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The Satoshi Trial 11日目

2024年2月20日 宍戸健

「クレイグ博士はサトシじゃない裁判 by COPA」(通称:COPA裁判、サトシトライアル)続きます。本日(19日)審理11日目です。本日はクレイグ博士側の残り証人3名がまだ残ってました。

1.David Briges

Qudos Bankのシステム担当。Qudos銀行はオーストラリアの小規模な信用金庫。2006年にクレイグ博士がBDOに在籍していたときに初めてあった。(宍戸健:ちなみにKudos/Qudosとはギリシャ語が語源で「がんばったね。」とかの意味です。)

2008年にクレイグ博士がBDOを退職後も、Qudos Bankとして、クレイグ博士のDeMorgan社(現在のnChain)にシステムのセキュリティ監査の業務委託を請け負い、脆弱性を発見しBridges氏に報告していた。クレイグ博士は週に1度程度Qudos Bankを訪問していた。数百にも及ぶ脆弱性を発見してもらい、修復した。

2009年ごろ、クレイグ博士から提案を受けた、そしてその提案(おそらくWPを含む提案書)をCEO, CFOにした。内容は詳しく覚えていないが、SWIFTシステムを使わない、送金システムだったと思う。その時の書類はもうない。その時にTime Stamping機能、改竄不可な機能等なるほどと思ったが、Qudos Bankは小さな信用金庫なので、会員の資産を使ってそのような先進的な投資をできるほどの組織ではなかった。

2010年5月ごろ、クレイグ博士からBitcoinのことを初めて聞いた。それ以前にも(Bitcoin関係と思われる)大量の資料を受信していたが、見てなかった。クレイグ博士のLisarow宅に訪ねた。その時にラックにマウントされたサーバー群(マイニングマシン)を見せてもらった。

2012年〜2013年ごろ、クレイグ博士からQudos銀行はBitcoin Bankにならないかと提案を受けた。具体的にはBitcoinを現在のサービスに追加して扱うということだった。しかし、オーストラリア金融当局の規制がはっきりしない状態では残念ながら扱えないと回答した。その後、クレイグ博士はBriges氏にBitcoin Bankを作るので社員にならないかと勧誘された。しかし、 Bridges氏は断った。

(宍戸健:この時に作っていたBitcoin BankとBitcoin交換所のプログラムがDave Kleiman氏との会社設立の時に、クレイグ博士が現物出資物となっていた。)

2.Max Lynam

クレイグ博士の従兄弟。クレイグ博士のおじさん(Don Lynam)の子供。1970年生まれで同い年。彼も技術者。ノルウェーでも供述した。

Lynam氏はクレイグ博士と子供の頃からおじさんのところで無線機、コンピューターを触って一緒に遊んでいた。2008年(ビットコインリリース前)にクレイグ博士に、ソフトウェアを走らせて正常に稼働するか試してみて欲しいと頼まれて、自分のPCとおじさんのPCで動かしていた。その後2011年のクリスマスに引っ越しするまで動かしていた。

クレイグからは詳細は知らされていなかったが、わたしたちはテック一家でクレイグのことだから、同期、認証、暗号等で送受信をするネットワークシステムだとはわかっていた。Lynam氏は2011年までマイニングしていたマシンをすでに処分している。

W&K Info Defence社の記録に財産のいくらかが、ビットコインの立ち上げ時のCPUパワーの貢献度により、Don Lynam, Max Lynam, Garrett Williams(例のMI-6のエージェント)3名に分配するように指示してある。これについてLynam氏は初めて知った。

(宍戸健;クレイグ博士ほんと優しいよな。たぶん最初期の人の多くはビットコインを取り出せず無くしてることを想定していて、でもその人たちの当時の協力に感謝してるんだね。)

ここからCOPA弁護士攻撃;

COPA「クレイグ博士の供述では、ノルウェーでのお父様(Don Lynam)氏よりMaxのほうが記憶が薄いと発言していましたが、本当ですか。」
Max「陳述書のこの部分だけを読んだだけではクレイグが何を言おうとしてるのかわかりませんね。」

COPA「お父様(Don)氏も、Maxの記憶の方が私よりも曖昧かもしれない。と発言されていますが、これは本当ですか。」
Max「なんのことについてですか。」
COPA「お父様の供述書を読んでいるだけです。」
Max「父は私が知らないことについて話していたのかもしれません。そもそも私の記憶は薄くない。」

COPA「クレイグ博士から大量の書類が送られてきていたとのことですが、その中にBitCoinホワイトペーパーが入っていたのですか。」
Max「それはわかりません。」
COPA「それでは送られてないかも知れませんね。」
Max「そもそも、クレイグ博士から大量に送られてきた書類は全部同じことについてだったので、その中に入っていたんじゃないかと思いますよ。」

(宍戸健:Maxさんによると、2011年ころまでの書類とPCは処分しているので、すでに探すことはできないそうです。)

3.Stefan Matthews

nChai会長の泣く子も黙るステファンさんです。COPAも警戒しており、かなり周到に議論を用意してたようです。しかも、時間がながい。。19日午前中11:00〜13:00まで、午後14:00〜16:30まで4時間半です。そして、これだけでは終わらず20日(Tue)の午前中も使うそうです。

COPA弁護士は、Stefanさんもノルウェーで証言したので、その供述資料、その他資料をもとに矛盾を探すようなテクニックで粗探しをしていました。

非常に長いので、一部分だけ翻訳します。他の部分について、KurtのTweetで翻訳ボタンを押すとそれがわかりやすいかと思います。

COPA: White Paperがパソコンに入っているか、その時印刷されたと言われる紙のWPは無いのですか。
SM: 無いです。
COPA: 2008年から2009 年にかけて、これについて言及した電子メールやテキストはありませんか?
SM: ありません。
COPA: それとも CSW はデジタル通貨全般について話していますか?
SM: 彼らは私のオフィスで直接、口頭で話してくれました。そうは言っても、私のオフィスには他にも 3 ~ 4 人のスタッフがいて、彼らもこのことを聞いていました。彼らは私が名前を伏せるように頼まれていますが、機密保持ができるのであれば明かすことはできます。
COPA: 唯一の証拠はあなたとクレイグとの会話ですか?
SM: はい。
COPA: それがどのように提供されたかについて、さまざまな説明があることをご存知ですか?
SM: それについて詳しく教えてください。
COPA: 彼は、それはハードコピーだったと言いましたが、あなたはそれを USB だと記憶しています。
SM: おそらく彼はハードコピーを持っていたと思いますが、私に USB スティックを渡しました。
COPA: これを見ましたか?
SM: 1回だけです。
COPA: このWPは2008年にあなたに渡されたものですか?
SM: いいえ。私が印刷しました。
COPA: ここでクレイグについて言及しています。オヘイガン: 「風変わりな奴だな、ライトはマシューズにサトシ・ナカモトの文書を渡したんだ…」 君はそれにサトシの署名が入っていないと言いましたが。では、オヘイガンの説明は間違っているのでしょうか?
SM: ドクターがサトシって言ったことはアンドリューには伝えてませんでした。オヘイガンは作家です。もう誰もがそれを知っているので、彼が勝手に推測したのだと思います。
COPA: それで、オヘイガンはあなたからそれを受け取ったと言っています。 SM: 彼は自分の言ったことを言ったが、それを言ったのは私ではない。 COPA: 現在のあなたのアカウントは、あなたがオヘイガンとライトのアカウントに与えた話と矛盾しています。
SM: アンドリューの言うことは正確ではありません。
COPA: また、いかなる文書とも裏付けられていません。
SM: それは不正確です。
COPA: そして今、それは大規模な公開計画の一部です。
SM: 重大な暴露はロブの計画でした。彼はオヘイガンと緊密に協力していた。私は密接に関わっていませんでした。
COPA:では、あなたは関与していなかったのでしょうか?
SM: それはライトとエアー、そしてクレイトン・ウッツのライトの弁護士と話し合われました...
COPA: 出版前にホワイトペーパーを受け取ったという話は嘘ですね。
SM:本当です。
COPA:嘘だ。
SM: この法廷に来るなと脅すCAHからの嫌がらせに耐えなければなりませんでした。ここに証言します。それは絶対的な真実です。
COPA: CSWが2007年にデジタル通貨計画を持っていたというのは嘘ですよね?
SM: 彼は2009年の初めにCentrebetにBitcoinを採用することを頼んでいました。私が受け入れていたら、それがBitcoin技術をつかった最初の業務アプリになっていたでしょう。タイムスタンプサーバーと改竄不可能なログの保存についてです。
COPA: 彼はセキュリティ顧問としてあなたと一緒に働いたと言いましたね。 SM: 弊社のセキュリティ諮問委員会の一員です。
COPA: 2009年3月の会話の内容は約 500ドルだったとおっしゃっていますね。 「50,000ビットコインをあげます。」という会話です。同僚が何の価値もないものを500 ドルで提供してくれるというのは、非常に奇妙な話ですよね。
SM: はい。その日のことを鮮明に覚えています。彼がお金を要求したとき、私は小切手帳に手を伸ばしました。それから彼はビットコインについて言及しましたが、私は興味がなかったのでブリーフケースを閉じました。
COPA: 質問しましたか。 「システムは動作していますか?」といった具合です。
SM: 動いていることは知っていました。彼はそれが[2009年]の1月だったと言いました
COPA: 彼は将来に価値がでるかも知れないと思い提案したと思うのですが、あなたは尋ねませんでしたか?
SM: 気にしませんでした。
COPA: この話は、CoinGeekとのインタビューを含め、彼がサトシであると裏付けるためによく話をされてますよね?
SM: 他にも何度も、そうですね。
COPA: 彼のマイニングのアイデアを拒否しましたか?
SM: コストとタイミングのためです。
COPA: その後、それがブロックチェーンシステムであるという見解をとりましたか?
SM: その一部です。カナリアのハニーポット部分が実際に実装されました。完全な不変ログシステムはそうではありませんでした。
COPA: それはセキュリティ システム用の一般的なおとりです。ビットコインに関する特別な知識を示す必要はありません。
SM: しかし、不変タイムスタンプサーバーはそれを可能にします。
COPA: しかし、あなただけが知っている、または話したことがもう一つあります。
SM: クレイマン裁判でWPの参照しました。
COPA: デジタル鑑識専門家はその文書の信頼性を暴いた。ライト氏はハニーポットシステムについて議論していた可能性がある。確かに彼はブロックチェーンに関して何も提案していませんでした。
SM: それらはタイムスタンプサーバーでした。
COPA: Centrebetでの最後の年は2010年末から2011 年でしたか?
SM: はい。
COPA: イギリスに移住して、Tyche でリーダーとして働いていたんですか? SM: ええ、ギャンブル会社へのテクノロジープロバイダーです。
COPA: Bodog?
SM: はい。
COPA: カルビン氏の会社ですよね。
SM: はい。
COPA:ティケはロブ・マクレガーだけではなかったのですか?
SM: 所有権全体は知りません。
COPA: 2012年に、米国の人々がビットコインを使用している番組を見たとおっしゃいましたね。それをみてはっとした、そしてあなたは驚きました。 SM: はい、私はチャンネルサーフィンをしていて、息子たちは部屋にいなかったので、ビットコインという言葉を聞いて立ち止まり、米国でテントに住んでいる人々が携帯電話でお互いにビットコインを送金し合っていたことを鮮明に思い出しました。それから息子たちが現れて、私たちはチャンネルを変えました。ビットコインの名前が出てきて、歴史の記憶が再確認されるのはとても興味深いものでした。
COPA: それがきっかけで、あなたはクレイグ博士と再会することになったのですか?
SM: はい。
COPA: 翌年、価格が高騰し、ニュースになりました。
SM: それについては何も見た記憶がありません。
COPA: 2014 年、フォーブス誌は COPA を最良の投資と呼んだ
SM: 覚えてないよ。
COPA: 当時クレイグ博士に連絡を取って彼の発明について話し合ったことがありますか?
SM: 次に話したのは、2014年1 月に彼が私に連絡を取ろうと連絡をくれた時でした。
COPA: では、あなたの友人がビットコイン創造するという革命を起こしましたが、あなたは興味がなかったのですか?
SM: 経済ニュースは知りませんでした。
COPA: 誰にも言わなかったのですか?
SM:当時は私にとってそれは重要ではありませんでした。
COPA: 興味がなかったから買ったりしなかったのですか?
SM: そうです。
COPA: あなたはそれを知っていた数少ない特権のある人の一人だったのに、それについて彼と話し合わなかったのですか?
SM: 私は興味がなかったし、騒動については知りませんでした。
COPA: 秘密主義を誓うのは禁止ですか?
SM: いいえ。
COPA: でも彼の妻は公然と話し合っていたんですか?
SM: ホテルのロビーですが、私は投資案件の譲渡をしていました... 彼女はビットコインについて話していましたが、彼がそれを発明したことについては話していませんでした。
COPA: 彼女はあなたがフォローしていたかどうか尋ねましたか。そして、クレイグが発明したことを持ち出さなかったのですか?!
SM: 私たちは明らかに歴史を知っていました。当時は彼女が彼の妻であるとは知りませんでしたが、そうではありませんでした。私はそのニュースを知りませんでした。
COPA: ビットコイン取引所について知らなかったのですか?
SM: いいえ。

https://youtu.be/IgYuGSLjobs?si=oZ6fYnftHmz7XmlK

それでは今日はこの辺で。

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