「クレイグ博士はSatoshiじゃない裁判 by COPA」
2023年12月20日 宍戸健
いよいよCOPA裁判の陪審員審理(Trial)が来年早々(1月15日か?)に迫ってきた。良い子の皆さんはご存知のとおり、これは原告のCoinbase, Kraken, Meta, Square等のBTCギャング勢がクレイグ博士を被告として「クレイグ博士はSatoshi Nakamotoじゃない。クレイグ博士はビットコインの発明者じゃない。(しかし誰かSatoshiかは不明ですww)」という確認裁判の訴訟を起こしているわけです。
今日はは12月7日に原告側弁護士から提出された第18回WITNESS STATEMENT(証言書)の中から気になったことをいくつか書きます。ChatGPTによると「WITNESS STATEMENTは訴訟当事者や関係者が証拠となる情報や事実を記述した書面であり、裁判官や当事者に提出されるものです。証言書は、証言したい旨の意思表示や詳細な事実陳述を含みます。また、証言書は裁判の正式な手続きの一部として使用され、証拠として重要な役割を果たします。」
COPA裁判の他に、クレイグ博士が原告となってCOPA、BTC開発陣他に対して著作権侵害、データベース権侵害、トランザクションデータのファイルフォーマットに関する著作権の侵害の裁判があるが、これらの裁判はこのCOPA裁判の結果が出るまでストップしていること。(Satoshiが決まらないと進められないので。)
ノルウェーの在住のBTCCore脳のマグナス(通称:SpaceCat)がクレイグ博士に対してTwitter上で執拗に誹謗中傷していた裁判について、クレイグ博士は一審で敗訴したが、控訴している。この控訴の審理を始めるにあたり、COPA裁判の結果を最大2年間待つということをマグナスとノルウェーの裁判所と合意していたということ。マグナスの裁判は2019年から行われており、控訴審開始までさらに2年間かかると、さらに心身が消耗するとマグナス側から泣きが入っていること。(笑
クレイグ博士はCOPA裁判に関し、これまで4000ページ以上の証拠資料を提出(相変わらずすごい資料の数)したが、2023年9月に新たにハードディスクが見つかり、約100ファイルを精査し、追加の証拠として提出したいとのこと。この精査のため、陪審員審理を1月15日から、2月19日に送らせて欲しいとの申し出ていたこと。COPA弁護士側の調査と意見では、この遅れにより、裁判所側の手配等が2025年まで遅れる可能性があるのでCOPA側が非常に焦っていること。
だいたいこんな感じです。私は当初はクレイグ博士ははやく決着を付けたいと意気込んでいるのかと思いきや、資料を読んだ印象ではむしろ逆で、COPA側は時間がかかればかかるほど、BTCの法的地位が不確定な時間が長引くことにより裁判やビジネスに不利になると思っているようで、かつ数十名にわたるCOPA側の訴訟関係者に心理的、訴訟費用と賠償金の増額のプレッシャーがかかり、弱いものから離脱、内部分裂の可能性が高まると思う。
NATOのメンバー国であるノルウェーの裁判で奇妙な判決でクレイグ博士が敗訴したことを考えるとそうとう闇勢力は強いので、クレイグ博士側も合法的なあらゆる手段を使って裁判を戦ってるように思えます。この戦術はそうか、宮本武蔵の「五輪書」からじゃないかな。水の巻、火の巻から3つ紹介します。
しかし、そもそも今回の「クレイグ博士はSatoshiじゃない裁判 by COPA」も相変わらず、ネットに転がっていたソーシャルメディア資料、クレイグ博士が提出した資料、元クレイグ博士の会社で働いていた社員がリークした資料に基づいて、事実であるか不明なこと、ファイルデータを誰が改竄したかもわからないこと、クレイグ博士の資料についてはあらゆる難癖をつけるという方法で「Satoshiじゃない」主張をしてるわけでほんと困りますね。当たり前ですが、COPA側の独自のネタはないわけですww。
というわけで、本日(12月21日)時点では、陪審員審理が1月15日、2月19日になるのかまたはさらに1年遅れるのかわかりませんが、クレイグ博士の戦術を分析してみました。なお、COPA裁判の全体の概要についてはガンダルフさんのこちら(が非常にわかりやすいので、ぜひご覧ください。
本日はここまで。
参考資料:-
https://www.judiciary.uk/wp-content/uploads/2023/07/COPA-v-Wright-judgment-250723-2.pdf