「採用は相思相愛になることが大事」を構造化する|面談記
最近人事的な役割で、たくさんの方と面談する機会が増えました。
みなさん素晴らしい方ばかりで悩ましいのですが(幸せな悩みです)、採用するか否かを最終判断する際には「お互いが会社、組織、業務、全てにおいて相思相愛か」を大切にしています。
そうなると面白いのが相思相愛の判断基準。ある人は良いねと思っていたら、ある人は響いていなかったり。n数を増やせば担保できますがちょっと属人的。
採用要件を満たした先の感覚的な最終判断「相思相愛」について、自分なりに構造化してみました。立場や状況によって様々な捉え方があると思うので、イチ参考に。
まずは個人を構造化してみる
まず個人-会社を比較する前に、まずは個人を構造化してみました。
こんな感じで分解。
・人生観/仕事観
・志/目標
・行動
それぞれ深ぼっていきたいと思います。
人生観/仕事観
人は生まれながらに選択を続けています。その根本が人生観。
「なぜ自分は生きることを選択しているのか。」
極論ですしなかなか簡単には出てこないので、もう少し考えやすい言い回しにするなら、「どうやって生きていきたいか」でしょうか。
この生命をどの様に全うしたいか、人生の大きなテーマになります。
次に仕事観。本来は人生観の下に仕事観が来るのですが、今回はオチが仕事なので同じ構造で扱っています。
「なぜ自分は働くのか。」
人生観につながる"働く意義"がぶら下がっています。
「生きるために生きている」人であれば、「衣食住のために働き生きる目的を満たす」訳ですし、
「世界を変えたい」人であれば「常に人の10歩先を歩き続け世界を変える目的を満たす」訳です。
正解はありませんし、性善説であればすべてが正解です。
志/目標
このペースだと本題までが遠いので簡潔に行きます。笑
自分を形成してる人生観/仕事観に対して、時間軸を設けた状態です。
「いつまでにどんな手段で何を成し遂げる」
の様に具体性が増します。
行動
志/目標を満たすために今やるべきことを行います。
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人生観/仕事観から志/目標、行動へと落とされ、日々の行動の積み重ねが返ってきます。
個人に会社を当てはめてみる
ここからは具体例を交えつつ、構造化していきたいと思います。
わかりやすくするために医師 - 病院で構造化してみました。
個人の構造に病院(会社)を入れてみます。
会社を入れたことで1つ変化したことがあります。
今までは全ての矢印において主語が「自分」だったのに対して、病院に向いた矢印が「病院」に変わりましたね。
個人に会社が入った時、構造の中に会社目線が入ってくるのです。
仕事において、人は目標を達成しようと思っても、一人の力だけだと行動に限界を感じることが多いのではないでしょうか。
それは資金力であったり、同じ志を持った仲間であったり、時間であったり、様々です。
そんな一人の力では成し遂げられない環境を変える、人生のハブとなるのが会社です。
会社があるから個人の限界を超えられる、会社があるから人生観/仕事観に近づける。そのため個人は会社を取り入れる。
会社は個人を尊重し、人生観/仕事観、志/目標、行動をどの様に達成してあげられるか明確にできる。
個人も会社に対して何かを提供し、何を成し遂げられるか明確にできる。
個人-会社間において、この構造が成立した時。
それこそが相思相愛です!
理想の状態であり、採用する際はこの構造が当たり前の状態かもしれません。
個人-会社の構造が破綻してる場合
この構造が破綻した場合どうなるんだろう、を個人-会社、両立場でパターンを考察してみました。結構あるあるかもです。
個人が受け身な面談
会社が使われている状態。極論個人にとってはこんな環境があれば最高ですが、現実そんな状態はありません。
入社しても会社が何かを提供しない限り動けず、会社も動かない個人に提供をやめて、と破綻が起きます。
提供価値なしに「何を得られるか」だけに注視してしまうとおきやすくなるかもです。
うちいる?みたいな面談
「自分は○○を成し遂げたいです!」
「自分は〇〇ができます!」
それはわかったが、会社を挟む必要ある?がこの状態だと思います。
私自身最初の転職活動ではこれやっちゃってた気がします。とにかく自分を売りたい一心なのに、結果として我が出てただけみたいな。
意思が強くても会社にTakeが無い限り、会社側はココロうごかされないです。
※ちなみに、このパターンでも成立するのがフリーランスかなと。会社への帰属意識がなくてもパフォーマンスそのもので価値提供するので。(そう考えると構造破綻してないのかもですが。)
会社の言いなりみたいな面談
完全にスキルベースで、「○○できそうだから採用」で決めてる場合とかこれに当てはまると思います。
採用もらっても辛いですよね。人生観/仕事観にリターンがありません。鬱。
このパターンは面談を受けている側が、会社が個人の仕事観を尊重し、価値を理解し、何を提供してくれるのか見極める必要があります。
まとめ
つらつら書いてしまいましたが、再掲。
会社があるから個人の限界を超えられる、会社があるから人生観/仕事観に近づける。そのため個人は会社を取り入れる。
会社は個人を尊重し、人生観/仕事観、志/目標、行動をどの様に達成してあげられるか明確にできる。
個人も会社に対して何かを提供し、何を成し遂げられるか明確にできる。
個人が会社に対して提供する必要があり、会社は期待に答える義務がある。上下関係なんてなく、ただただ個人と会社の関係において相思相愛の構造を作れるか、これに尽きると思います。
今回様々な方との面談を経て大きな学びを経たのでここに記しておきます。