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勝ち目が薄いからって、逃げるわけにはいかない③
起きて、アイコスを吸う。歯を磨く。セックスをする。アイコスを吸う。
チェックアウトの時間になったので、ホテルを出る。
オムライスを食べた。カラオケをした。カバネリを打った。ドッグカフェに行った。
お互い休日で、そしてこれが最後かもしれないこともあって、全力で楽しんだ。
本当に楽しかった。
20時に解散した。丸一日一緒にいたことになる。
一緒にいるうちに、どんどん彼女への思いが増していった。
こんなに顔も性格もいい女性は久しぶりだった。俺のものにしたい、他の男にとられたくない、という思いが強くなっていく。
この子を手放してはいけない、俺のサイドエフェクトがそう言っていた。
解散した直後、スマホで告白をした。
(一緒にいてすごく楽しいし、なにより優しくて性格が良すぎて。好きです。付き合ってほしい)
「えーほんとに付き合いたいの?笑」
(本気だよ。でも〇〇ちゃんが会社員の男か、俺か、で選ぶとするならば会社員の男を選ぶのは知ってる。誠実な男が最後には勝つんだよ)
「けんてぃーくんは浮気癖もあるしねえ、付き合ったら不安だよね」
(それでも、この思いを伝えておきたかった)
「わかったありがとう、返事は待っててね」
返信が待ちきれなかったので、翌日も自分からメッセージを送る。
(〇〇ちゃんと人生において早めに出会えて良かった、これからは人に優しくしようと思う)
「他人に優しくできる人が増えて私は嬉しいよ!」
(性格は変えられないとかいうけど、少しでも誠実な男になれるように努力するね)
「けんてぃーくんが誠実な男になるの、見届けてあげようか?」
流れ変わったなと思ったが、焦りは禁物だ。
ん、もちろんとだけ返信し、20分後、電話がかかってくる。
電話の内容は、好きになれないから付き合うのは無理、と会社員の男に言った、とのことだった。
え、本当に俺でいいのか、と思いつつ電話越しに告白をした。
「こちらこそ!これからは恋人同士としてよろしくね~!私もうれしいよ~!!」
(読者のみなさん、オチ弱くてごめんね~)
俺の告白をオッケーした理由は、一緒にいて楽しいこと、色んな世界を見せてくれそうなこと、腹を割って話せること、スロットが楽しかったこと、だそうだ。
何だ最後の理由。設定①のカバネリ0g~並びでノリ打ちして俺が1500枚出したのが効いたのか?
まあ、何はともあれ、これからよろしくね♡
最高の彼女、一生大切にします。