田舎のパン屋が見つけた腐る経済【自分用メモ】
忙しく働かされる原理
資本主義の構造に問題がある。利潤を生むためには交換価値のあるものの単価を上げるか、労働力を上げるかという選択肢がある。経営者が手っ取り早く利潤を生むためには労働時間を上げればよい。
商品の交換価値をあげるために、分かりやすいのは労働を平準化して交換価値を推測するしかないので、労働時間をあげている。
労働者の労働力も商品であり、交換価値をもっている。これを資本家は買う。これが給料であり、労働者には元気で毎日働いてもらわなくてはいけない。そのために給料がある。これを、労働力の再生産という。
労働力を売るとどうなるか
労働者は自分の労働を売り、対価として給料を得る。
そもそもなぜ労働力が商品になるかというと
①労働者が他のなににも縛られていないため
②労働者が自分で生産手段をもたない
ためである。労働を売りたくなければ自分で生産手段をもてばいい。
技術革新は資本家には便利
技術革新が起こると資本家にとっては、労働時間を、長くしていないのに利潤が生まれる。
そして、技術革新後もそれ以前と変わらない価格で商品を売ることができる。なぜかというと、新しく開発された技術を、その資本家だけが使うと価格変動にも左右されず利潤が生まれているから。
そしてやがて技術革新が世間に広まり適正な価格に戻り利潤が元に戻るため労働時間が増える。
さらに技術革新によって、労働が単純化すると労働は誰にでもできる仕事になり、いくらでも、替えがきくようになる。
その資本主義の循環から抜け出すためには
厳選したものをつくり、手間暇かけて、しっかりと商品を生み出す。
タルマーリーでは腐る経済の柱として、発酵、循環、利潤を生まない、パンと人を育てる、ということを軸にしている。
タルマーリーでは小商いを基本として利潤を生まないようにし、パンを適正な価格で売っている。
適正な価格で売るために、交換価値の高い商品を仕入れて、誰がどんな風につくりどんな意味があるのかを丁寧に丁寧に伝えている。
資本主義のおかしさの原因
お金は時間が経っても腐らない。しかし商品、例えばパンは腐る。それらが交換価値を生んでいるのだから循環がおかしくなる。
さらにお金は投資などによって生まれる利潤や、金融の貸し借りによって生まれる利子によってどこまでも増えていく性質がある。
そして、生産手段をもたない労働者が自分の労働力を売るしかなく矛盾が循環している。