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FUJIFILMSUPERCUPで見せた川崎のアンカー問題

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さて今回は、先日行われたFUJIFILMSUPERCUP2022のレビューをお届けします。

と言っても、トータルのレビューとかは川崎or浦和ファンの方から出るでしょうから、こちらではあえて王者・川崎の問題点を探っていこうと思います。

蓋を開けてみたら、川崎のスタメンに新加入選手は1人だけ。チャナティップ選手が左ウイングで先発となりましたが、それ以外は大きなサプライズはなしでスタートしました。一方の浦和は、左サイドバックの元川崎・馬渡選手やボランチの岩尾選手がスタメンで、主に左サイドバックや左サイドハーフを務めることが多かった明本選手がFWで起用され、ボランチでの起用が多かった伊藤選手が左サイドハーフで出場するなど幾つかの「変化」を加えてきました。

そんなメンバー同士でぶつかりあう中で、開始7分で先制点が生まれたわけですが、そのシーンにおいて川崎側に問題点が潜在していたかというと、そうではないと感じています。

1−4−3−3で3センターの脇を使われるのは当然ですし、どんな強豪でもあの形から失点することはあります。その度にアンカーの横が空いているのをケアできてないからダメだというのは安易ですし、システムでサッカーをしているわけではないので、あれを川崎の問題点と言うのは違うかなと思っています。

では、表題にしている「川崎のアンカー問題」とは何か。これを「自陣での攻撃」シーンの幾つかを用いて紐解いていこうと思います。

これは14分、流れの中で川崎がGKまでボールを戻したシーンです。戻したことによってアンカーのシミッチ選手を見ていた浦和柴戸選手がGKまで2度追いをします。丸で囲ったように、浦和のダブルボランチが縦関係になったシーンです。

このシーンは結果的に車屋選手がロングボールを蹴ってレアンドロ・ダミアン選手が収めてくれました。ところが、もうすでに徐々にではありますが、問題が見え隠れします。浦和は1−4−4−2でスタートしました。単純に考えれば中盤は川崎から見て3センターvs2ボランチで数的優位です。ただ、相手のボランチが縦関係で割れてくれたにも関わらず、インサイドハーフが相手のセンターバックに見られて同数化されてしまっています。

このシーンはその前の流れで大島選手チャナティップ選手が入れ替わっていますが、後に出すシーンでも同じような現象が起こっていました。

ちなみに、この図は2次元で分かりにくいので、3次元で表現してみます。

最初の図をそのまま3次元にした図です。赤の丸で囲ったのが柴戸選手岩尾選手のボランチ。ボールはチョン・ソンリョン選手にあり、車屋選手に出した(水色の矢印)形ですね。よーく見れば、レアンドロ・ダミアン選手ショルツ選手と1対1になっています。岩波選手が少し前に出てチャナティップ選手を見ようとしているからです。

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