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SCM用語:RFQ
RFQ(Request for Quotation)とは、見積もり依頼のことです。
何か仕入や調達、サービスを求めるときに、まずいくらかを事前に把握してから注文することは普通の流れだと思います。
その価格がいくらかが見積もりを取得することになりますが、SCMにおいては、見積もりを依頼する際には、サプライチェーンの全体像と、交渉戦略を考えてから依頼することが重要です。
コストと品質と納期はトレードオフで、どれかが良くなればどれかが悪くなるということが普通です。コストも品質も良くて、注文したら最短できます、ということはあり得ないです。
なぜかというと、そんなことができるサプライヤーは、安売りをする必要がないからです。
もし品質と納期に自信がある会社があれば、値段を高くしても競合に勝てるはずです。
そして、もし品質が安く納期が短い商品を売っていると、販売量が次第に拡大していきます。これは、生産キャパを超えて製造することになり、品質が落ちていってしまうことになりかねません。
そういう意味で、価格と品質と納期の条件がすべて良い、という見積もりが出てきたら、どこかに落とし穴がないか、十分注意をしてみることが重要です。
その意味では、複数社から合い見積もりを取るということは非常に重要です。
どういう条件ではどういう価格になるのか、たくさんの情報や、交渉のヒントを得ることができます。
さらに、合い見積もりを取る際には、他社と条件を揃える見積もりと、あえて条件をずらした見積もりを得ることも重要になってきます。
例えば、納期を長くしたら品質・価格面で良くならないのか、など確認することです。
「とりあえず見積もり出して」と要求するのは、その依頼する瞬間では楽ですが、後からあれもこれもと条件を付けたり、見積もりの出し直しを要求することになって、最終的に時間がかかってしまうことになりかねません。
あらかじめ、複数社から見積もりを取ることを条件にして、どういう切り口で比較していこうか、交渉材料を見つけていこうか、と事前に作戦を考えてみることで、必ず見積もりに入れてほしい情報が浮き彫りになってきます。
それにより、サプライチェーン全体の最適化のための交渉材料を入手できることになります。
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