人が育つ環境
次世代の選手育成に取り組むテニスコーチです。
また、育成、強化だけでなく、世界を基準とした人材を育成するコーチング、物事の仕組みづくりや価値を創るマネジメントの両輪をグルグル回す取り組みをしています。
今回は人が育つ場所について考察してみます。
人が育つ場所には様々な要因が存在しますが、大きく分けて4つあります。
1、一貫性のある環境
2、投資されている環境
3、引き上げられる環境
4、失敗に寛容な環境
1、一貫性のある環境
コーチングをする中でいつも心がけていることは、伝えること、求めていること、導くことにブレが生じないことです。毎日コーチの言っていることが異なると受ける側は何を信じていいのか、何をどう理解していいのかわからなくなります。
どの場所でも、どの状況でも一貫性ある指導が人を育てる鍵です。
柔軟性ある思考は大事ですが、あくまでも一貫性の中に柔軟性が存在します。
真っ直ぐ一本道に人は育ちません。軌道修正しながら試行錯誤の連続で人は育ちます。発想に柔軟性は必要ですが、目指すべき道がブレないことが重要です。
2、投資されている環境
人を育てるには膨大な時間やお金を費やして、学習、発揮する環境が重要です。
学習する環境、発揮する環境、特に日本の子供達は発揮する環境を大切にすることです。
良い教育を受けるには資金が必要になります。もちろんお手頃価格で受けれる素晴らしい教育環境も存在します。しかし質の高い教育を与えることができる人材は、それまでに多くの時間、資金、チャンス、人脈、など様々な経験をしてきた人材です。
また特に大切にして欲しいのは、発揮する、もしくは試す環境です。
学んだことを発揮するには広い世界へ挑む必要があります。
学ぶだけでは経験とならず、発揮する環境がセットになってこそ経験へと変わります。
その発揮する環境とは競争意識が高く、切磋琢磨している環境です。そういう環境へ挑むには、時間もお金も人脈も投資されなければ実現できません。
3、引き上げられる環境
人は一人では育つことができません。
周囲の人々に応援されたり、支えられながら育つ要素が高いです。
一人の頑張りは所詮1馬力です。しかし様々なサポートを得ることで、その数が掛け算となり、現実を動かすことができます。
「引き上げられる人生」とも呼んでいます。
力量のある人材に引き上げられる環境にいなければ、人はなかなかブレイクスルーした成長に至らないことが多いです。
4、失敗に寛容な環境
私が考える最も大事な環境といえます。
失敗の数=挑戦した数ですので、どれだけ挑戦して現実を動かしたか?という経験数が人を育てる仕組みだと思っています。
しかし、日本では失敗=悪いこと、と捉えがちです。
失敗した、うまくいかなかった経験に対して賞賛できるのはグローバル教育の基本だと思っています。
失敗を失敗と思わないのはちょっとぶっ飛んでいますが、失敗は一歩動いた証拠です。その行動力はとんでもない力を生むことがあります。
Fail First (失敗が最初)
失敗を求めるわけではありませんが、ストレスなき環境では人は育ちません。
快適な環境を離れ、Uncomfortableな環境、不安定、不安な場所に様々なチャンスが眠っていることは間違いありません。
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