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倒産ラッシュの脱毛業界・・・医療?サロン?どっちを選べばいいの?

都内の電車に乗ると大量の脱毛広告を目にしませんか?
大手脱毛サロン、大手脱毛クリニックの広告が車内を占拠しているのを見た知人は脱毛列車と呼んでいました(笑)
その一方で、有名タレントを起用したりして信頼できそうな大手の脱毛サロンや脱毛クリニックの倒産がここ数年、大きなニュースとなっています。
いったい何を基準に脱毛するところを決めたらいいのかわからない人が多いと思うので、脱毛のリアルについて書いていこうと思います。

今回はもっとも基本的な論争である「医療脱毛」か「サロン脱毛」か?についてです!

「脱毛を始めたいけど、医療脱毛とサロン脱毛の違いがよくわからない…」「効果が出るのはどっち?」
と迷っていませんか?

結論から言ってしまうと、「永久脱毛」ができるのは医療脱毛だけです。

この記事では、なぜ医療脱毛が唯一の選択肢なのか、その理由を詳しく解説します。


医療脱毛とサロン脱毛の基本的な違い

医療脱毛とは?

医療脱毛は、一般的にはクリニックで行われるレーザー脱毛を指すことが多いです。
この技術は、毛根にある毛の元である毛乳頭や毛母細胞に直接ダメージを与えることで、毛の再生を防ぎます。これにより、「永久脱毛」が可能になります。
医療脱毛に使うレーザーはNd:Yagレーザー、ダイオードレーザー、アレキサンドライトレーザーの3種類があり、機種によって扱うレーザーが違ったりします。また、照射方式で熱破壊式、蓄熱式と分かれます。
いろいろと種類がありますが、きちんとしたレーザー脱毛機を使えばどれでも原則として脱毛効果は十分に出ます。

サロン脱毛とは?

一方、サロン脱毛はエステサロンで提供される光脱毛を使った施術です。(※一部エステでは針脱毛もあるようですが、これにも実は大きな問題があります。今後は針脱毛についても書こうと思います。)

しかし、この光は肌表面に熱を与えるだけで、毛母細胞や毛乳頭を破壊する力はありません。そのため、「一時的な減毛」しかできず、施術をやめると毛が再び生えてきます。
なんで、このような中途半端なことをしているのかと疑問に思う方もいるかもしれません。
実はこれには理由があります。
毛乳頭を破壊するような出力の脱毛は医療行為であるため、医師が存在する医療機関でないとおこなってはいけないためです。

厚生労働省から以下のような通達が平成13年11月8日に出ています。

第1 脱毛行為等に対する医師法の適用
以下に示す行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反すること。
(1) 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為

○医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて (医政医発第105号)

なぜ、このような通達がでたかというと、医学的知識がない脱毛サロンが患者さんの皮膚状態などを考慮せず、むやみに光脱毛機の出力を上げたりして火傷などの合併症が多発し、社会的に問題となったためです。

そしてエステサロン業界自体も自分たちがおこなっている光脱毛は「減毛」であること公に認めています。

一般社団法人日本エステティック振興協議会によると、エステティックサロンなどで行われる光脱毛は、以下のように定義されています。


美容ライト脱毛とは、除毛・減毛を目的に皮膚に負担を与えず毛の幹細胞を破壊しない範囲で、エステティックサロンで行われる光脱毛をいう

一般社団法人日本エステティック振興協議会 美容ライト脱毛 自主基準

毛のもとになる毛乳頭や毛母細胞を破壊できなければ脱毛できる道理がないので、「サロン脱毛」はそもそも脱毛ではなく、「サロン減毛」と名乗るべきかもしれません。
実際は減毛ですけど光脱毛と呼んでます!というのも紛らわしいですし、永久脱毛できるかのような誤解を与える広告も非常に多く、消費者目線からすると虚偽広告に近いものが多い気がします。


医療脱毛が唯一の選択肢である理由

1. 永久脱毛ができるのは医療脱毛だけ

医療脱毛は毛根を破壊し、再生を防ぎます。一方、サロン脱毛は毛の成長を抑えるだけで、「本物の脱毛」ではありません。

2. 効果が圧倒的に高い

医療脱毛は少ない回数で効果を実感できるのが特徴です。サロン脱毛は何十回も通う必要があり、その効果も一時的減毛で時間が経てばまた生えてきてしまいます。

3. 時間とコストの節約

医療脱毛は短期間で終了するため、時間の無駄がありません。また、初期費用は高く感じるかもしれませんが、長期的にはコストパフォーマンスが良い選択です。
また、クリニックとサロンの脱毛料金は以前ほど大きくありません。
脱毛サロンは一見すると価格が安いかのような広告を打っていますが、実際は医療脱毛と大差ない場合が多く、何十回も通った経過、非常に高額になることさえあります。

4. 安全性と信頼性

医療脱毛は医師が監修するため、安全性が保証されています。万が一肌トラブルが発生した場合でも、すぐに適切な対応を受けることができます。一方、サロン脱毛は医療資格を持たないスタッフが施術を行ううえ、火傷などのトラブルが発生した場合、治療するすべがありません。

5. 痛み対策

レーザー脱毛はもちろん、光脱毛でも脱毛時の痛みはあります。医療機関であれば、麻酔を使うことができるため痛みを抑えることが可能ですが、脱毛サロンでは麻酔は使えないため痛み対策が不十分となります。


サロン脱毛を選ぶべきではない理由

  • 時間の無駄
    効果が弱いため、一時的な減毛を得るために頻繁に通い続けなければいけません。その時間を他のことに使った方が有益ではないでしょうか?

  • 倒産が多い
    直近2年の脱毛サロンの大型倒産による被害者数は以下のようになります。

    • 銀座カラー:約10万人

    • 全身脱毛サロンC3:約4万6,000人

    • 脱毛ラボ:約3万人

合計すると、直近2年間で大型倒産だけで少なくとも約17万6,000人の利用者が脱毛サロンの倒産による被害を受けたとみられます。
中小まで含めたエステサロンの倒産件数は2024年に100件程度起きており、過去最大の数になっています。
この流れは2025年以降も続くと推測されます。


それでも脱毛サロンを選びたい人は

医療脱毛が唯一、永久脱毛を実現できる選択肢であることをお分かりいただけたでしょうか?
とはいえ、脱毛サロンで施術を受けて満足しているという方もいるでしょうから、やや無理やりですがどちらの脱毛に向いているかを分類してみました。

医療脱毛がおすすめの人

  • 永久脱毛したい人

上記に当てはまる人は医療脱毛一択です。

サロン脱毛がおすすめの人

  • 軽い毛量調節くらいで満足、将来は毛が増えてもかまわないという人

  • 脱毛というよりサロンでリラックスするのが目的な人

医療脱毛を選ぶべき!でも、クリニックを決めるのはちょっと待って!

医療脱毛の優位性について述べてきました。
となると次は施術を受けるクリニックを決める必要があります。
脱毛列車に広告しているような大手クリニックがいいのかなー?なんて考えている方はちょっと待ってください。
脱毛クリニック業界もここ数年で大きな問題が発生しているからです。

実は脱毛クリニックの倒産も増えています。
2024年12月のアリシアクリニックの倒産では9万2,000人の被害者が発生し、被害総額は120億円を超えています。これは衝撃的でした。
その他にも複数店舗を運営するウルフクリニックが破産、ジェニークリニックは実質破産のような営業中止状態に陥っており、脱毛サロンで起きたことがクリニック業界でも起こっています。
これには美容医療業界特有の問題などが絡んでいます。今後は医療脱毛のリアルに加えて業界の、問題点などついても言及していこうと思います。

医療脱毛はとても優れた美容施術ですが、実際に施術を受ける際にどこの医療機関で受けるかについては慎重な検討が必要になります。
どういったところに注意すべきかなども今後は触れていこうと思います。



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