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SCM用語:プロキュアメント

プロキュアメント(procurement)とは「調達」を意味する言葉で、「バイイング(購買)」とは広さや視点の違いがあります。

「バイイング(購買)」は決まったものを決まった条件で購入することが主な意味になります。よって、短期的な視点で、コストを重視してサプライヤーから仕入れるというニュアンスになります。

「プロキュアメント(調達)」には、供給計画、サプライヤー選定、契約交渉、リスク管理、さらには長期的な関係構築までを含む広範な活動を指すニュアンスがあります。
戦略的な役割を持ち、単なるコスト削減ではなくサプライチェーン全体の効率や供給安定性を向上させるための契約を行うことを主眼とします。

サプライチェーンマネジメントは、近視眼的な部分最適ではなく、全体最適を目指す活動です。
ですので、SCMでの購買部門に求められるのは「バイイング」ではなく「プロキュアメント」になります。
たとえば、新製品の生産のために「必要な材料や部品を探して調達先を決める」という活動全体はプロキュアメントに含まれます。この際に、複数のサプライヤーから見積もりを取り比較する行為はプロキュアメントにおけるサプライヤー選定です。その後、選定されたサプライヤーに対して「発注書を発行する」行為がバイイングに該当します。
「プロキュアメント」も「バイイング」もどちらも会社に必要な業務で、単に役割が違うという意味で明確に使い分けた方がよい言葉になります。

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