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【振りの韻(ライム)】表現力セッション

 新年初踊り(アルゼンチンタンゴのソーシャルダンス)に芝公園の会場に行く途中、メルパルクからシニオンをしたバレエダンサーさんがパラパラ出てきました。NBA全国バレエコンクールの時期なんですね。

 今回はジャンルがバレエになりますが、2012年の同大会で審査委員長特別賞(シニア)された受賞された本田千晃(スロバキア国立劇場バレエ団所属)さんが、コンテストで振付を変えたエピソードについて、ご自身の動画チャンネルで語っていたので、その事を参考にして書いてみました。

 本田 千晃さん スロバキア国立劇場バレエ団所属


 本田さんが2012年NBA全国バレエコンクールで踊ったヴァリエーションがサタネラで、そのバリエーションの前半のある部分をアレンジして踊ったそうです。リザルト的にはシニアの部ではポディウムは逃したものの、審査委員長特別賞選ばれ、本人の動画によると審査員の先生から「いけません」とか「そうそうそこ気になったのよ」とか指摘されてしまったそうです。
それではまず、教科書的なサタネラのヴァリエーションを見てみましょう。

Evgenia Obraztsova - Satanella Variation Lesson (2008)

 さて、このヴァリエーションのどこをアレンジしたかは、本人のチャンネルで語られています。

〜 ちあこアレンジのサタネラを添えて 〜  11分より

 楽曲的にはバイオリンの♪チャラリラリン♪となるリフの締め所で、音的にもそして振付的にも『韻(ライム)』している箇所だと思われます。そしてその韻の部分で、小悪魔的ないじらしさを設定して誘惑する振りの展開ができているので、設定の印象付けが大味になる、ということになるかもしれません。
 本人も「サタネラのここが大事」、「サタネラ言えばこう」と動画でコメントしていますが、振り付けの全体に関わる意味付けのポイントをアレンジしてしまったので審査員の先生も「そこ変える?!」って驚いたのでしょうかね。

 バレエなどジャンルに限らず、自分で考えて振りの変更(アレンジ)などすることがあると思います。そんな時に「何を残すか?」の方が「何を変えるか?」より重要になるケースが多いようです。アレンジする全体のフレームや意味付けのポイントなどをある程度踏まえられる様になることも大事です。

 表現力(エモーショナル)セッションでは、シークエンスや振り付けをただ振り写しするのではなく、振付家・演出家の意図を汲み取れるよう、様々な角度から振付を理解して自身の踊りに繋げられるようなセッションを実施しています。

参考動画 
ちあこちゃんねる ~ちあこアレンジのサタネラを添えて 〜
https://youtu.be/QdifFRUGHKY?t=659

Evgenia Obraztsova - Satanella Variation Lesson (2008)
https://youtu.be/lG7ootKo6MQ

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Kenny 有賀(Effortless Tango Contemporary)
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