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【シーンとリズム】表現力セッション

舞台と並んで表現の参考になるのがシネマ。
21世紀になりSFXやクロマキー合成名などが多く使われ、キャストは全て別取りにして、実際は共演していなくても、映像上では共演している体なのが多い様ですが、画面に二人が共演するシーンはいつの時代も重要な場面となっています。

 今回参考にするのはアクション映画における武闘シーン(動画04:15~05:20の部分)を視てください。字幕を日本語か英語にするとより分かりやすいです。

 演じることで大切なのはテンポとリズム。二人が絡むシーンでは『阿吽の呼吸』的なタイミングが大切になります。Jackie自身がコメントしていますが、

「Stay where you are!Do not chase me!」
(タイミングを示して)
「See? Everybody looks good.」

 実際の戦闘や試合においては相手のタイミングを崩す事が優先されるので、マーシャル アーティストだからといって誰もが『きちんと演技』できる訳ではありません。
 大事なのはオーディエンスにリズムを感じさせ、シーンに引き込めるように組み立ていくことで、ある意味、腕や脚でヒットする音でラップを歌うようなものです。また、これは時代劇の殺陣でも同様です。

 ペアダンスにおいてそれぞれが『掛け合い』をする場合(足技を入れあったりするシークエンス等)、それぞれのダンサーが元から持っているリズムと、合わせる音楽のリズム、足技自体のリズム、表現的なアクセントのリズム、といった要素が振り付け(もしくはインプロ)で大切になってきます。
 実際はイディオム的なステップを繋げ、その繋ぎの部分だけ考えるケースが多いようですが、そもそも人は正確なテンポより微妙なテンポの揺れ(グルーブ感)が引っかかるのです。ただテンポに合わせれば良い訳ではありません。

 また、ペアダンスで「ペアが競わない」ことも大事です。どちらが一方的に我慢していたり、喧嘩した後仲直りできていないとそれが「表れ」ます(ペアダンスあるある)。
 
 表現力(エモーショナル)セッションでは、シークエンスや振り付けをただ振り写しするのではなく、振付家・演出家の意図を汲み取れるよう、様々な角度から振付を理解して自身の踊りに繋げられるようなセッションを実施しています。

 この動画は参考にしたい要素がいくつかあるので、また次回以降に取り上げたいと思います。
 
【引用動画】
Jackie Chan - How to Do Action Comedy
チャンネル: Every Frame a Painting

https://youtu.be/Z1PCtIaM_GQ

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Kenny 有賀(Effortless Tango Contemporary)
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