LAST BRAVE! 設定集
LAST BRAVE!略してラスブレの設定についてまとめました。
あの作品内だけでは表現に限界があるので、ここに詳細まで書いてあります。
なおネタバレが含まれるので、クリアした後に見ることをおすすめします。
世界観
204X年、ScratchはYouTubeと並ぶほどの大型コミュニティーサイトとなっていた。プログラミング教育に本格的に組み込まれたこともあり、もはや全世界で知らない人はいない程の規模へと成長した。
そんな中Scratch Teamは、新たなScratch体験として「Scratch World」を開発。特殊な機器「スクラダイバー」を使用して精神データをサーバーに移し、まるで本当にブロックやスプライトに触れているかのようにプログラミングができる…という仮想世界。
Scratch Worldを使用している間、現実世界の肉体は昏睡状態となっている。
「ソードアート・オンライン」の「ナーヴギア」をイメージすると分かりやすいかも?
もちろんこの仮想世界を通じて他のScratcherと交流することも可能。プロジェクトも体験型に近いものとなり、例えば「実際に剣を持って敵と戦う」体験のできる作品とかも作れる。
そんなこんなで10年の時がたった205X年、Scratch Worldはより発展していた。
事件の発端
ある日Scratchに参加した「Dr.EYE」。彼はオリジナルの作品を作り、あらゆる場所でしつこい程の宣伝を行った。
Scratchでは「許可されていない場所での宣伝は禁止されている」ため、Dr.EYEのこの行動がSTの目に止まり、Dr.EYEはアカウントブロックのペナルティを受ける。
(ちなみに2024年現在のScratchでも、許可されていない場所での宣伝は(例え宣伝禁止と書かれていなくても)禁止されている。みんなはうっかりやってないかな?)
しかしDr.EYEはこれを「報告乱用」だと断定。実際には205X年のScratchは、STの規模の拡大や自動検知システムの向上により「報告乱用されたせいで作品が非共有にされる」というような事はほとんど起きなくなっている(つまり、消された作品はほぼ絶対にどこかしら不適切な部分がある、ということ。しかしそれでも「報告乱用された教」は衰退の兆候を一切見せない)
サブ垢を使って報告乱用された旨をその辺のみんなに伝えたり、作品をコピーして再共有したりするが、当然それらも規約違反。何度もSTからペナルティを受け、ついにDr.EYEはBANされてしまった。
それに逆上したDr.EYE。現実世界ではDr.EYEは大きな権力を持つ政治家の息子だったため、父親にお願いしてScratch World開発者の一人である日本人を脅迫。スクラダイバーを改造させる。
改造されたスクラダイバーを使用すると全世界の他のスクラダイバーにアクセスでき、Scratch Worldにいる他のスクラッチャーの脳ミソをハッキングして疑似的な洗脳状態にすることができる。Dr.EYEはこれを利用し、多数のスクラッチャーを操ってScratch WorldやSTへの逆襲を始めた。
当然ながらSTはこれを止めようとBANしようとするが、改造されたスクラダイバーはそれすらも受け付けない。特殊なプログラムコードを使用している為、ST側の入力を受け付けないのだ。
ならばどうすればいいか?Scratch World内で直接Dr.EYEをぶっ殺すしかない。Scratch Worldは全てがプログラムとデータで構成された電脳世界。スクラッチャー=人間の精神すらもデータ化されているため、そのデータを物理的(?)にぶっ壊せばDr.EYEを止められるのである。
しかしそれに気づいた時には、STは既に壊滅していた。ほぼ全員がDr.EYEによって洗脳されていたのである。
先ほども話した通り、Scratch Worldにいる間は現実世界の肉体は昏睡状態。Scratch Worldからサインアウトしなければ現実世界に帰れない。つまりこのまま長期間Dr.EYEによる洗脳が続けば、スクラッチャーの肉体が栄養失調で死亡する。
もはやScratch World崩壊やスクラッチャーの全滅は時間の問題だった。
しかしそこで、天才スクラッチャーのラスクが禁断のスプライト「スプライトアイ」を復活させる。
スプライトアイは数年前(Scratch World初期)に作られたが、あまりにも力が強すぎて危険ということで封印されたスプライト。
今のこの状況に対抗する為には、スプライトアイに頼るしかない…とラスクは考えたワケである。
ラスクのお願いを二つ返事で聞き入れたスプライトアイ。Dr.EYEをぶっ殺すための戦いが、幕を開けた。
キャラクター紹介
スプライトアイ
好きなもの:平穏な日常
嫌いなもの:平和を乱すもの
最近の趣味:特にない
主人公。数年前に作られたが封印されたスプライト。
性格自体は温厚で、「オレ」など若干荒らい言葉遣いが目立つものの心優しく平和主義。
非常に強力な能力を持っており、本気を出せば3時間でスクラッチを壊滅させられる。もちろん本人はそれを望んでない。
ラスクはスプライトアイに対して、やられても無限に復活する「無限復活プログラム」、敵にコピーされないための「リミックスガード」、そして半永久的に攻撃を繰り出せる「ノーマルガン」を組み込んだ。本人いわく体内のリミックスガードはかなり気持ち悪いらしい。
ラスク
好きなもの:甘い焼き菓子(特にチョコチップクッキー)
嫌いなもの:苦いもの(特にブラックコーヒー)
最近の趣味:著作権侵害しているプロジェクトのことを、その著作権を保持している原作者にチクること
15歳日本人のスクラッチャー。男性。軽度のPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っている。
天才的なプログラミング能力を持ち、「日本のグリフパッチ」という異名を持つ。さらにこの歳で大学博士課程レベルの知識を持つ。
Scratch Worldの事件を受けて事件を解決しようとするが上手くいかず、苦肉の策としてスプライトアイを復活させた。
現実世界ではいじめられており、さらに毒親育ちで周りに味方がいない状態だった。現実世界から逃避するために12歳の時にスクラダイバーを使用し、そのまま一度もサインアウトしていない。つまりラスクの現実世界の肉体は既に死んでいる。(Scratch Worldでは、現実の肉体が死んでも精神は半永久的に生き続ける)
その後は天才的な頭脳を発揮しフォロワーを増やし、沢山の仲間ができた。特に最初のフォロワーでもあるウィっちゃんとは親友。
上記の通り幼少期にいろいろあったため、精神年齢は9歳程度とかなり幼い。そのせいでしょっちゅう多くの人に迷惑をかけてはウィっちゃんに怒られている。
Dr.EYE
好きなもの:自分
嫌いなもの:自分に反する人全員
最近の趣味:人を従えること
Scratch Worldで事件を引き起こした張本人。16歳日本人。男性。
上記の通りクソ野郎で救いようがないカス。注意されても誹謗中傷する。
常に他責思考であり自分が全て正しいと思い込んでおり、現実世界でも迷惑ばかりかけている。しかし父親が独裁的な政治家なので誰も逆らえない。
現実世界では小学生の時にラスクをいじめていた。(Scratch Worldでのアバターは当然ながら現実世界での外見と全く違うので、お互い気づいていない)ラスクをスクラダイバーによる自殺にまで追い込むが、父親の権力を行使し事件をもみ消す。
無駄に頭は回るので改造スクラダイバーを使いこなせる。また彼自身もラスク程ではないものの天才なので、プログラミング能力は高い。
なおScratch Worldを破壊しつくした後は「Dr.EYE World」に改造しようと思っていたらしい。
事件が解決した後は、殺人未遂・不正アクセス禁止法違反など多数の罪で極刑宣告を受ける。
Scratch Worldに精神を移された後現実の肉体は殺され、精神は永遠にアボン炭鉱で働き続けることとなった。ざまぁ。
ウィっちゃん
好きなもの:エナジードリンク(特にオレンジ味のMonster)
嫌いなもの:肉・魚(特に生魚。寿司は大丈夫らしい)
最近の趣味:コスプレ
魔女っぽい恰好のスクラッチャー。15歳。日本人とアメリカ人のハーフ。女性。
本当はもっと長いユーザーネームだが、基本皆からはウィっちゃんというあだ名で呼ばれている。
ラスクの最初のフォロワーであり、ラスクの大親友。
かなり常識人であり、ラスクが暴れそうになった時は説教して落ち着かせる。
Scratch Worldで魔法を使える。正確には魔法っぽいスプライトなのだが、グラフィックや演出面が非常に凝っている。要するに優秀デザイナー。
彼女の作ったグラフィックを使用している作品も多く、205X年の傾向に載っているほぼ全てのプロジェクトに使われている。しかしクレジットを表記してくれてない場合が多く、それが最近の彼女の悩み。
意外と音楽にも精通している。重音テトが歌ってるボカロが好きらしい。205X年ってもう重音テト50代なんですけど…
今作ではただの洗脳された中ボスとしての登場だけど、もしかしたら今後どっかで活躍するかも?
ステージ紹介
モエモエ火山
Scratch Worldのどこかで炎上が起きるたびに噴火する火山。
最近は炎上=噴火の頻度が増えており、モエモエ火山周辺の地域は被害を被っている。
名前の由来は「燃え」と「萌え」。萌え要素?萌えなんかねぇようるせぇよだまれよ萌えなんかねぇよ語呂の良さこそが正義
ヌルポガビル
204X年初頭、とあるスクラッチャーによって建設されていた大型スタジオ。
本来はScratch World史上最大のスタジオになるはずだったが、マネージャーの失踪によって建設が中止。そのまま残されている。
無駄にデカく日照権もクソもない為、スクラッチャー達の間で取り壊さないかという計画が立っている。
名前の由来はかつてのネットスラングの「ぬるぽ→ガッ」。
ワロタ発電所
火力発電を主とする発電所。Scratch Worldに必要な電力の大半をまかなっている。火力発電に必要な燃料の石炭はアボン炭鉱から運ばれている。
火力発電だけでなく地下水脈を利用した水力発電もおこなっている。
最近はスクラッチャーが笑った時に出るエネルギーを電気に変換する研究が進められているが、全然研究が進歩しない。そもそもただの笑いからエネルギーがとれるのかという疑問もあり、かつてのSTAP細胞みたいに虚偽の報告をしているのではないかとの疑惑も。
名前の由来はまんま「ワロタ」。
シラケ雪原
極寒の地。その割には植生が確認できるが、この木は全て雰囲気作りのためのただの模型。
元々はたくさんのスクラッチャーが集まる常夏のビーチだったが、人口増加にともなって寒い内輪ノリが大量に持ち込まれ、気温が下がってしまった。
誰も寄り付かないので荒らしなどのSTに追われているスクラッチャーの絶好の逃げ先とされている…が、木の模型の中にST管轄の監視システムが隠されているものもあるので、ぜんぜん普通につかまる。
名前の由来は「しらける」から。
マジカ村
魔法の研究がされている村…という設定。本当は芸術を極めるためデザイナーが集まる地。見習いから神グラフィックデザイナーまで幅広い実力のデザイナーがおり、全員でカッコいいエフェクトやかわいいグラフィックなどを研究している。ウィっちゃんはここに住んでおり、よくラスクが遊びに行っている。
若干ハロウィン感のある空と燃えるような色の山、そしてそれらの雰囲気をぶち壊すダークオークの木が特徴。
名前の由来は「マジカル」と感嘆の「マジか」。
アボン炭鉱
石炭が豊富に採れる炭鉱。石炭以外にも天然ガスや、最深部では石油とダイヤモンドも採取できる。
採掘はかなり苦行な為、BANされたスクラッチャーはここに連れてこられ代わりに石炭を掘ることとなる。(ノルマの量の石炭を採るまでBANが解除されない)力尽きたスクラッチャーはエネルギーに変換され、ジラシジライの材料にされる。
名前の由来は、昔の掲示板上でのBANを意味する「あぼん」。
元ネタとか
スプライトアイ
名前:「アイ」は虚数の「i」。「表世界に存在しない」という意味で、実数でない虚数の名前を付けた。
見た目:プラットフォーマーの主人公によくあった、立方体に小さい線の目がついてる奴(デカい一つ目の奴とは違う)。色合いやノーマルガンはロックマン・ロックバスターを意識。ノーマルガン以外の武器の見た目はオリジナル。
ラスク
名前:「スクラ」のアナグラムと焼き菓子の「ラスク」
見た目:足立レイ。髪の先や服など色々なところの色を変えている。足立レイはアンドロイドだけどラスクは人間(のアバター)。足立レイのアンドロイドと人間の中間的な声好き好き大好き。
Dr.EYE
名前:まんま科学者を表す「Dr.」と眼の英名の「EYE」。
見た目:最近のプラットフォーマーでよく使われている一つ目の主人公。いつも主人公のキャラが黒幕・ラスボスになるのも面白いかなって。
ウィっちゃん
名前:魔女を表す「ウィッチ」と愛称の「ちゃん」。
見た目:スプラトゥーンのタコガールのamiiboでもらえる魔女っ娘ギア。あっちは真っ黒だけどこっちは紫色。ウィっちゃん本人も髪を伸ばしたタコガールを意識。タコちゃんかわいいよタコちゃん。
ライク&ファボル(Dr.EYE ステージ1ボス)
名前:「好き」「お気に入り」の英単語、「like」「favorite」。
見た目:それぞれハートと星のアイコンを擬人化した見た目。ライクは頭のリボンで、ファボルはトンガリ帽子と外側にはねた前髪でハートと星を表現している。
Sprite"s" 1(Dr.EYE ステージ2ボス)
名前:スプライト1の複数形。このボスは作品を作る時にいつも消されているスプライト1の集合体という設定なので複数形がつく。
見た目:まんま初代ロックマンのイエローデビル。あとは目は参照数のアイコンが元ネタ。
Sprite i remix(Dr.EYE ステージ3ボス)
名前:スプライトアイのリミックスという意味。
見た目:まんま初代ロックマンのコピーロックマン。出現するときの黒い渦はリミックス数のアイコンが元ネタ。
このようにDr.EYEステージの最初の3ボスは、スクラッチのシステム自体が元ネタとなっており、「(Dr.EYEに支配された)スクラッチそのものとの戦い」を表現している。