ほんのちょっとの勇気
子供達に伝えていることの一つとして、
快適な環境から離れなさい。
日本はご存知の通り、豊かな国です。
何もかも不自由がないという点では苦労する必要もなく、野心を持つ必要もありません。
野心を持たなくても不自由なく生活ができます。飯も食っていけます。成功も失敗も必要ない。私自身感じることは、平均点を生きることが優れているというのが今の日本から発しているメッセージなのかなとも。
テニスを通じての人材育成とは、何かを成し遂げるために挑戦する過程に価値があるという点です。
挑戦には当然、痛み、苦痛、困難が伴います。
失敗もたくさんするでしょう。挫折も経験した方がよいでしょう。
人の本質とはそこで何を感じ、何を学び、そしてどう在るべきかを知ることで人としての魅力に変わるのではないかと思っています。
人として魅力ある存在でありなさい。
魅力に人が集まります。魅力ある人は応援されます。そして魅力ある人間は社会が放っておきません。
その魅力を磨き続けなさいというのが育成する上で重要視しています。
テニス選手であろうがなかろうが、人として魅力があればどの分野でも、どの世界でも必ず生き残ることができると信じています。
子供達も含め、例えば社会でも経験の浅いキャリアの若い人たちは当然、力量不足です。
魅力があれば力量のある人、能力のある人から引き上げられる経験をします。
その経験をすることで、新しいステージで力を身につけることができます。
そして世界共通、洋の東西問わず、魅力ある人は、痛みや苦痛を人一倍経験しています。
痛みや苦痛、困難を経験するには、快適な環境、慣れた空気感から離れることしか方法はありません。
そしてそこにはほんのちょっとの勇気が大きく世界を変える一歩なのではと思っています。