新曲のメロディの音域がどうも低い
先週の日曜日は新年初LIVEで柏「Nardls」へ。乗っている千代田線の電車のドアが、学生の頃に住んでいたことのある新松戸駅で開いたときは、つい身を乗り出して街の景色を覗き込むように見たりして。その頃、disk union柏店のジャズの中古アナログ盤のセールの日に、開店の何時間も前の朝7時くらいから店頭に並び、父ぐらいの年齢のアナログマニアの方々と「今日はあの盤、出ますかねえ?」と談笑していた渋い高校生はわたしです。
“sonora do silêncio”という、神野秀雄さんのお声がけにより「まだ面識のない3人のミュージシャンが一同に会して音楽を創ってゆく」ところから始まったこのユニット、ベースの沢田穣治さんはその特異な曲のセンスに見る鬼才ぶりもさることながら、曲を書くペースが早くて、毎ライブごとに新曲を何曲も持ってきてくれて。ピアノの柳原由佳さんの曲もまた、洗練された雰囲気と丁寧に構築されたサウンドの融合が素晴らしくて。さてそろそろ自分もこのユニットのために新曲を書かねば、と LIVE前夜に思い立ったわけですが、いつも作曲に使用しているデジタルピアノは故障して修理中で手元になく…
別の部屋に置いてある生ピアノを使えば良いのですが、夜中ゆえに弾くわけにもゆかず…
で、いまは部屋のミニデスクに仮置きしているマイクロピアノに向かいました。
学生時代の試験などの頃からの悪い癖「一夜漬け」で曲を作り始めてみたわけですが、メロディを考えながら譜面に記してゆくと「あれ?どうもコレ低いぞ…」と。。
アルトがメイン、次にソプラノサックスというスタンスで四半世紀やってきたので、曲を作ろうとすると、自然とそのメロディの音域がどちらかの楽器にハマる感じになったりするのですが、この夜の新曲は先に進むにつれ、音域が低い方へ低い方へと流れてゆく、というか、頭に浮かんできてしまう。
(「低い方に流れる」と「浮かぶ」は想起する映像が逆の動きでなんかしっくり来ませんね…)
よし、それならば全体を1オクターブ上げてみて…と、やってみたものの、高くするとメロディがなんかちょっと、なんかちょっと…で、却下。
仕方ない、思いつくまま気の済むまで低い音域も使って作ってみよう、と奮起して、なんとか無事に曲完成しました。パチパチパチ…
で、翌日のLIVEでアルトサックスで吹いてみたのですが、やっぱり低い!アルトの下の方の音域でメロディ吹くので、個人的には「ソプラノでないのは確かだけど、アルトでもないのかもしれないなあ」と吹きながら感じてました。初演にしては盛り上がったので雰囲気は良かったのかもしれませんが、、吹いてる自分的にはやっぱり低い。
作曲していたときの脳裏にアルトより低いサックスの音をイメージしていたわけではなかったのですが、もしかしたら、どこかから誰かが「剣兄さん、ココもう少し低い方いったらええんじゃないですか?」と、わたしに暗示をかけていたのでは。。きっとそう。たぶんそう。
(深夜の妄想で人のせいにしてスミマセン…)
彼方から、向こうの方から、エアー(思念)でメロディを下の方に引っ張られたような気がしたので、タイトルは「beyond」(彼方に)と。
なので、次回はこの曲をテナーで吹いてみようかと思います。あんなに上手くは吹けないけれど、きっと彼方で「いや、ええ感じじゃないですか」と、心の広いツワモノがヨイショの感想を囁いてくれるかもしれません。(妄想です。笑)
今週のLIVE、3回くらい新曲やれるかな…
▶︎1/14(火)桜木町Dolphy
Remi(vo)武藤勇樹(p)河村亮(ds)わたし
▶︎1/15(水)渋谷 公園通りクラシックス
“sonora do silêncio”
沢田穣治(b)柳原由佳(p)わたし
▶︎1/16(木)高田馬場Gate One
梶原まり子(vo)秋田慎治(p)わたし
▶︎1/17(金)桜木町Dolphy
わたし(sax)岡田治郎(eb)岡部洋一(perc)
▶︎1/18(土)日吉WonderWall
“k.a.t.”
土井孝幸(b)秋田慎治(p)わたし
▶︎1/19(日)御茶ノ水Naru
わたし(sax)友田ジュン(p)岡田治郎(eb)柴田亮(ds)