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ブルネイ・ボルネオ島ジャングルクルーズで、奇跡の珍獣と出会ったお話
皆さんはジャングルクルーズに行かれたことはおありだろうか?
日本じゃまず、熱帯雨林のジャングルなんて、奄美、沖縄地方を除けばまずないだろうが、私が降り立ったここブルネイは常夏の島、ボルネオ島に位置する国だ。
私自身、某テレビ番組でボルネオ島の動植物に関するドキュメンタリーを子どもの頃よくみたものだ。ボルネオ島でもブルネイには生息してないが、オラウータンに関する映像をみたことを鮮明に覚えている。あ、オラウータンはお隣のインドネシアのジャングルの奥深くに行かなきゃ会えないらしいけど・・。
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正直言って、何もない・・
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まぁ、私も察してはいたのだが、ブルネイの首都、バンダルスリブガワンはマジで何もないっす・・。
街は清潔で、車も高級車が目立ち、さすが石油で潤っている国だと思わせてくれるのだが・・。
街の中心部には食堂、小さなモール、モスク以外特に見る場所がなく。ただ、街のそばを流れる川から、ジャングルの方へ船が出ている!と言う情報を耳にし、行ってみることにした。
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ちなみに、この川はブルネイ川というらしい。ブルネア川の辺りには、マングローブの森など豊かな自然が残されているとのこと。また、後々紹介するが、この川には世界最大規模の水上集落・カンポンアイールが存在するらしい。世界最大規模の水上集落!と聞いても正直・・想像がつかない。
川の辺りに着くと早速おっちゃんに声をかけられた。ジャングルクルーズを注文すると、値段は日本円にして約4000円ほど。高っ、と思ってしまったが、ここは物価がシンガポールと同じくらいの国。渋々払うことにした。
後から知ったが、普通は2000円ほどでジャングル行けるらしい。やられた・・。
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船に乗り込み、いざ出発!
船の左手には、早速水上集落・カンポンアイールが見えた。ここは警察署、消防署まで水上集落に設置されていて、家も外観はわりと綺麗だ。やはりブルネイはリッチな国である。
で、唐突におっちゃんが進路を変え、水上集落近くの家の軒下へ。突然どうした?
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おおおお!ワニ発見!
おっちゃんが指差す方に、確かに、野生のワニがいた。これまで色々な場所を旅したが、野生のワニを生で見るのは人生初!恐竜を生でみた時と同じくらいの感動だった(?)。
よく見渡すと、家の軒下の周りにうようよ泳いでいるではないか。こんな川で泳いだらひとたまりもないだろう。ただ、こんな怪物がうようよいる川で、船に乗れるなんて最高だ。アマゾン川に死ぬまでに行きたいと思ってる私が興奮しないはずもなく。
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川からモスクがめちゃくちゃ綺麗に映えた。後々このモスクに関する記事は書くので、お楽しみに。
船はスピードを上げ、川を一気に進む。だんだんと、市街地を離れ、周りは木々が目立つようになってきた。
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船は意外にも猛スピードで進むため、船に捕まらないと余裕で吹っ飛ばされるくらいの勢いだった。周りは完全にジャングルで、ワニやミズオオトカゲを観察することができた。このおっちゃんは、生き物を見つけるとちゃんと船で近づき、どこにいるか教えてくれるので、非常にありがたい。完全に子どもの頃、テレビでみたアマゾン川のような環境に完全に酔いしれていた。童心に帰った、そんな感覚である。
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コモドオオトカゲではない
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ここで、私が出会いたかった珍獣を探すことに。その珍獣は、警戒心が強く、ここブルネイのクルーズ船では見れないことも多いらしい。その生き物は、ボルネオ島固有種で、非常にユニークな生き物なのだ。私は昔、動物図鑑と自然ドキュメンタリーが好きだったため、一度はお目にかかりたいと思っていた。
おっちゃんが船を岸近くに寄せる。この辺りに、この珍獣が出没するそうだ。警戒心が強いため、とにかく息を殺して、音を絶対に立てずにゆっくりと船で岸に近づいた。
すると早速・・
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いたいたいたいたいた!!!
珍獣の正体は、『テングザル』
ボルネオ島だけに生息し、オスは天狗のような、長く垂れた鼻を持つのが特徴の猿である。なかなか出会えないはずの存在し、岸に近づいて早速出会ってしまった・・・運をここで使いきったか。
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テングザルは群れで行動する生き物で、雌の集団が見えた。そしてその下に、長い立派な鼻を持った雄の姿が・・・!テレビでしかみたことがなかった存在を生でみるとこうも感動するのか。
明らかにこの雄がボスで、雌と子どもをまとめているように感じた。いやぁ、鼻といい、オーラといい、カッコ良すぎますぜ。雄を発見した時、声が出そうになったが、なんとか押し殺し、しばらくその姿をまじまじと眺めた。
テレビや本でみたものを、自身の目でみて、感じる体験を人生の中であと何度できるだろうか。このような経験は、間違いなく人生の財産になると思う。是非、自分の目でみてみたいものがある方は、行動を起こして欲しい。
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奇跡的に珍獣を目撃した後で、船でゆっくりと市街地方面へ戻った。今思えばこのおっちゃんには多少ぼったくられたのかもしれないが、貴重な体験をする手助けをしていただいたことには変わりない。とても感謝している。
帰りに、前述した世界最大級の水上集落へ。
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昔ながらの家と、比較的新しい家が混在していた。何が怖いかって、橋が全て簡素な板で、いつ割れてもおかしくないところ。勿論、下にはワニなど獰猛な生物がいる・・・鯉とかだけなら怖くないけどさぁ。
それ以外は、学校、警察署、消防署まで設備されているので普通に暮らしやすそうだ。川の上なので、体感温度は少し涼しめ。
ここは宿泊施設もあるらしく、水上集落に泊まってみたい方は是非。ただ、観光地というよりは、普通の水の上の街っていう感じでしたとさ。人はあたたかく笑顔で挨拶を返してくれた。ブルネイ人は皆とてもおっとりしていて、あたたかい。
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ブルネイに行った方は、是非このジャングルクルーズを体験していただきたい。テングザルを知らなかったひとでも、その雄大なボルネオ島の自然に癒されることだろう。値段は少し高いが、それでもそれに見合った価値のある体験をすることができるだろう。
お次はブルネイの街をふらふらしようかなぁ。