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『挑戦』における『家庭』という障害

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。約7年前、私は(株)ベネッセコーポレーションを退職し、地域おこし協力隊として長野県喬木村へ移住。そこで総合型地域スポーツクラブのマネジメントを始めました。その頃から今まで、実に色々なことがありました。今日は、『挑戦における家庭という障害』というテーマでお話したいと思います。
 『障害』などというと、「何よ!家族は邪魔だっていうの!?ムキ―!!」となってしまうかたもいらっしゃると思いますが、そう思ってしまう時点であなた自身が『挑戦者』ではないということだと思うので、ここで読むのをやめていただいた方がよろしいのかなと思います。それに、私は「幸せな人生の為に家族は必要」と思って生きていますので、そのあたりは分けて考えていただけるとありがたいです。(みんな結婚した方がいいぜ!という主張をしたいわけでもありません。私の場合は、ということです)

生活というコスト

 さて、まずは『挑戦』と『生活』をいったん分けて考えてみたいと思います。『挑戦』は何でもいいです。「起業して世の中の為になるサービスを生み出し続けたい」、「東大に入って勉強したい」、「資産を2億円作りたい」、「手編みのセーターを作りたい」。何でもいいです。今の自分ではすぐには達成できないことに、努力や工夫をして取り組んで、何かを犠牲にしているならば、それは全部『挑戦』だと思います。一方、『生活』は、ある意味では『挑戦』とは切り離して考えることができるものだと思います。言ってしまえば『生活』とは、『食べる』と『寝る』のことです。ただし、生きていないと挑戦もできませんから、『生活』の上に『挑戦』が乗っているということは間違いないです。生活ができなければ、挑戦はできません
 ただ食って寝るだけの生活のはずが、それだけしかしていない人なんて、ほとんどいませんよね。体や服をきれいにしないといけないし、そのためには家にも住まないといけないし、家も清潔にしなければならない。娯楽だって欲しいですよね。これらは全て、コストになってきます。家賃や娯楽に費やすお金。家事に費やす時間やパワー。これらは全てコストです。一緒に暮らしている家族がいれば、コストはその分増えます。家族との生活を家庭とするなら、家庭のコストが増えると、挑戦に費やせるコストは減る可能性が高いので、家庭というものは挑戦の障害となってしまうのだと思います。たぶんここはかなり多くのかたが理解できると思います。挑戦をためらう人のかなり多くの理由が、「それで生活ができるか・・・」だと思うので。生活コストが大きい家庭を持っているかたは特にそうですよね。家庭という存在が完全に障害となってしまっているパターンです。
 私の場合、ベネッセをやめて総合型地域スポーツクラブのマネジメントに挑戦した際は、子どもがまだいませんでした。結婚して3年くらいだったと思いますが、なかなか子どもを授かれなかった。でも、だからこそ、年収が1/3になることも、まったく知らない土地に移住することも、さほどリスクではなかったんですね。妻も働けましたし、どうにでもなりますからね。これが、結婚してすぐに子どもを授かっていたとしたら、あの頃には2人くらい子どもがいてもおかしくなかったと思いますし、いい会社に勤めていたので、もしかしたら持ち家とかだってあったかもしれません。そうなったら地方へ移住して挑戦することも、年収を1/3にすることも、絶対になかったでしょう。やっぱり生活コスト、家庭というものは、挑戦というものに対しては障害となるんです。
 もちろん、そういう側面があると言っているだけで、コストをかけた分、挑戦においても有利に働く場合はたくさんあります。十分な休息と栄養を得られて心身の健康を保てるとかですね。持ち家を活用することだってできますし。(今回のテーマは挑戦における生活との関係性の話なので、『人生の幸せ』という視点は切り捨てています)

家族といえども他人

 『家族』というのは、ある意味では非常に厄介な存在だと思っています。繰り返しますが、私は家族は好きだし、幸せな人生に必須だと思っています。でも、そうでない人もたくさんいます。私は、「どんな場合でも家族というものは素晴らしいんだ」なんて言うつもりは1ミリもありません。家族によって苦しめられている人はたくさんいます。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5