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心臓が止まるまでは/THE BACK HORN
前回の「太陽の花」に続き、THE BACK HORNの曲を感想を交えながら紹介していきます。
第2弾は、「心臓が止まるまでは」
MVは、バックホーンらしい激しさと民族調な雰囲気。
映像の中では、所々で曲名である「心臓」をテーマにした表現が含まれています。演奏する4人が4つの箱に分かれているシーン。これは4つの部屋に人間の心臓が分かれていることを表現。他にも、心臓が鼓動しているようなカメラワーク。
生きることへの決意がヒシヒシと伝わってくる。これぞ、バックホーンが目指した「生きる」に対してのアンセムだと思う。
歌詞の中でもバックホーンらしさが爆発している。
曲の出だしから既に生きることへの決意がある。
”ハロー ハロー 生きるための言葉を刻もう”
これから生きることへの所信表明演説が始まるかのよう。
続く歌詞が
”僕の身体を切ってみたら ぬるい温度が滲みだした
その絶望の境目に指を突っ込んで
べリベリと剥がしたら ガキの頃の風景だ
今もあの頃のまま イキルサイノウなどないけどさ”
バックホーンらしい生々しい表現と過去のアルバム名をだし、あの頃の自分と照らし合わせている。
”お前を傷つけたやつらが笑ってら お前は感情を出せなくなってゆく
まず吐き出せ 声が枯れるまで そして歩き出せお前のその道を
目の前の荒野を恐れることはねえ 歌い舞い踊ってぶんどるんだ未来を”
イジメ、誹謗中傷やアンチといった話題が世間全体を包んで、閉塞感を感じる現代。そんな声など恐れることは無く、やりたいこと、好きなことで自らの未来を自分で掴み取ろうという強いメッセージがある。
僕がこの曲の中で一番好きな歌詞が
”罵詈雑言土鍋で 三、四日ほど煮込んで
頭からぶっかけたい クズ野郎”
上司やアンチから罵詈雑言、自分を貶してくる発言が降りかかってくる。そんな言葉たちを土鍋で煮込んで、濃度を濃くして熱々の言葉を浴びせ掛けててやりたい。そんな感情を面白い表現にしています。
そしてこの曲の最大のメッセージは、
”心臓が止まるまでは 全身全霊生きたがって叫ぼうぜ”
心臓が止まる直前に、全身全霊生きれたと思えるような人生を送っていこう。