スポーツ嫌いをなくすには
今日はこれから現場5本!
どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。
今日は、『スポーツ嫌いをなくすには』というテーマでお話したいと思います。
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スポーツが嫌いな人は一定数いると思います。スポーツ大好き人間な私も、実は子供の頃一つだけ嫌いなスポーツがありました。それは水泳です。
夏になると体育の授業が全て水泳になることが、嫌で嫌でたまりませんでした。
だから私は、スポーツが嫌いという人の気持ちも実はかなり分かるんです。
やりたくないものを強制される。だから嫌いになる。
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ただ運動が苦手とか、汗をかくのが不快という理由ではスポーツを嫌いにはならないと思うんですね。本来ならそういう人は、スポーツをやらなければいいだけの話なので、嫌いになる理由にはなりません。「好きではないが、嫌いでもない」という状態で十分なはずです。
スポーツが「嫌い」にまでなってしまうのはやはり、「強制された」という認識があり、そのうえで「失敗して恥をかいた」とか、「馬鹿にされた」とか、「肉体的に苦痛を味わった」とか、そういう経験があってのことだと思うんですね。私の場合、裸にさせられて、冷たい水に入れられて、ガクガク震えながら、みんなの見ている前で泳がされた経験から、水泳が嫌いになったと思います。
もちろん、スポーツが嫌いになるプロセスには他にも色々な種類があるでしょう。いずれにせよ、スポーツが嫌いという人がいるのは事実で、スポーツ庁の実施した調査「平成29年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」によると、小学5年生の9.6%、中学2年生の16.3%がスポーツが嫌いと答えています。そして、それを半減させたいという目標も掲げているんですね。
スポーツ嫌いを半減させる為に文部科学省とスポーツ庁は、小学校の体育、中学校の保健体育の学習指導要領の改訂を行いました。新たな学習指導要領では、「多様なスポーツの楽しみ方を共有する」という指針が明文化されているようです。これは素晴らしい改訂ですね!
ただ同時に思うのは、義務教育の必修科目で「嫌いを半減させる」という目標をクリアするのは、難しい課題なのは間違いないと思います。やはり人は、強制されたものは嫌いやすいからです。
効果的な打ち手の一つは、必修にしないということだと思います。やりたい人だけがやって、やりたくない人はやらなくてよければ、嫌いになる子は減るでしょう。ただしこれだと、スポーツをやる子自体が減ってしまい、スポーツが好きになる子も減らしてしまうことになると考えられます。最適な打ち手とは言えなそうですが、「強制しない」というのは、スポーツ嫌いを半減させるキーワードには確実になってくると思います。
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もう一つは、学習指導要領にも明文化されている、「多様なスポーツの楽しみ方」というのを実現していくことでしょう。学校体育の現場においても、多様性を実現していく。楽しみ目的でやる子もいれば、勝ち負けを競ってやる子もいて、健康のためにやる子もいる。そういう授業にしていく。
1つのクラスでこのように目的別に分けることは難しいでしょうから、学年全体で一斉に体育の授業をやって分けるとかすればいいかもしれません。目的別ではなく、レベル別でも安心してスポーツを楽しめる環境は作れるかもしれません。
このような環境を作ることで、「自分はこういうスポーツのやり方だけど、あいつは違うやり方を採用している」という多様性を学んでいけると思うんですね。
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総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5