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カラフル
空に高く上がった飛行機雲
青いキャンバスを塗る白のような
くだらない日々を
それでも愛せる方法を
わからないまま陽は落ちていって
鮮やかな夕焼けに君の表情は
絵の具で濁った水みたいだ
夜にくすんで消えてしまう前に
壊れそうな君の手を取り
「何も特別じゃないことを
僕たちだけの特別にしよう」
彩って カラになって
その度に余白がなくなっていって
描いた輪郭をはみ出さないように
君はゆっくりと描いていく
彩って 華になって
正解はない心の空は
どんな色も「君」になっていく
それでも同じ絵ばかり描く君は
不器用に日常を振り返る
「カラフルで選べないより
好きな色だけ先に減っていくような
傾いた人生くらいがちょうど良い」