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スカイフィッシュは実在するのか?
K.S.R.C ResearchReport FileNo.200202
オリジナル公開日 2002/3/30 報告
報告者:Ken-chang
UMA-UNIDENTIFIED MYSTERIOUS ANIMALの略である。
秘境などに密かに棲息している未発見の生物や、すでに絶滅したと考えられている生物の生き残り、あるいは伝説上の生物などを総称してこう呼ぶ。
今、最もホットなUMAと言えば、スカイフィッシュであろう。
その姿はビデオ映像の中だけで確認されているという、まさに21世紀のUMAといえる存在である。
そのビデオ映像も通常の再生ではその姿をはっきりと確認することが出来ず、スロー再生した場合に、その残像が確認できるのみである。
これはスカイフィッシュが時速200Km以上のスピードで飛行しているからだと言われている。
そういった映像から想像されるスカイフィッシュの姿は以下のようになる。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75457860/picture_pc_89e7508d913816e6642a3114fff81098.gif)
しかし、もしこのような巨大な生物が存在するとした場合、今まで発見されずにいられるのであろうか。
この疑問に対し、一つの仮説がある。
それは、「スカイフィッシュは止まったら消えてしまう」というものである。
これには証言者もいるようであるが、はたしてそのような生物が実在するのであろうか。
可能性はある。
例えば、クラゲを陸にあげそのまま放置すると、体が溶けてしまったかのように変化する。
これは、クラゲの体組織の実に90%以上が水分で構成されているからに他ならない。
このように、体組織のほとんどが水分で構成されているような場合、体が蒸発するかのような変化をもたらす可能性は十分にあるのだ。
しかし、クラゲにしろすぐに消えてしまう訳ではない。
スカイフィッシュも消え去る前に発見される可能性の方が高いであろう。
それにも関わらず、スカイフィッシュを捕らえたということは皆無に等しい。
これは一体どういうことなのか。
このことからだけで「スカイフィッシュは実在しない」と言い切るのはかなり無謀に思われる。
スカイフィッシュに限らず、一般に野生動物の死体は人間の目につきにくい傾向にあるのもまた事実なのである。
とはいえ、野山をフィールドとしている生物学者は山のようにいるわけであり、やはり今まで一度もスカイフィッシュほどの大型生物の痕跡が発見されていないのは不可解きわまりない事である。
が、20世紀後半になって発見されたイリオモテヤマネコやヤンバルクイナといった大型生物も確かに存在するのだ。
一概に否定は出来ないであろう。
では、スカイフィッシュの正体は何なのであろうか。
今現在、様々な説が出されている。
1.未発見昆虫説
現在までに記録された昆虫の種類は80万種を超え、地球上に住む全動物の4分の3を占めている。昆虫は未記録のものも含めれば、全種類では約300万、総個体数は10の18乗にも及ぶともいわれている。
そういった多種多様な形態を持つ昆虫の中には未だ発見されていない種類も数千種いるという。
スカイフィッシュはそんな未発見昆虫の一つではないかとする説。
しかし、昆虫類とした場合、その飛翔メカニズムは羽に頼らざるを得ず、果たして昆虫の羽でそれほどのスピードが出せるか疑問と言わざるを得ない。
また、仮にスピードの問題が解決したにせよ、スカイフィッシュの羽音が一度も聞かれていない点は納得がいかない。
2.未発見生物説
昆虫ではなく、それ以外の鳥類、ほ乳類といった生物だとする説。
しかし、この説も昆虫説と同様に羽音が聞かれていない点に疑問が残る。
3.アノマロカリス進化生物説
アノマロカリスとは人類が存在しない古生代最初の時代、カンブリア紀に生存していたと言われる動物で、体長は60cmから1mにも及ぶという。頭部には巨大な2本の触手がついており、自在に折り曲げることが可能でここで獲物を捕らえていた。口はその頭部の下面についていてカメラの絞りのような奇妙な形成をし、まわりは鋭いトゲで囲まれている。胴体の側面には14対のヒレを持ち、これを波打たせるように動かして泳いでいたとされる。
そのアノマロカリスが未だに進化・亜種を含め、生き残っているという仮説である。
これはスカイフィッシュの大きな特徴と想像されるヒレ状の羽がアノマロカリスのそれと酷似していることから唱えられている説である。
しかし、アノマロカリスは海中の生物であり、水という浮力を得られ、かつ、大気と比較して抵抗の大きな海中を浮遊するにはあの形状のヒレは効果的かもしれないが、大気中を飛行する場合に果たしてどれほど有利な形状かは疑問と言わざるを得ない。
ある程度の滑空は出来るとは思うが、それは滑空であって飛行ではないだろう。
ところで、アノマロカリスは以下のように想像され、一般に触手のある方を前としその方向に進むものと考えられている。
![](https://assets.st-note.com/img/1648736539804-ZDIIzyhtNW.jpg)
しかし、果たしてそうであろうか。
KSRCではアノマロカリスは触手のある方を後ろと考えている。
と言うのも、実はアノマロカリスと同様の特徴を持つ生物が現在の地球上に存在しているのだ。
それはイカである。
この写真をご覧頂きたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1648736559919-s9FrxwFK6e.jpg)
これは甲イカと呼ばれる種類のイカである。
普通のイカは体の上部に三角形のヒレを持っているのに対し、甲イカの仲間は体の両側全体にヒレがついている。
このヒレを波打たせることにより水中での姿勢を制御しているのだ。
ヒレを持った胴体に触手(足)という外見はアノマロカリスと同じである。
アノマロカリスの触手を2本から10本へと増やした姿がイカであると断言しても問題はないだろう。
さて、そのイカだが、泳ぐ姿は一般に口と言われる部分から、まるでジェット水流のように勢いよく水を噴射することで前に進むのである。
そう、前とは触手と反対側なのである。
このイカであるが、その活動領域は実は海中だけではない。
空を飛ぶこともできると言ったら信じて頂けるだろうか?
この写真をご覧頂きたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1648736611625-aNFmC52uVk.jpg)
これはインド洋で撮影されたものであるが、このようにイカはそのヒレと腕、さらにはジェット噴射を最大限に利用して滑空することができるのである。
しかも、数十メートルは飛ぶことが出来るというのだ。
しかし、だからといってアノマロカリスが飛行できるというわけではない。
イカにしたところで、あくまで飛行ではなく滑空しているに過ぎないのである。
4.エイリアン説
UMAと言えば必ず出てくる説がこのエイリアン説だ。
ただ、そうではないと言い切れる証拠が無いのと同様に、そうだと言いきれる証拠も無い。
5.昆虫残像映像説
スカイフィッシュ否定論者が中心となって唱えている仮説がこの説である。
最も常識的な仮説であろう。
この説の根拠の中心は、やはりビデオ映像の中でしかその存在を確認できていない点に尽きる。
最近になって肉眼での目撃例も出てきたが、その多くは数十年前の記憶であったり、話題性を狙った虚偽であり信頼の置ける目撃証言は皆無である。
また、UMAやUFOといった超常現象系の目撃例には必ず存在する写真での証拠が1枚も無いというのは一体どういうことであろうか。
スカイフィッシュが映っているという映像はビデオカメラで撮られている。その映像をご覧になったことがある方も多いと思う。
ご覧になったことがある方は、その映像をよく思い出してみて欲しい。
実は、その映像にはスカイフィッシュの謎に迫る重要なヒントが隠されているのだ。
それは、被写界深度の深さである。
被写界深度とは一言で言うと「ピントの深さ」である。
ではそのピントの深さは何で決まるかと言えば、レンズの絞り値、レンズの焦点距離(広角や望遠という意味)、カメラから被写体までの距離、シャッタースピードとそれぞれの状態の組み合わせによって変わってくるのである。
被写界深度は、絞り値を大きくする(絞り込む)ほど深く、絞り値を小さくする(開放)ほど浅くなる。
下の写真は、どちらも同じレンズを使い、ほぼ同じ距離で撮影したものである。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75458144/picture_pc_513f386bc2e3818b8203004deb3c77d1.gif)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75458244/picture_pc_8659c134c1e6d1b1f10d704f900547e2.gif)
上の写真は絞りを開放にし、下の写真は絞り込みの効果を見るため絞って撮影している。
背景に効果が出ているのが分かると思う。
また、この写真は絞り値と同時にシャッタースピードも異なっている。
実は絞りを大きくするとシャッタースピードは速くすることが出来、逆に絞り込むとシャッタースピードは遅くなるのである。
これはフイルムに入り込む光の量によるものなのだ。
絞りとは光の入り込む窓と言い換えることもでき、シャッタースピードはその窓をどれだけ開いているかということになるのだ。
フィルムは一定量の光量を超えると像として意味を持たない映像になってしまう。フィルムが感光した状態である。
また、同じ絞り値、シャッタースピードでも被写体との距離によって、被写界深度に変化をもたらすのである。
被写体との距離が遠い方がより被写界深度が深い状態となるのである。
以上は静止画を撮影するカメラの場合であるが、全く同じ事が動画を撮影するカメラにも当てはまる。
これらのことから、スカイフィッシュ映像の撮影条件がはっきりしてくる。
実は、スカイフィッシュが映った映像はすべて、被写界深度が深い映像なのである。
このことから、以下の事実が導き出せる。
1.スカイフィッシュ映像はシャッタースピードが遅い可能性が非常に高い。
2.スカイフィッシュ映像は背景の鮮明さに比較し、スカイフィッシュ自体にピントが合っていない。これはスカイフィッシュがカメラの近くを飛んでいる証拠に他ならない。
結論を言おう。
スカイフィッシュ映像は、遠景にピントのあったシャッタースピードの遅い状態のカメラの前を昆虫が横切っただけのものである。
これがスカイフィッシュ映像の正体であり、スカイフィッシュの写真が皆無の理由である。
このことを実証するのは何も難しいことではない。
普通のビデオカメラとハイスピードカメラで同じ場所を撮影すればいいのだ。
普通のビデオカメラにスカイフィッシュが映った時にハイスピードカメラに何が映っているかを確認すればいいだけである。
<補足>
アノマロカリス
アノマロカリスとは「奇妙なエビ」という意味だが、「奇妙なイカ」と呼ぶべきだろう。
スカイフィッシュの写真
不可思議現象ファイルではスカイフィッシュの衝撃鮮明写真を公開している。