日本代表の3センターハーフの伸びしろ
このページまでお越しいただきありがとうございます。サッカーアナリストの杉崎です。
オンラインサロン運営、J1〜J3選手のパーソナルアナリスト、Run.Edge株式会社のアドバイザー、東京大学運動会ア式蹴球部のテクニカルアドバイザー、メディア活動などを行っております。
オンラインサロン【CiP】は現在「85名」の方にご参加いただいております。ご支援・ご参加ありがとうございます。
※オンラインサロン【CiP】へのご参加には『Campfire』からの登録と申請が必要です。この機会にぜひ、ご検討ください。
現在、当月無料キャンペーンを行っています。1月分は無料で参加できますので、ぜひご参加ください。
私著書のこちらもよろしくお願いします。
「サッカーアナリストのすゝめ」
さて今回は、中国戦の日本代表における3センターハーフに焦点を当ててみます。
まずは中国側の話から。中国代表は代表デビューが期待されたフェルナンジーニョ選手が家族の問題で急遽帰国。その他にも、空港で足止めを食らう選手がいたり、体調不良が噂されたりと順風満帆ではなかったですね。結果として、かなりコンディションが悪いように見え、まったくもって怖さを感じない相手でした。
とはいえ、どんな相手でも勝ち切るのは大事。大量得点こそ奪えませんでしたが、相手に流れの中からほぼシュートを撃たせなかったように、急造のCB含め守備は安定していました。
そんな中、再び1−4−3−3を採用した森保監督ですが、その中盤の3人に焦点を当てます。遠藤選手、守田選手、田中選手のパフォーマンスを紐解いてみましょう。
単純なパス総数や成功率、シュート数などとは異なり、深堀りする意味で細かいデータとはなりますが、自分で取得してみたのでこちらを参考に振り返ります。
まず繋ぎの部分に関して。上図のグラフは、自分にとって後ろから来た(例えばCBからのパス)ボールに対して、前を向ける機会がどれだけあったのかと、実際に前を向いたのかどうかの数値。
中国が相手陣地でのハイプレッシャーをかけなかったこともあり、比較的何もしなくても前を向けたシーンもありましたが、いくつかは、前を向けるタイミングと空間があったにも関わらずワンタッチでバックパスをしてしまうことも見受けられました。
遠藤選手はアンカーだったこともあり、機会自体が少なく、丁寧に繋ぐ意識が強かったことから特段多い数字とはならず。注目は、二人のインサイドハーフです。
守田選手も田中選手も前半と後半で同じくらいの機会がありましたが、守田選手の方がバックパスや横パスで避けることが多く、前を向く回数が少なかった。これは、それが悪いのではなく、彼にとっての伸びしろは「受ける前」の話。相手が1−4−2−3−1システムだったこともありダブルボランチに見られるケースが多かったですが、守田選手はもらう前の動きの範囲が狭く、相手ボランチに後ろからマーキングされていることが多かった。自分が受ける2〜3秒前に周囲の確認と2〜3歩のズレを起こせればもっと簡単にファーストタッチで前を向けたはず。そんなシーンは結構ありました。
一方の田中選手は逆に、もらう前に少しのポジション崩しを行って相手のプレスの角度を把握していたようにも見えました。ただ、前を向けばいい話でもありません。そこからいかに縦パスをつけていくか。そもそも後ろでなく前で受けられるか。特に縦パスに関しては、次のグラフで見えてきます。
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?