総合型地域スポーツクラブと行政

 緊急事態宣言がやっぱり延びるようですね。

 どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『総合型地域スポーツクラブと行政』というテーマでお話したいと思います。

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 行政とは、政治家が作った法律に則って行う業務のようなものであり、ここでは主に市役所や町・村役場が果たしている機能をイメージしてください。

 総合型地域スポーツクラブは、住民が主体となって運営されることが望ましいと国や公共的なスポーツ組織は言っています。私もそう思っています。

 そして私が最初にマネジメントした総合型地域スポーツクラブが行政主導で立ち上がったクラブで、それが原因で課題が山積していたせいか、私はやたらと行政主導というやり方を批判的に見ていました。

 ところが最近は、「よく考えたら、行政が総合型地域スポーツクラブを運営したっていいよな」と思うようになっています。それは決して、住民主体よりも行政主体が良いと言っているのではなく、形の一つとしては“あり”だということです。

 なぜそう考えるに至ったかというと、「そもそも行政って何?」を考えてみたからです。

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 私達はなぜか、行政と住民を分けて考えがちです。でもこの民主主義の国では、実は行政は住民のものであるはずですから、本来一致しているべきものだと思うんですね。

 行政とは、選挙で選ばれた住民の代表である政治家(市長などの首長や議員)が作った法律に則って動きます。その選挙で反映されているのは、住民の意思です。つまり、行政は住民の意思に従っているわけです。

 ただ、一人一人の住民の意思はバラバラなので、代表者が集まった議会の場で法律や条例などのルール整備をして、それに従って行政は動いているというだけですよね。別に行政と住民が切って離されているわけではないんです。

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 ここで重要になるのは、行政は全体のためになることを考えるということですね。一人の住民の意思に応えていたらキリがないから、それがより多くの住民の為になることを実行していきます。もちろん、議会や首長に承認されてから。

 総合型地域スポーツクラブを行政が実質的に運営していたり、立ち上げを主導する理由はここにあります。総合型地域スポーツクラブは、誰か特定の人の為に存在するのではなく、多くの人を幸せにするクラブだと認識されているからこそ、行政が動くというわけです。

 そもそも、国策になっている案件ですからね。そのあたりの裏付けというか、根拠は強いですよね。

 だから行政は、スポーツ推進計画などに総合型地域スポーツクラブの創設や育成、普及などを盛り込んで、首長などの理事の責任のもと、動くわけです。

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 こう考えていくと、総合型地域スポーツクラブが広く住民の為になるクラブを目指していくと、行政と動きが一致していくのは必然的なんですよね。言ってしまえば、行政とは住民そのものなんだから。

 だとしたら、別に住民主体にこだわる必要も実はないのかもしれません。論理的には・・・・・。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5