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セカンドペンギンはどうあるべきか、苦悩と葛藤

とある会社でCOOをしている者です。
友人が創業した会社に、二人目の正社員として参画しました。いわゆる「セカンドペンギン」です。

先日、コーチングをしてくださっている大先輩から、「今のあなたはセカンドペンギンを放棄していると思う」と言われ、ハッとさせられました。

ただ待てよ、セカンドペンギンの役割ってそもそもどういうものなんだろいうというのを言語化していなかったと思い、今の現状を踏まえて書き出してみようかと思っています。

セカンドペンギンって大事だよ

「自分なんかがではなく、あなたしかできないことしかない。自分しかできないことしかない。だからこそなんでもやっていい」

当たり前ですが、先輩から言われてハッとさせられた言葉です。
創業者やCEOの自伝などはたくさん読んできましたが、二番手やCOOが何を考えているのかって、考えたらあまり知見がなかったなと感じました。

セカンドペンギンの役割って?

セカンドペンギンとは、自分のやることを定義せず、全ての必要なことをやる、CEO以外の唯一の人間。

CEOからしたら必須の、非常に心強い仲間であるはず。そうある必要があると思っている。僕もまだまだ経営のひよっこであり道半ばですが。

あなたにしかできないことしかない。だからこそ、何をやってもいい。

『自分は自分に制限をかけていないか』

ここは社長の持ち場である。そんな制限をかけていないか?その制限を突破することが、今のフェーズでは一番最短で成果が出ると思う。

セカンドペンギンの苦悩と葛藤(制限をかけていたこと)

ビジョンは社長のもの?僕のもの?

どこまで線引きをするのかが難しい。
僕の会社だと思っているし、自分の会社としてドライブさせていく気概は絶対に必要。ただ、社長の駒のように迎合する必要はない。

自分と社長の考えを「擦り合わせる」のではなく、「重なりはなんだっけ?」という表現が良いのでは?と指摘をもらいました。

擦り合わせるというと、会社としてやっていきたい方向に、あえて寄せていく感覚がある。そうではない。

人数が少ないうちは会話によりコミュニケーションができるので良いが、ステークホルダーが増えていくと、どうしても無理が生じてくる。

いずれ法人が独り立ちする瞬間がある。今はまだ創業者に従属した存在。
それは従業員が三十人を超えたくらいかもしれない。そうなると、会社に合わせるしかなくなった時、自分じゃない何かに寄っていく感覚になってしまう。

やったこと
今の自分たちの方向性・ニュアンスをもとに、自分なりにビジョンを策定。社長とディスカッション。全てを受け入れられることはなかったが、重なり合うところがどこかは分かった。
自分はなお、ビジョン自体には100%の共感は作れていないのだが、重なり合うところは大きい。(80%くらいか)
ただ、曖昧さを許容すること(宙ぶらりんで答えが出ない中でも進むこと)こそがスタートアップだと思うので、今は少しモヤモヤしているが進もうと思う。今はそのように腹落ちしている。
本気で話せたことで、相手に対する信頼も生まれたし、お互いに対して思っていることも解消できた。

商品の魅力に恋をしていない?

本心を曝け出すならば、ここが一番だろう。自分自身が商品のことを愛せていないのが、地味に自分を蝕んでいたのだと思う。ただこれは最初からではなくて、商品をリリースしたときは違った。数ヶ月が経ち、商品が経年劣化していることがわかったのだ。なので、商品のコンセプトや世界観自体には自分はマッチしていると今な思っているが、その品質は改善が必要だという認識だった。

やったこと
OEM先の工場とMTGを設定。こちらの要件をまとめ、プロジェクトディレクションを実施。
商品開発のコアの部分は、僕が今まで携わっていない領域だったので1からキャッチアップするのは難しかった。
僕は、進行で貢献ができる。まずは何を改善していくか、期日はいつまでか、スプリントのスパンはどうするかetc.
結果、工場長も今の品質には満足していないことが発覚。試作品を送ってくれたが、これはいけるぞと思うくらいの高品質なものが送られてきた。
3月には新版をリリースすることできるようになった。

Apendix 学び

「狂気」を作り続ける

本当に必要なことは、やりたいわけよ。
一番必要なことをやっている瞬間に、自己一致感みたいなものが生まれて、「俺はこのために生まれてきたんだ、こいつと共にやっているんだ」みたいな感情になる。

創業なんて、経済合理性なんてないんだから、楽しく、狂気を維持できたものが勝つ。楽しくなくても、狂気を維持できたものが勝つ。

起業していると辛いこともたくさんあると思うのですが、私は「努力する人は夢中な人に勝てない」という言葉をいつも胸においています。自分がいま目の前のことに夢中でいれるように意識しています。

https://forbesjapan.com/articles/detail/44105/page3

「起業して一番大事なことってなんですか?」という問いがあったら、多分今の僕ならこれが一番大事と答えるだろう。

起業している時点で、一般的な経済合理性とは皆無の領域なんだから、だったら楽しもうぜ、という感覚なのだろうか。

やってみて思うのは、本当にうまくいかないことの方が多い。いいメンバーでいいサービスだったとしても、タイミングや運が巡ってこないこともある。一概に自分たちのせいだけとも限らない。確率はあれどアートの領域がある。

そんな無理難題に向き合うためには、熱量が必要。その熱量を持てるだけ、商品にゾッコンしている状態、恋している状態、『狂気』じみた状態でいることが最も重要なのかもしれない。

「熱量が大事だよ」とはよくいうが、その熱量を生み出すだけの「狂気」が本質なのかもしれない。

不健全な状態を脱する

本当に必要だと心から思うことをする。そうじゃないと不健全。不健全な状態が続くと
・自分自身を痛めつけちゃう。自暴自棄になっちゃう
・ユーザーに対しても不誠実

必要なこと、あなたはわかっていると思うから。
あとは我慢させずに、そこに向かわせるだけ。

汲み取り、形にするということ

それも役割なんだと思う。ただ、はたしてここに、自分は存在するのだろうかと思う。そもそも必要ないのだろうか。
やはり自分のやりたいことというエゴと、会社としての方向と、重なり合う部分はどこか、それを調整していく工程に解が見つけられてない感覚がある。


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