしか歩けないくらいでした。

 当然その間も指導の仕事は休んでいません。動けないなりにやり方を変え、指導を行っています。こうして執筆している現在もその状態です。まだ脚の状態は完全にはほど遠く、少しでも脚を伸ばすとピキッと来る感じ。歩けるけど、走れない。そんな状態で指導をしています。

 そんな私の現在の指導スタイルは、”動かない”です。一緒には動かないで、口だけ動かす。いや、とは言え本当のおじいちゃんコーチみたいな人よりは動いてますが、何せ走れないので動きようがないんですね。すると、これまでのような芸人スタイルは適用できません。自分が動かずとも場を盛り上げ、指導対象者たちがイキイキと動けるように働きかける必要があります。正直今は、「コーチ怪我しちゃったから動けない」というだけでみんなが面白がってくれて、『怪我』をネタにして盛り上げています。(※結局芸人スタイルでいけているという話) 例えばテニスのラリーの練習だったら、「コーチは一歩しか動けないから、みんなが上手にコントロールしてね」と言えば、コーチの届く範囲にコントロールする必然を作れるといった感じです。怪我人だから仕方ないか、って感じで(笑)

 今は怪我が原因ですが、このように動けなくなる時は必ず来るんですよね。怪我をして改めて思いました。いつまでこの動けるコーチとしてやっていけるのかなって。もちろん、コーチ業務自体のバランスはもっと減らしていかなきゃとは思っているのですが、コーチ業務は好きだから、ゼロにはしないつもりなんですね。なので、コーチとしてのスタイルは絶対に変化を求められると思うんです。また怪我をするかもしれないし、障害を負うかもしれないし、シンプルに加齢による体力の低下によって動けなくなるかもしれない。対象者によって変化させるのではなく、自分が原因でスタイルを変えなければならない時は必ず来る。今回の怪我は、そのシミュレーションなのかもしれません。

 でも、そう思うと、その状態を上手く活用して自分のスタイルとするということで言えば、『怪我』をネタにして練習に活用できている今の状態は正しい在り方なのかもしれません。例えば私がこれから太っていったとして、完全に”デブ”みたいな状態になったとしたら、私はそれをネタにして練習を盛り上げたり、練習のやり方に活用したりすればいいのかもしれません。コーチとしての理想像というのも必要でしょうが、私はあまりそのあたりは持ち合わせていないので、その時に自分がもっている武器を上手く活用していくという発想がいいのかなと思います。そうすれば、体型も年齢も何もかもが武器(ネタ)になる気がします。

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コーチにも寄り添い続ける総合型地域スポーツクラブに

 とはいえ、クラブマネジメントを考えると、コーチの適正は何でもいいというわけにはいきません。動けるコーチは、小さい子や初心者のクラスを担当した方がいいし、動けないけど分析力や観察力が高いコーチは競技志向のクラスの方がより力を発揮できるかもしれません。会員の能力やニーズが変化し続けるのに寄り添い続けるのが総合型地域スポーツクラブですが、それは何も会員に限った話ではないのだと思います。コーチにも寄り添い続ける。体力や体調、家庭環境、様々な変化はコーチにも訪れるわけです。その時に、「じゃあもうこのクラブでは指導できませんね」とせずに、「じゃあ今度からこっちのクラスの指導をしませんか?」と言えるクラブでありたい。その為には、たくさんの選択肢を持っている必要があるし、複数種目を指導するマルチコーチの文化も定着させておきたい。コーチも、ライフステージに応じて『自分に合った指導現場』で仕事ができるといいですよね。総合型地域スポーツクラブならそれができるはず。

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 というわけで今回は、『怪我をしたことで見えた自分の将来像』というテーマでお話しました。怪我をして気付くことってありますよね。誰かの何かの参考にもなれば幸いです。

今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5