ランナウェイズの映画を見ました
まず先に、昨年見た映画の感想。
これは去年、2020年の9月にtwitterに書いた文章ですが、
『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』(2018)を見てきました。すごく内容盛りだくさんで、ロックの歴史の勉強にもなる。今まで見たロックドキュメント物の中でも1番テンポが良く編集がまとまってると思ったよ。
あと、映画「愛と栄光の日々」(1987)で、ジョーン・ジェットと姉弟役をやったマイケル・J・フォックスがインタビューに出てくるのも、ちょっと泣ける。だいぶ治療が進んで前よりは良くなってるんだな〜とは思うけど、キビシイ時間の流れを感じるだ。デボラ・ハリーやイギー・ポップなんかも出てくるよ。
ジョーン・ジェットの映画、前半は1977年ごろ、ランナウェイズ時代の回想で、日本での熱狂ぶりも出てきた。歌番組出演時の伊東ゆかりとか、都倉俊一とか、山口百恵もチラっと映るよ。にしても、当時ぼくら世代の男子が全員大事に持ってた、あの篠山紀信・激写のグラビアが解散のきっかけになるとはな〜。
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そいで、このジョーン・ジェットのドキュメント映画の中で、遅ればせながら、ランナウェイズの物語を伝記映画にしたものがあることを初めて知り、アマゾンプライムの見放題に入ってたので、見てみました。もう10年以上前、2008年の作品なんですね。ダコタ・ファニングがシェリー・カリー役をやっている。
ぼくと同世代の中高年の洋楽好きだったみなさんは見るとよいと思います。クイーンやエルトン・ジョンの映画よりグッとくる人もいるんじゃないかと思う。まあ、低予算な小編ですが。
バンド結成から名曲「チェリー・ボム」の生まれる瞬間、人気がブレイクして解散、ジョーンがソロで成功するのを静かに見つめるシェリーの切ない感じで終わります。「チェリー・ボム」以外にもイイ曲あったな〜とも思い出す。
上記のように、アメリカ以上に日本でブレイクして、篠山のせいで解散に至る(言いがかりw)様子が、映画の中でもクライマックスになってる。1977年・日本公演のシーンがいちばん長く「チェリー・ボム」がフルで聴けるのもココ。まあ、当然ですが日本ロケではないです。撮影は全部アメリカだと思われ。出てくる日本人もアチラのアジア系の人々でしょう。
でも、なんで予告編や宣伝のときにもっと、日本が舞台になってることをアピールしなかったのか? まあ、また間違った日本観が出てくるからか。普通の料亭みたいな店の店員がコテコテの芸者だとか。しかし70年代の日本の感じをがんばって再現しようとしてるとこは、好感が持てなくもないんですが。
セクシー路線で売られてても、日本においては女子高生を中心に同性に共感を呼んで、女の子ファンのほうが多かった感じも、ちゃんと描いてると思います。ちょっと大げさでしたが。
シェリーの書いた本が元になってるようですが、映画のプロデュースはジョーンで、話としてはジョーン・ジェットが主人公ではあるんだけど、マネージャーのキム・フォーリーがものすごい悪役に描かれて、映画製作中はまだ存命だったのに(2015年没)大丈夫なのか? と思いました。まあ欧米の人はそういうの平気だったりするよね。
まあ、見る人にはやっぱり運命に翻弄されるシェリーがいちばん印象に残るでしょうね。普通の女の子が無理やりセックスシンボルにさせられ、ドラッグ中毒に溺れ、世間に叩かれ、という。
しかしジョーンを演じた女優はすごく似てるけど、ダコタ・ファニングよりは、本物のシェリーのほうが、やっぱり美人でセクシーだったなあ、と思ってしまったよ。