キャバクラで対人力を鍛える方法
アンドゲート田村です。
株式会社アンドゲートという会社の代表をやっています。
この記事では、まともに人とお喋りできなかった私がキャバクラで対人力を鍛えたお話を書きます。
会社名を出して、しかも代表なのに、そんなこと書いても大丈夫なの?と思われるかも知れませんが、私もそう思っています。
法に触れることはしていないので問題ないと思いますが、何かの力学により「なかったこと」になる恐れがあります。
予めご了承ください。
私にとっては「この体験がなければ今はない」というエピソードですが、受け取り方は様々あると思いますので「男が夜遊びの言い訳をしている」と生温かい目でご覧いただければ幸いです。
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はじめてのキャバクラ
はじめてキャバクラへ連れて行ってもらったのは20代前半でした。
金曜日の仕事終わりに会社の人たちと上野御徒町エリアで食事をした後、雑居ビルへ向かいました。
そこは香水と煙草が混ざった独特の香り漂う、シャンデリアのあるちょっと薄暗い一室でした。
「お邪魔しま~す、○○です」と現れたのは、意外にも結構普通の女性。
思い返すとその店は私服キャバクラだったので、THE キャバクラという感じではありませんでした。
「どうも、田村です」
「…………(あれ?何話せばいいんだっけ?)」
キックオフのホイッスルは鳴り響いたのに、一向に蹴り出されないボール。
「今日は何の集まりなんですか?」
「同じ会社の人たちで~」
「何のお仕事されているんですか?」
「ざっくり言うとIT系です」
「えー、すごい!頭良いんですね!」
「いやぁ、勉強嫌いでPC触ってただけなんで…」
完全に一問一答状態です。
女性の問いかけに答え続け、特に話しが盛り上がるわけでもなく、時間だけが過ぎて行き、交代の時間となりました。
フリーで入っているので、その後も何名かの女性とお話するも同じ状態で「あれ?これ、楽しいのか…?」と思いながらもこの日は終わりを迎えました。
欠如している「興味のないものに興味を持つ力」
当時、私は「会話」はできても「お喋り」ができませんでした。
今でもお喋りが上手かと言われるとそうでもないのですが、人並みにはできるようになりました。
特定のトピックを軸にした「会話」はできても、軸のない「お喋り」は何を話せば良いのかわかりませんでした。
どうして「お喋り」ができないのかを考えたところ「他人に興味がない」ということに考えが至りました。
共感してほしいだけなのに解決策を提示してしまう
話の腰を折って自分の話をしてしまう
進展のない話しをするのは時間の無駄だと感じる
…これはすべて「他人に興味がない」から起こる事象です。
そして、モテない男の特徴でもあります。
この特徴は仕事では結構役に立ちます。
なぜなら、仕事は「課題」を解決することが価値であり、そのトピックを軸に話しが展開される為です。
しかしフリートークである「お喋り」では軸を見つける事からはじまります。
この軸を見つける行為は、まず相手に興味を持たなければ見つかりません。
それが、たとえ、相手に興味がなくても、です。
そこで私は、対人力に必要なのは「興味のないものに興味を持つ力」と定義しました。
毎週キャバクラへ通ったらパターンが見えてきた
あまりにも「お喋り」ができないのが悔しくて、毎週金曜日にキャバクラへ通って訓練することにしました。
最初は案の定一問一答を繰り返しているのですが、そんな体験も繰り返していくうちにパターンが見えてくるようになります。
「こんばんは~、〇〇です」「失礼しま~す、○○です」
「暑いですね」「寒いですね」「雨降ってませんでした?」
「おいくつですか?」「お仕事は何ですか?」「休日は何やってるんですか?」
「挨拶→会話のキッカケ→相手のことを知る」
この後に、自分のことを話す・世間のことを話す・知り合いのことを話す、と派生していきますが、最初の順番は上記のパターンになっていることに気が付きました。
「もしかして、お喋りというのはパターンに則っているだけなのでは?」
と思った私は、上記3つに絞って強化することにしました。
挨拶では生真面目に「田村です」と答えても、名字なんか一瞬で忘れます。
このことについて書くのは恥ずかしいですが、名乗るときは「たむたむ」にしています。
名字そのままだと距離感があるし、下の名前だと馴れ馴れしくて呼びにくいので、名字モジりのあだ名は程よい距離感のようです。
「下の名前は?」と聞かれたら「ケンちゃん」にしています。
ケンスケ・ケンイチ・ケンジ・ケンタ・ケンタロウ・ケンゴ・ケンサク・ケンザブロウ……ケンから始まる名前は大体ケンちゃんです。
女性の脳内にいるケンちゃんと自分がマッピングされて、名前を覚えてもらう確率が上がります。
また、振ってもいないのに「ケンの後に続くワードを当てるゲーム」が始まります。
「おいくつですか?」に対して「いくつだと思う?」は自分でも面倒くさいと思うので避けていますが「ギリ昭和」とか、相手の年齢を聞いていないうちに「(相手の名前)ちゃんの3個上」とかにすると、次の会話につながります。
「お喋り」とは「選択肢が増える言い回しでお話をすること」
そのためには「こう答えたら、こう返ってくるだろう」という想像力が必要で、すなわち「興味のないものに興味を持つ力」につながります。
そのことに気がつき、意識し始めた私はいつの間にか「お喋り」ができるようになっていました。
営業プロセスと恋愛プロセスは酷似している
「仕事がデキる人はモテる」と言われていますが、それはただ単に金を持っているからではなく、営業のプロセスと恋愛のプロセスが酷似しているからだと考えています。
商談や進捗会議が始まる際「こんにちは~」の後すぐに「では最初の議題ですが」とはなりません。
やはり「挨拶→会話のキッカケ→相手のことを知る」くらいのお喋りはしています。
好きな人に対していきなり「好きです!付き合ってください!」と言うのは高校生くらいまでで、大人になってやる人はいません。
営業でも「仕事が欲しいです!発注してください!」とはなりません。
相手を知って、自分を知ってもらって、相手の求めているものを探して、自分が出せる価値を考えて、誠意を持って提案をする。
「何か困ってることはありませんか?」と聞くのではなく、お喋りの中で「自分はこれに困っていたんだ」と気づいてもらったり、「この人なら頼りになりそう」と関係性を深めます。
お付き合いを開始する前に、一定の心の開示をし合う点については営業も恋愛も変わらないと思っています。
「対人力」とは「引き出しの数」
対人力に必要なのは「興味のないものに興味を持つ力」と定義しましたが、具体的には「引き出しの数」です。
お喋りの最中、脳内で全ての引き出しをガバッと開けて一番効きそうな引き出しを選びます。
天才は全ての引き出しを開けなくても、自然と一番効く引き出しを選ぶ能力を持っています。
そんな人に出会うと羨ましいと思いますが、残念ながらその能力はないので凡人は全部開けます。
引き出しの数が少ないと会話の派生パターンが少なくなり苦しくなるので、日々引き出しの数を増やすトレーニングをしておきます。
テレビを見ながら「自分だったらこう答える」を繰り返し考えると引き出しが増えます。
そのおかげで私はドラマの次のセリフを当てる能力を身に着けました。
お笑い芸人の次のコメントは当てられませんが、ドラマくらいだとできるようになります。
お喋りができない原因はもう一つあります。
「この引き出しは面白くないな」と発言する前に引き出しを閉じて、また違う引き出しを選んでいる最中に時間が過ぎてしまうことです。
この現象を「脳内キャンセル」を呼んでいます。
お喋りはタイミングが命なので、一度選んだ引き出しは閉じてはいけません。
脳内キャンセルをして何も言わないくらいなら、つまらないことだとわかっていながらも発言する方がまだマシです。
どうせ相手は何の発言したかなんて覚えていません。
鍛えた結果「仮面」を手に入れた
最近、私と会話した方々から「アグレッシブですね」「情熱的ですね」「思想家ですね」との言葉を頂くことがあります。
しかし、それは「仮面」を被っています。
元来私の性格は「怠惰」「無関心」「無気力」であり、今でも素の状態は超スーパー自堕落人間です。
プライベートだと全く喋らず、意思決定も曖昧です。
仕事も「将来働かないために今頑張って働いている」と思っています。
(それを言うと「でもお前は暇になったら死ぬ生き物だからずっと働き続ける運命」と周りから言われます。)
そんな自堕落人間ですが、今では「仮面」が使えるようになりました。
「仮面」使用中は「対人力」が飛躍的に向上しますが、MPがゴリゴリ削られていき、使いすぎるとエネルギー切れを起こし、たまに頭の中でパリーン!と割れる音がします。
最後に「仮面」を手に入れるまでの「対人力訓練メニュー」をご紹介します。
対人力訓練メニュー
キャバクラを利用した対人力を上げるための訓練メニューです。
対人力がなくて困っている方の参考になれば幸いです。
まず、全過程において必ずゴールを設定します。
「連絡先を聞く」でも「相手から連絡先を聞かれる」でも「アフターに行く」でも「アフターに誘われる」でも何でも良いです。
「絶対に達成するぞ!」と意気込んでから入店してください。
また、大切なのは「自分が勝つこと」ではなく「相手を楽しませること」です。
小手先のテクニックが使えるようになると「自分の術中にハメること」が目的になりがちですが、お喋りに付き合ってくださる女性は人間です。
誠意を持ち、不快にさせることなく、楽しませて店を出るように心がけましょう。
なお、現在は新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が実施されていますので、活動は自治体の方針に従ってください。
~超初級編~
エリア: 上野御徒町・錦糸町
予算: 5000円
テーマ: アイスブレイクを極める
超初級編ではアイスブレイクを極めます。
同時に「興味のないものに興味を持つ力」を養います。
アイスブレイクとは前述した「挨拶→会話のキッカケ→相手のことを知る」のことを指します。
このフェーズでは質より量がものを言います。
フリーで入って、ガンガン回しましょう。
1セットでだいたい3周くらいします。
フリーで入る場合は、店の周辺にいるキャッチを捕まえます。
金額やドリンク1杯無料などの交渉ができるので、積極的に絡みに行きましょう。
「この街で10年やってるんです~」みたいなキャッチを見つけておくとボッタクられなくて済みます。
いざ訓練が始まったら、相手の質問にそのまま答えるのではなく、話が膨らむような返しや印象に残る返しをします。
来た質問に対して適切に返すだけでOKです。
この価格帯のお店の面白い所は、(失礼を承知で言いますが)プロ意識がない女性がいることです。
まず、自分の好みの女性はつきません。当たる確率は10%です。
そして、話題を振ってきません。
それどころか、振った話題が一言で終了し、頑張っても一問一答状態が続きます。
「外見が好みではない」「相手から話しが振られない」「何を言っても一言で終わる」
こんな最高の訓練条件はありません。喜びましょう。
一日の最後に質問の回答が適切だったか、どのような反応があったかを思い出して反省会をして次回に活かします。
~初級編~
エリア: 上野御徒町・錦糸町
予算: 1万円
テーマ: 引き出しを開ける練習をする
超初級編ではフリーで回していたので、1人あたり15-20分くらいの時間でしたが、初級編では1セットフルでお喋りをすることで、開ける引き出しの量を増やします。
同時に「全体の流れを掴む力」を養います。
超初級編とは方針を変えて、一番最初に付いた女性を必ず場内指名します。
超初級編のアイスブレイクまでは順調にできると思いますが、その次の一手に詰まると思います。
無難なのは「女性の良いところを褒めること」です。
褒められて嫌な思いする人はあまりいません。
そして「全体の流れ」を意識し始めます。
最初の10分は自己紹介、その次の10分で深堀り、その次はテーマを変えて、最後にゴール達成に向けてクロージング。
時間内で起承転結のサイクルを回します。
会議と同じです。
~中級編~
エリア: 新宿・池袋
予算: 3万円
テーマ: 引き出しの数を増やす
初級編までクリアできれば、「対人力」の基礎は身についています。
しかし、それは特定エリアの女性に対してのみです。
新宿・池袋エリアのキャバクラは多種多様な女性がいます。
ギャル系・清楚系・オタク系・OL系・妖艶系……
目指せ、全ジャンル制覇!です。
「金髪のメンテ大変そうだね」
「ネイルしてないけど、昼職はエステ系?」
「その格好で寒くない?空調弱める?」
色んな人がいるので、その人に合わせた質問を考えます。
イメージは「タモリさんになりきる」です。
~上級編~
エリア: 六本木
予算: 7万円
テーマ: 引き出しをブラッシュアップする
中級編までクリアできれば「対人力」はもう問題ありません。
仕事に恋愛に、その能力は活きてくる頃でしょう。
ただ、それだけでは「多勢の中の一人」です。
更に「対人力」を磨くためには、最強の戦士と戦うことが必要です。
六本木の女性は、(店によりますが)ほぼ全員が綺麗です。
恐らく毎日10人くらいから口説かれています。
そんな百戦錬磨の戦士と相対するとどうなるか。
撃沈します。
会話のレベルが半端じゃない。
そして、つまらない話をしてもちゃんと面白がって聞いてくれます。
完全に掌の上でコロコロされています。
せめて同等レベルで会話するためにも引き出しをブラッシュアップして、相手を楽しませましょう。
六本木の女性からリアルな真剣な悩みを相談されれば合格とします。
いや、そういう作戦なのかも…。
恵比寿・西麻布のラウンジや銀座のクラブもありますが、訓練方法が大きく変わるので割愛します。
ちなみにラウンジは「ノリ」が必要でかなり苦手です。
クラブは「1対多」の団体戦に加え、話題に「教養」が必要でかなり高い難易度です。一生クリアできる気がしません。
「仮面」を手に入れる
上級編をクリアした猛者であれば、そこら辺の人には負けない「対人力」を持っています。
しかし、まだこの段階では自分とキャラクターの分離ができておらず、自分の殻を破れないことがあります。
自分の殻を破るための「仮面」を手に入れる為には己を捨てる必要があります。
今までのやり方を「ノーマルモード」とした場合「ハードモード」をクリアしてはじめて仮面を手に入れることができます。
ハードモード、それは「自分の素性は一切明かさず、架空の人物になりきってお喋りする」です。
例えば、漫画家の担当編集、スタジオミュージシャン、製薬会社の営業など…
店に入る前に大まかな設定を用意しておき、後はアドリブで組み立てます。
存在しない上司の愚痴を言って相手から同様の体験を引き出したり、知りもしない業界あるあるを話して感心されたりします。
この状態は常に頭フル回転です。
辻褄が合うように話しを組み立てながら、ボロが出そうな話題は避けて、喋ることができそうな話題へ誘導する技術が身につきます。
大丈夫です、バレたところで死にません。
こんなことを繰り返していると、二重人格・多重人格になりそうな気がしますが、状況に応じてキャラクターを切り替えることでうまくいくこともあるのでお薦めです。
仮面を使い分けることで「本当の自分」に気がつくこともできます。
「本当のあなたはどれなの?」となることもありますが、そこは真摯に答えましょう。
繰り返しますが、私の性格は「怠惰」「無関心」「無気力」の超スーパー自堕落人間です。
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