総合型地域スポーツクラブのタグ付け(認証)って実は危険?

 右肩が痛いけど、テニスとバドミントンのコーチをやる上でどうしても使わない訳にはいかないから左手でも球出しができるように練習しようと思うのですが、それで左腕も痛めたらどうしよう。

 どうも!総合型地域スポーツクラブをやっている、上杉健太です。

 今日は、『総合型地域スポーツクラブのタグ付けって実は危険?』というテーマでお話したいと思います。昨日(?)、総合型地域スポーツクラブの登録・認証制度をテーマにお話しましたが、その内の『認証』の部分で、「これは要するにどんなクラブかタグ付けするってことだよ」と説明しました。(※すごくざっくり)
 で、それまで僕はこれは結構楽しそうだなと割とポジティブに捉えていたのですが、よくよく考えたら総合型地域スポーツクラブそのものの見方が大きく変わってしまう可能性(※危険性?)も含んでいるなと思ったので、それを書きながらまとめてみます。


『認証』とは

 まずは一応、総合型地域スポーツクラブ登録・認証制度の『認証』について再度おさらいすると、

「認証」とは、当該クラブが登録手続を完了した後、当該クラブからの申請に基づき、制度の運用主体があらかじめタイプ別に用意した「認証基準」のいずれかのタイプに当該クラブをあてはめ、タイプに応じて当該クラブを名簿に記載する手続とする。

https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/shingi/001_index/bunkabukai002/attach/1413679.htm

です。

 総合型地域スポーツクラブは、どういう人が立ち上げ、マネジメントしているのか。その地域にどのような課題があり、クラブにどのようなリソースがあるのか。そういうことで大きくクラブの性格が異なります。本当に同じクラブなんて2つとしてなくて、バラバラなんです。これまでは、それでも全て「総合型地域スポーツクラブ」と共通の名前でまとめていましたが、この『認証』によって、”どのような総合型地域スポーツクラブか”が分かるようになるということです。僕はこれをタグ付けと呼んでいます。一つ一つのクラブに「あなたは青少年育成系ね」とタグ(札)を付けていくようなイメージです。


どのようなタグがある?

 総合型地域スポーツクラブ登録・認証制度は、”一応”令和4年4月にスタートしていることになっているのですが、『認証』の部分の”タグ”については、実はまだ決まっていないようなんですね。

 日本スポーツ協会さんが発行している資料では、”例”として『介護予防タイプ』と『子育て支援タイプ』が挙げられています。介護予防タイプは、主に中高年以上の会員が活動しているクラブで、子育て支援タイプは、主に20~40代の会員が活動していて、小さな子どもやその親のニーズを満たす活動を行っているクラブに付けられるタグでしょう。
 他のタグとして考えられそうなのは、『青少年育成タイプ』『コミュニティ育成タイプ』『トップアスリート育成タイプ』あたりでしょうか。(※どんなタグを用意するかは、レイヤーというか、レベル感を揃えるのが難しそう)
 何となく時代の流れ的に、『部活動支援タイプ(中学・高校)』とか作りそうですが、これは明らかにもう一つレイヤーが上(※青少年育成の上に乗っかってくる)だと思うので、こういうタグを作りだしちゃったらもうパニックでしょうね。タグを作り過ぎてよく分からなくなる罠に陥らないように気を付けないといけない気がします。


 さて、具体的になどのようなタグが用意されるかは分かりませんが、いずれにしても、それぞれの総合型地域スポーツクラブに色が付けられていくことになります。僕が今回危惧したいのは、「うちはこれでいい」という免罪符的なものを与えることにならないか、ということです。
 どういうことか説明しますね。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5