人造「自走マン」の作り方
アンドゲート田村です。
株式会社アンドゲートという会社の代表をやっています。
この記事では「自走できる人を作り出す方法を見つけたかも知れない」というお話を書きます。
「かも知れない」というのは、この方法は検証中で「やっぱりダメでした」となる恐れがある為です。
しかし、よくよく考えると当たり前のことで、しかも世の中に自然と普及している方法なので、この方法は答えに近いのではないかと考えています。
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誰もが求める「自走できる人」
いつも通り言葉の定義から始めます。
「自走できる人」とは一般的に「自ら考えて仕事を進めることができる人」を指します。
目標を設定して、目標達成に必要な材料を集めて実行し、目標を達成しているか確認して、次の目標に向けた改善活動をする。
PDCAサイクルを回せる人が「自走できる人」となります。
反対に「自走できない人」とはどのような人でしょうか。
上司が細かく指示を出さなければ動けない人
決められたシンプルな仕事しかできない人
仕事の行動量が少ない人
「いい感じにやってよ~」「指示待ちじゃなくて動いてよ~」「自走と暴走は違うんだよ~」という上司の声が聞こえて来ますが、これはメンヘラおじさんの特徴です。
目標を設定して合意することや、業務が目標に達しているか確認することは上司の仕事です。
それでも「自走できる人」を求めるのは「上司が楽になるから」ももちろんありますが、組織の行動量が多くなり結果的に会社全体の業績向上につながるからです。
本来誰しもが「指示待ち人間」である前提に立ちながら、会社の成長のためには「自走できる人」を育てた方が効果的であるという矛盾に世の経営者・上司は頭を抱えています。
責任と権限だけでは人は動けない
そんな誰もが求める「自走できる人」を育てる為に、私も様々なアプローチを行ってきました。
寄り添ってみたり、冷たくしてみたり、細かく指示をしてみたり、方針だけ決めて後は任せてみたり…
そんな検証を繰り返す中で「責任」と「権限」を明確にして作業者の迷いをなくすことと期待値を擦り合わせることが答えであることに辿り着きました。
人によって迷うポイントというのは異なるので、最初はマイクロマネジメント気味にやらなければならない場合もあれば、ゴールだけ設定して1週間後にレビューすれば良い場合もあります。
手法に囚われず「作業者に迷いがあるか」「期待値が擦り合っているか」だけを見れば対処法が浮かび上がってくるという方法です。
しかし、この方法でも「自走できる人」の再現率は70%くらいで、パフォーマンスが思わしくないチームが存在していました。
それは新規に立ち上げたばかりのチームです。
0→1の立ち上げは発案者の構想を広げて戦略を組み立てるのでスムーズに進みますが、1→10の組織化や仮説検証の際にスピードが鈍化する現象に悩まされていました。
「責任」と「権限」を明確にしても作業レベルでの「迷い」によりタイムロスが発生し、行動量が重要視される1→10フェーズでは致命傷になっていきます。
そして「責任」と「権限」を明確するだけでは人やチームは動けないとの考えに至りました。
答えは「ツーマンセル」
新規に立ち上げたばかりのチームというのは「1人目がうまく行ったら2人目を入れよう」という心理が働きます。
それはチーム単体の収益を安定化させる為や、新たに入ってきた人が混乱しないよう準備を整える意味があります。
しかし、この心理が「自走できる人」化を阻害していました。
新チームに関しては積極的に採用活動はしていなかったものの、縁があって2人目のメンバーが入ることになりました。
「1人でやっていることを2人で分担すればいいや」くらいの軽い気持ちでいましたが、結果的にチームのパフォーマンスが劇的に改善することになります。
上司・部下の関係では、「迷い」を言語化するために報連相のフォーマットに落とし込むことや、そもそも「迷い」を言いにくいといったことが想像できます。
そういった細かい「迷い」がメンバー間では会話によって解消され「自走できる人」のPDCAサイクルが回り始めるようになりました。
0人だった「自走できる人」が2人になり、行動量は劇的に向上しました。
そして、組織的に同格の人をツーマンセル、つまり2人1組にすることで「自走する力」が擬似的に生まれる、という仮説が生まれました。
一人で「自走できる人」になっていない、とも思いますが、「自走できる人が生まれる組織」であれば効果は同じですので、人を育てるだけでなく組織を整えましょうという教訓として受け取ることにします。
思い返せば、学校の教室でも2人机を並べて授業を受けていましたし、刑事さんもツーマンセルで動くことが基本となっています。
古来から続く組織形態がツーマンセルであれば、限りなく答えに近いと考えています。
また新しくチームを作る予定ですが、思い切って2人からスタートした方が効果的かも?
ツーマンセルをスリーマンセルにすると、更にパフォーマンスが上がるのか?
はたまたコミュニケーションパスが増えて混乱するのか?
引き続き検証を行っていきます。
伴走する力を提供します
最後に宣伝を入れておきます。
アンドゲートでは9月から思考具現化サービス「カベウチ」を開始しました。
新規事業や新サービス開発など、曖昧な状態のものを着手可能な状態まで整理するサービスです。
前述のツーマンセル理論はカベウチを作った後に気がついたものですが、やはり考え事は一人ではなく誰かと考えた方が効率が良いとの結論に至りました。
特に新規事業や経営課題など「正解がない」領域に関しては細かい「迷い」が生じて時間ばかり過ぎていきます。
「迷い」を無くすためには網羅的に考える為の方法論と口に出して言語化することが重要です。
頭の中をスッキリ整理していくサービスですので是非ご活用ください!
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