けんちゃんの気まぐれRecommend【No.7 HOCHONO HOUSE】
サイコーかよ! いやいや40年も前の自分の作品をカバーしちゃうなんて! いやカバーなのか、これは!?
洋服は欧米人のためのものだと、どこか諦めている節がある。街ゆく金髪碧眼の紳士の、まぁスーツの似合うこと似合うこと。“型”の決まったものほど、本家には到底叶わない。では、音楽はどうだろうか? すごく詳しいわけではないけれど、ルーツが如実な音楽、ジャズとかR&Bとかはそれこそ王道こそ本物(モノホン)なんだろうなぁ。と、まぁこんな薄っぺらい知識の自分が「いや、世界広しと言えどもこの人の音楽がモノホンだ!」と言えるミュージシャンがいる。
けんちゃんが憧れる大人No.1 細野晴臣さん。
そんな細野さんが、自らのソロアルバムを再構築したAL「HOCHONO HOUSE」をリリースした。
いやいや! ホチョノって! w サイコーじゃんw
僭越ながら、筆をとらせていただきます、ホチョノさん(勝手に)w
日本語ロックの礎“はっぴぃえんど”解散後に「HOSONO HOUSE」でデビューした細野さん。当時埼玉県のアメリカ村に住んでいて自宅録音で収録され、発売はなんと40年前!!! 自分はこのアルバムは本当に大好きで、“僕は一寸”とかほんとすき泣
今をときめく音楽家たち(星野源とか、ネバヤンとか)にも、海外にも親しまれ名盤と称される1枚なんだけど、細野さん自身は「アラが目立つ」「自分でレコーディングしたわけじゃない」という部分が心残りだったそう。愛されるデビュー作をいまの解釈で再解釈・再構築したのが今回のレコメンド「HOCHONO HOUSE」だ。
発売に先駆けて先行配信されていた「住所不定無職低収入(New ver.)」を千代田線内で聞いて身体中に電波が駆け抜けた。ビリビリ! いい。間違いなくいい。なんていうか、心地よいってこういうことを言うのだなって。もちろん主旋律や歌詞はオリジナルのまま(中には歌詞が変更している曲もある)なんだけど、Brand newな耳障りもあるし、軽やかな音の厚みも感じる。あぁ好きでよかったー泣 今作は打ち込み音を多用して制作されたそうで、感じていた違和感はそういうことだったのか!! 音質はオーガニックなんだけどグルーヴがひしひしと攻めてくる.....青空の下でウーハー満載のハウスMusicを聴く感じ? 違うかw そんな音楽の妙は、音作りの職人としての顔も持つ細野さんならでは。
よく音楽を聴く時合わせるシーンを想像するんだけど、例えば40年前の「HOSONO HOUSE」の方は、よく晴れた日の河川敷でビールを飲みながら聴きたいなぁとか、でも今作は聴きこむほどにどんなシチュエーションにも合う気がしてならない。河川敷でも、夜中の晩酌中でも、朝の通勤電車内でも、唯一の条件はこのアルバムに出会うことなんだろうなぁ、細野さんの懐の深さをこんなところでも感じました。
いつしかのインタビューで、“いつでも新しいことをやりたいという気持ちは、なくなったことがない”という風におっしゃっていた。歌い手・プロデューサー・作曲家・ベーシスト・お笑い好き、様々な顔を持ちながら、挑戦する気持ちを忘れない細野さん、あぁほんと尊敬します。
自分は試しのこのアルバムを、曲ごとに交互に聞いたりしています。こんな聴き方は邪道かしら? と思っていたけど、“好きに聴いてくれたらいいよ”という細野さんの声が聞こえてくる様でした。
では、では、またね
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けんちゃんの気まぐれRecommendとは?
けんちゃんの独断と偏見で選んだもの・こと・ばしょを、不定期で精力的におすすめするコラム。また細野さんのライブ見たいなぁー・フジロックに出演しないかな??