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アナリストのスケジュール(開幕〜2節)

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さて、早くもJ1リーグは第2節を迎えます。今回は、アナリストのスケジュールのようなものをご紹介し、各クラブはどのようなサイクルでこの試合を迎えているのかをお伝えしたいと思います。

もちろんすべてのクラブの方法を知っているわけではないので憶測も含みますが、これまでの実体験を基に記していきたいと思います。

開幕戦を終えて

長いキャンプを経て、ようやく迎えた開幕戦。それまでのトレーニングや練習試合を通して培ってきた戦術・連携・フィジカルなどがどの程度発揮されるのか、期待と不安を胸に当日を迎えます。

開幕戦を勝利で飾るために、直前の一週間は相手の対策を練りながら過ごします。試合の2日前に紅白戦を行うチームもあるでしょう。

そして実際に開幕戦を終えると、アナリストたちは多くの作業に取り掛かります。まずはその試合を振り返って修正点を洗い出す作業。

これらは基本的に映像がベースとなります。すなわち、映像編集作業です。

仮に勝ったとしても行います。3月3日の水曜日に試合があろうとも、です。

ただ映像を振り返ってみて、修正点を洗い出すだけではありません。そこから修正シーンをまとめ、選手へと展開するために分かりやすく加工し、監督の意向に沿って映像を作ることが必要になってきます。

一方で、各選手のプレー集などもまとめます。さらにはデータをまとめることもするかもしれません。これだけで1日が終わってしまうケースもあるでしょう。

ミッドウイークに試合があると

今回の場合は、火曜や水曜にも試合がありました。そうなると、上記と同時並行でその試合の相手の分析を進めなければなりません。

映像を見るだけでなく、分析レポートをまとめ、各選手の特徴を調べ、自分たちの監督、コーチ、選手たちに情報を提供するのです。

アジアチャンピオンズリーグに出場するチームは11節分を行いましたが、それ以外のチームはルヴァンカップでした。

そうなると、開幕戦から相手はメンバーを変えてくるのかどうかなどの情報も仕入れないといけません。どこの情報源を元に予想するのか、これはアナリストによって分かれる所です。

そしてルヴァンカップが終わった後も「開幕戦が終わった後」と同じように、振り返りとまとめを行っています。

2節に向けて

木曜日(試合の翌日)にそれらを終わらせ、さらに2節の準備に取り掛かります。金曜日しか準備する時間がないかもしれません。

限られた時間の中で相手の情報を整理し、対策を練る必要があります。さらに、実際にプレーする選手たちに的確にその情報を伝えなければなりません。

もちろん有効なのは映像で見せ、共通理解をしてもらうことです。ただこの「映像」が、分かりにくいものだとしたら伝わるものも伝わらないのです。

一通り作業が終わったしても、息をつく暇はありません。そう、もう試合当日なのです。相手のメンバーに関する細かな情報はないかインターネットを調べまくり、自分たちの試合に向けてリアルタイム分析の準備をしたりもするでしょう。

さらには、また次の水曜日にも試合があるので、その対戦相手の開幕戦の映像を分析しているアナリストもいるはずです。

このサイクルを、1年間回し続けます。

まずは最初の連戦。各アナリストはどれだけ効率的かつ有効的に準備して監督や選手たちの「頭の整理」をサポートできたか。2節に関してはこういったところも注目です。

Twitter:@suzakken

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